ランニングフォーム診断&改善メニュー|姿勢が立ち、重心がうしろに残る
- 2021年06月23日
ランニングコーチ真鍋未央さんが、頑張る市民ランナーのフォームをチェック。
いまより美しく、快適に走れるフォームへの改善ポイントや、すぐに取り組めるエクササイズなどをレクチャーします!
Index
【今回のチャレンジャー】
小野愛子さん
気分転換のために軽くジョギングを始めたことをきっかけに、2014年の夏からフルマラソンを目指す。翌年、勝田全国マラソンを5時間10分で完走。仕事のある平日は5〜10km、休日は15kmほど、週2〜3回の頻度で走る。最近はクラブチームの練習にも参加し、インターバル練習も経験。フル4回目の名古屋ウィメンズマラソンでは3時間55分44秒でサブフォー達成。
小野さんのランデータ
ランニング歴
3年
月間走行距離
100km
ランニング頻度
週2〜3回
1回あたりの距離
5〜15km
スポーツ歴
とくになし
目標
スピードを強化してつくばマラソンで3時間45分を目指す
【BEFORE】小野さんのフォームをチェック!
【真鍋コーチのフォーム診断】
重心がうしろに残りがちで、脚の動きが小さいです
リズミカルな走りですが、骨盤が後傾して全体的に姿勢が立ちすぎています。そのため、体の中心がうしろに残ってしまい、スムースな体重移動ができていません。また、股関節から動かす意識ができていないので、脚の動きを小さくしがちで、脚の引き上げの不足につながっています。
NGポイント
- 姿勢が立ち、重心がうしろに残っています。
- 脚の引き上げが弱く、動きが小さくなっています。
フォーム改善に役立つエクササイズ&ストレッチ
下半身の柔軟性を高めるエクササイズ
股関節まわりの柔軟性を高めるエクササイズ。片足を股関節から横に広げながら、大きな円を描く意識で旋回させる。ヒザをうしろに引いてから、グルッと脚を大きく回す。なるべくヒザを高く上げることがポイント。パートナーがいるときは、円の中心を作ってもらい脚が触れないように円を描く。
ポイント
股関節の付け根から動かす意識ををもつ。
体の真下で着地する意識を身につけるドリル
脚のダイナミックな軌道を意識づけて、体の真下で着地することを身につけるドリル。足の付け根から引き上げ、大きな円を描き、戻ってきたときの足は必ず体の真下で着地するようにする。練習の前に左右の旋回を15回ずつ行う。
ダイナミックさを体得するスキップドリル
体に大きな動きを覚え込ませながら、筋力強化も図るドリル。大きく腕を振り上げて、スキップ動作を繰り返す。このとき、天井から頭が引っ張られているイメージで腸腰筋から太モモを上へ引き上げる意識をもつ。5〜10回大きくスキップしたのち、前傾姿勢を意識しながら、ランニング動作へ移行する。
【AFTER】前傾姿勢とダイナミックな脚運びを意識する!
スムースな重心移動ができ、ストライドも広がっています。とても美しくダイナミックなフォームに変われています。骨盤から姿勢が自然に前傾して、体がしっかりと中心にのれているので、推進力の得られる重心移動ができています。また、脚を引き上げる意識ができているため、股関節の可動域が広がりストライドが以前よりも広がっています。
真夏は暑さが厳しいので、走る時間帯を工夫するなど、現在の練習の頻度をキープしましょう。11月のつくばマラソンで3時間45分を目指すためには、5分20秒/kmのペースを体に覚えさせ ることが大切です。今回のエクササイズと一緒に取り組むことが効果的です。
小野さんの感想
「いままでは脚の動かしかたにあまり意識を向けていませんでしたが、脚を大きく回すエクササイズやスキップ動作を取り組んだことで、ダイナミックなフォームを意識できるようになりました。そして、重心の真下で着地ができるようになりました」
動画でもっと詳しくフォーム改善エクササイズをチェック!
コーチ紹介
真鍋未央
現役時代、資生堂で実業団選手として活動した経歴をもつランニングアドバイザー。現在は、楽しく、美しく、速くをモットーに、クラブや企業などを対象にしたランニングイベントを開催。
公式ブログ:「Miobiyori 〜Beautiful Running Life〜」
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