『曲げわっぱ』なら、いつものお弁当が3倍おいしく楽しくなる!
MY LIFE RECIPE 編集部
- 2017年11月09日
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いつものお弁当がグレートアップ! 『曲げわっぱ』を使ってみよう!
曲げわっぱは、スギやヒノキの薄板を曲げて作った円筒形の箱のこと。主に、弁当箱や米びつなどに使われる、日本の伝統工芸品です。一度は目にしたことがあるのではないでしょうか? 料理研究家・長谷川りえさんのお宅では、この曲げわっぱのお弁当箱を愛用しているのだそうです。
「昔はプラスチックのお弁当箱を使っていたこともありますが、10年ほど前から使いはじめ、今はもう我が家のお弁当に欠かせない存在です。お弁当がおいしく見えるので、形や大きさ違いで少しずつ買い集め、毎日使っています」
確かに、曲げわっぱのお弁当からは料亭の仕出し弁当のような高級な雰囲気が漂います。それに、ご飯やおかずがべちゃっとせず、ほどよい食感になるのもうれしいところ。器の力は大きいと感じさせられますね。
【曲げわっぱのよいところ】
・余分な水分を吸ってくれるから、ご飯が冷めてもおいしい。
・湿気を吸い取るので、おかずを冷まさずに詰めてもOK。
・食材も傷みにくい。
・普通のおかずでも見栄えよく、おいしそうなお弁当に仕上がる。
・長く使うことができて、使い込むほどに味が出てくる。
つまり、曲げわっぱ導入はお弁当のグレードアップにてっとり早く、かつ効果的な方法なのです。
さて、そこで気になるのが、お手入れ方法。なんだか、難しそう……!? いえいえ、長谷川さん曰く「慣れれば意外と簡単です」とのこと。詳しく教えてもらいました!
普段のお手入れ(無塗装)
1. 柔らかいスポンジを使って隅々までやさしくこすり、ぬるま湯(40度くらい)で洗い流す。
★木目に吸い込まれるので洗剤は使わない。湯が高温だとひび割れなどの原因になるので注意。食洗機もNG。
2. ご飯がこびりついていたら、かためのスポンジ(角があるものを選ぶ)でこそげ落とす。
3. 水気をふき、お弁当箱を外側に向けてざるに立てかけ、風通しのよい場所で1日しっかり乾燥させる。
★乾きにくい内側は水がたまらないようにつなぎめを下に向けるのがコツ。毎日利用する場合は、お弁当箱が2つ以上あると交互に使えて便利。
漆塗りの曲げわっぱのお手入れ
1. 柔らかいスポンジを使い、洗剤で洗って水で流す。
★漆を塗ってあるので、普通に洗剤で洗ってOK。
2. 水気をふき取る。
3. お弁当箱を外側に向けてざるに立てかけ、風通しのよい場所に1日おいてしっかり乾燥させる。
新しいお弁当箱の使いはじめ
1. 大きめの鍋にたっぷり湯を沸かし、火を止めて少しおき(80〜90度にする)、お弁当箱を入れて30分〜1時間つける。浮いてくるので鍋のふたや皿を重石にするとよい。
★湯につけてアクを抜く。長く放置すると木の匂いがつくので注意。
2. 湯に色がつけばアクが出たしるし(木の種類によって色が異なり、色が出ないものもある)。水気をふいて、写真上の漆塗りの曲げわっぱのお手入れ3の要領で乾燥させる。
油じみが気になるとき
1. 湯を沸かし、火を止めて少しおき(80〜90度にする)、お弁当箱の本体とふたの中に縁まで注ぐ。
2. しばらくすると油が浮いてくる。油の動きが止まったら、出きった証拠。湯を捨てて乾燥させる。
★黒ずみがある場合はカビではなく、木の成分であるタンニンがご飯のデンプン質といっしょになることで生じたもの。体に害はないが、気になるときは、かためのスポンジでこそいで落とす。不明な場合は、販売元に問い合わせを。
ご飯やおかずを詰める前に
お弁当箱の中に流水をかけ、余分な水気をペーパータオルでふく。
★水通しをして膜を作ることでご飯がくっつきにくくなり、色や匂い移りも防ぐことができる。
おかずを詰める前に、弁当箱に紙製の仕切りカップを広げて敷くと、油じみを防ぐことができる。
●長谷川 りえ
料理研究家。大手食品会社で商品開発を担当し、多くのヒット商品を生み出す。その後、レストラン、フランス菓子店、料理研究家のアシスタントを経て独立。雑誌や書籍、テレビなど幅広い分野で活躍中。20年ほど前から夫のお弁当作りをはじめ、ブログで日々のお弁当を紹介。著書に『園児べんとう』『すぐ作れて毎日使える! 10分常備菜』『繰り返し作りたくなる! ラク弁当レシピ』(すべてエイ出版)、『青空ピクニック弁当』(イカロス出版)など多数。
「家族へ 健康弁当」http://riesan.exblog.jp/
(編集 M)
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