目を閉じて座っているだけが瞑想じゃない
Yogini 編集部
- 2020年04月06日
瞑想を行う目的はたくさんありますが、その一つは静かな心を取り戻すことです。実はこの目的は、座って目を閉じる瞑想だけではなく、ヨガのポーズを行うことでも得ることができます。
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ポーズをしている時の脳内
ヨガのポーズをしている時、頭の中ではどんなことが起こっていますか?「隣の人、柔らかくていいな〜」や、「クラス終わったら買い物行かなくちゃ」などの雑念でしょうか?この場合、明らかに集中できてはいませんね。
では、もう少し集中できているときはどうでしょう?ポーズを取りながら、自分の体に起きていることや感情を観察していると、いつの間にか静かに自分を見つめるもう一人の自分がいることに気づくのではないでしょうか。この存在こそが、瞑想で得られることと同じ「ヨガの醍醐味」なのです。
正しい答えを導くもう一人の自分
この静かに観察しているもう一人の自分は、冷静に判断しながら正しい答えを導いてくれます。例えば、得意なポーズだけを練習して苦手なものは避けていたら、どうなるでしょうか?体はどんどんアンバランスになってしまいますね。日常生活でも同じように、嫌なことを避け続けていては問題は解決されず、前には進めません。
でもこの冷静な自分がいると、好き嫌いに流されることなく、あなたにとって本当に必要なものを教えてくれるのです。自分の中に、中立性と平常心を保ちながら静かに見守ってくれる存在がいることによって、感情に左右されずに正しい道を歩めるのです。
内側から外側へ
この冷静な自分による気づきが内側で起これば起こるほど、今度は外側への気づきにもつながっていきます。「世の中は自分の合わせ鏡」というのはヨガの教えの一つで、自分の内側への意識が繊細になるほど、外側への意識も変わるのは自然なことなのです。
外側の環境や人がどうであろうと、自分の求めているもの、理想のポーズ、深い瞑想、自分の根源は、深い呼吸の中にあるのです。まずは体を使って、心地よさを探っていきましょう。その先に、快適な心の状態も見つかります。
出展:『Yogini』vol.38 / ポーズも瞑想だということ
監修:中村尚人
理学療法士として大学病院や老人介護施設などで臨床を経験。’06年ヨガインストラクター、’08年ピラティス国際ライセンス取得。ハタヨガ、解剖学、ピラティスの指導を通じ予防医学の実現を目指す。
- Brand :
- Yogini
- Credit :
-
Photo=樋口雄一郎
Text=Saori Suzuki
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Yogini 編集部
心と体をつなぐ最高のメソッド、ヨガ。ポーズや思想に始まり、食生活やダイエット、ファッションやアイテムなど、ヨガにまつわるすべてを美しい写真と情報で網羅するヨガ界のオピニオンリーダー誌です。
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