あなたはもう読破した?村上春樹の「走る」世界に酔いしれる
YOLO 編集部
- 2020年10月14日
トートツですが、皆さんは村上春樹さんの文、好きですか? 村上氏の小説を支持する人達を「ハルキスト」なんて言ったりしますよね。新刊が発売されると大きな話題にもなりますが、独自の世界観に、正直、読んで「?」な人もいるかもしれません。
走っている人の中では有名な話ですが、村上氏は、フルマラソンを何度も完走しているランナーでもあるんです! 世界のさまざまな場所でジョギングしていたり…。何でそんなことがわかるかというとエッセイに書かれているから。そう、村上氏は小説だけでなくエッセイも多数書いていて、小説の世界観とは全然! 違う雰囲気。
Index
本はちょっと苦手だな、という人には
イラストが素敵な「ランゲルハンス島の午後」
『ランゲルハンス島の午後』(村上春樹著/新潮文庫)
こちらは、『CLASSY』の創刊時から2年間連載されていたエッセイ。1984年にスタート。30年以上前なので「ジョギングの時ウォークマンを腕にしばりつけて走っていた」なんてエピソードが出てきます。想像するとちょっとカワイイ〜。
活字は苦手だなという人も、安西水丸氏のイラストがカラーでたくさん入っているので手に取りやすい。カバーをつけずに見せたくなるかわいい表紙もいいですね。
ボストンマラソンにスカッシュも。
村上氏、アメリカでの2年間。
『村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた』(村上春樹著/新潮文庫)
こちらは安西水丸氏のイラストと、村上氏の奥様による写真が入った一冊。あとがきによるとタフツ大学に所属し、ケンブリッジに滞在していた2年間に書かれたもののようです。
ボストンマラソンのことや、大学に予約なしで使えるコートがあるからスカッシュを始めたということなど、外国のスポーツ事情も出てきて興味津々。
国内外の猫はじめ、動物の写真もたくさん出てくるので動物好きのあなたにも!
大橋歩さんの版画もかわいい!
50の短いエッセイが集合
『村上ラヂオ』(村上春樹・文/大橋歩・画/新潮文庫)
あとがきには「好きなことを好きに書けて楽しかった」と書かれている、『anan
』に連載されていたエッセイ。目次だけみるとこれはいったい…? と内容に見当がつかないような題が並んでいて面白い。
「セントラル・パークのはやぶさ」はその名の通り、朝早くセントラル・パークをジョギングしていたら、はやぶさに会ったというエピソード。村上氏、どこに行ってもランしてますね! この本は2と3もあります。
長距離ランナーはもちろん、そうでなくても胸アツ
走ることと、つき合うことのヒントがここに
『走ることについて語るときに僕の語ること』 (村上春樹著/文春文庫)
ここまでご紹介した楽しいエッセイとは趣が異なりますが、一冊まるごと「走ること」について書かれています。書くこと、走ることを厳しすぎるくらいシビアな目で見つめている村上さん。地道に重ねる日々の練習のこと、それでもうまく行かなかったレースのこと。その時の気持ち。具体的なレース「ボストン・マラソン」「ニューヨーク・シティー・マラソン」に「サロマ湖100kmウルトラマラソン」などなども出てきます。走る時の気持ちが丁寧に描かれているので、すでに長距離ランナーとなった人達だけでなく、今から走り出したい人にもおすすめです!
ライター:幸 雅子
画像出典:Amazon https://www.amazon.co.jp
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