スタイルキープは体重計より鏡【サンバダンサー工藤めぐみさん「太陽美の手に入れ方」】③
YOLO 編集部
- 2019年05月19日
小麦色の肌にしなやかなボディを細やかに動かし、つややかな髪をなびかせて踊る姿は女性が見てもセクシー!サンバダンサーの工藤めぐみさんの美の秘訣を探るインタビューの3回目。
引き締まった脚と、筋の美しく入ったお腹。キュッと上がったヒップと、抜群のスタイルはストイックにトレーニングを積んだたまもの。プロダンサーだから、ボディメイクとは無縁?と思いきや、このスタイルにたどり着くまでは、紆余曲折がありました。
Index
体形維持に体重計は不要
大切なのは“体のフォルム”
「大会前は高いヒールで一日中レッスンする時もあります。5〜6時間踊り続けることも。長年訓練してきても、やはり夜には脚がだるくなってしまうので、お風呂上がりのマッサージでリセットすることも欠かせません」
サンバの衣装を調べてみると、靴は厚底ヒールで高さ10㎝以上、頭や背中につける飾りはゆうに5㎏を超えます。これで踊るというから、体の負担は相当なもの。想像を絶する過酷なトレーニングゆえのスタイルと納得しつつも、普段はスタイル維持のために気にしていることは少ないのです。
「私〝野生児“みたいなんです!バレエダンサーの友人は一日でも休むと…なんていいますが、私はストイックな日もあるし、そこまでやらない日も。楽しさも忘れずにやっていきたいんです。プロのダンサーなら、食事制限して、体重管理して、あれしちゃいけないこれやっちゃいけないってしていると思うんですが…。お肉が大好きで、周りが引くほど食べます。(笑)」
と、意外な答え。しかも、自宅には体重計もない!
「でも、何もしていないわけではないんですよ!見ているのは重さではなく“体のフォルム”なんです。お風呂上りに素っ裸でオイルを塗りながら、『ここはもう少しこうしたいな』なんて言いながら意識するようにしてます。体のラインって女性の美しさの中でとても大事だと思うんです」
「日本の女の子達は、体重を気にしたり、体のパーツを小さく見せることにこだわりますが、私は逆。ボリュームがほしいんです。ショップでボトムを選んでいる時、店員さんが『小尻効果がありますよ~』って勧めてくださることもあるんですが、私は小尻よりお尻はプリッと見せたい(笑)。その分、ウエストはしっかりくびれるのが条件。メリハリを重視したいので、ウエストのラインをキープするようにしています」
持っている美しさの中で
男性が触りたい、女性からも憧れる体に
誰もが憧れる体形なのに、工藤さんは以前コンプレックスがありました。
「ブラジル人の中にいるとボン、キュッ、ボンの体形がうらやましくて。生まれた時から日本人と体形が全然違うなんて、ずっこい!(笑)」
「10代のころは、なんとかブラジル人のように大きなお尻を目指していたりしました。でも、骨格の上がり方からして違うから、日本人は絶対そうなれないですよね。だから今はブラジルでも通用する、でも日本の方にも受けいれられる、“中間”になれるように意識してるんです」
そのために決めているのは、鍛えすぎないこと。サンバ的なトレーニング以外は、器具を使って筋トレすることはありません。
「サンバ的なメソッドしかやっていないんです。やりすぎもよくない、やらなさすぎもよくない。男性が見ても触りたくなるような体形でいたいし、女性から見てもカッコいいねというスタイルになれたらと、いつも思ってるんです」
サンバは自然とメリハリある
スタイルを作る動きが満載
プロとしてのトレーニングをしているとはいえ、この美しい腹筋!小刻みにステップを踏んだり、体をねじったりするサンバの動きは、自然な筋肉とメリハリのあるボディラインを作ってくれます。
「もちろん、欧米の女性のスタイルに憧れはありますが、持って生まれたものを生かすことを大切にしたいんです。実は、ブラジルの女性ってそれほど背が高くないんですよ。背が低くてもかっこよく見えるのは、バランスが取れているから。ウエストの締り具合、背中のきゃしゃさでも印象は変わります。だから、鏡で自分の姿を見る。理想の自分を想像することで近づけるはず」
「サンバをやってみたいというきっかけが、踊りそのものではなく 『めぐさんみたいな体形になりたい』と思ってもらうことでもうれしいんです。もし、私が筋肉ゴリゴリの体になって、日本人の普通の女の子に『私はああはなれない』って思われてしまったら、とても残念ですから」
「日本でも、もっともっとサンバに興味を持ってもらいたい。見ているのも楽しいですが、踊るほうがもっと楽しいから、まずは飛び込んでみてほしいですね」
第4回へ続く。
【目次】
第1回:笑顔が意識も変えてくれる
第2回:見られるから綺麗になる
第3回:スタイルキープは体重計より鏡
第4回:本当の美しさは自分の中に
第5回:サンバで変われる、キラキラできる理由
【プロフィール】
工藤めぐみさん/サンバダンサー
9歳の時、クラシックバレエとサンバを始め、19歳で単身リオデジャネイロにサンバ留学。現地サンバチームのオーディションに合格し、リオのカーニバルに出場。伝統的なカーニバルチーム「G.R.E.S. Academicos do Salgueiro(サルゲイロ)」の花形ダンサー「パシスタ」に選ばれ、日本人パシスタとしてはじめてSALGUEIROチーム優勝に貢献する。以来、日本人トップダンサーとして日伯を行きし国際的に活躍。リオデジャネイロ・オリンピックの開会式、閉会式にも参加する。帰国時には、数々のショーやイベントに出演する他、地元神戸では後進の指導にもあたっている。
取材・文=佐倉 光 写真=樋口勇一郎
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