【美しすぎる青い街】シェフシャウエン(シャウエン)の正しい楽しみ方【モロッコ】
トリコガイドシリーズ 編集部
- 2015年11月25日
モロッコの地方都市、シェフシャウエン。日本では「シャウエン」と短縮して呼ぶことが多いが、現地の人はきちんとフルネームでこう呼ぶ。フェスとタンジェの間にあるこの街は、街の大きさからすると日帰り(もしくは次の目的地に向かう)の方が旅程を組みやすいのかもしれない。しかしこの街の神髄は、標高、地形、湿度、街の構造、他にも色々な要素が集まることで様々な種類の“青”を見られること。それは一泊してこそ味わうことができるものだ。
最も重要な要素は光の演出にある。朝早く道を歩けば高原特有の雲によって、落ち着いた明るさに包まれた街を見ることができる。メディナ特有の構造のせいで、街の中から見上げると空は狭い。故に地面に影が落ちるのは一日のうちで短い時間しかない。だからこそ最も明るく輝くこの時間帯も味わってほしい。人々がのんびり一日の準備を始め、色鮮やかなフルーツや土産物を並べる。広場に出れば皆、遅い朝食をとったりお茶を飲んだりとゆっくりとした時間の流れを感じることができる。
いよいよこの街のハイライトと呼べる時間がやってくる。街中に設置された電灯に明かりが灯る。ただ、空はまだ明るい。この太陽が作り出す自然の光と、人間がもたらした人工の光がミックスされ、この街のブルーはさらに深みを増していく。ブルーと表現するのさえ間違っている気がするぐらい多様な色彩なのだ。興奮冷めやらぬまま更に時間が進むと今度は星空とともに明かりに照らされた夜のシェフシャウエンがやってくる。ジェラバを纏った婦人がシルエットになる。この街のハイライトは深夜まで続いていく。
(写真・文:今井暖/フォトジャーナリスト)
◎今井暖ウェブサイト⇒http://danimai.net/biography/index.html
- Brand :
- トリコガイド
Share
Profile
トリコガイドシリーズ 編集部
オンは仕事をバリバリこなし、限られたオフはおもいっきり羽を伸ばして楽しむ!そんな大人のキャリアウーマンの「せっかくだから」を満たす、ちょっと贅沢な国内ガイドマガジン。
オンは仕事をバリバリこなし、限られたオフはおもいっきり羽を伸ばして楽しむ!そんな大人のキャリアウーマンの「せっかくだから」を満たす、ちょっと贅沢な国内ガイドマガジン。