気になるあの山小屋へ|ご主人リレー探訪記 vol.3
ランドネ 編集部
- 2021年07月31日
山で暮らし、山を守り、登山者を受け入れ続ける山小屋のご主人が、日々交流があり惹かれている一軒を訪ねるリレー連載です!
新連載! つないで歩いて、喋って、笑って
黒百合ヒュッテのご主人・米川岳樹さん、双子池ヒュッテの女将・米川佳子さんと過ごした1泊2日。おふたりの目を通すことで、また新しい赤岳鉱泉の魅力が見えてきました。
同行してくれた山小屋のご主人
黒百合ヒュッテ
米川岳樹さん
1956年、祖母の代に建てられた山小屋で、岳樹さんは3代目当主。穏やかな人柄で、周りの山小屋主人からも慕われている。天狗岳登山や八ヶ岳縦走の拠点として、四季を問わず宿泊者や立ち寄り客で賑わう
訪問した山小屋のご主人
赤岳鉱泉
柳澤太貴さん
1959年に創業し、太貴さんで4代目。学生時代はカートレーサとして過ごす。思いついたことは必ずやる性格で、今年2月には日本で初めての山小屋主催オンラインイベントを成功させる。日課はSNS更新すること
- 標高:2,220m
- TEL:090-4824-9986
- 料金:12,000円(1泊2食付き)
- 営業期間:通年営業
赤岳鉱泉の魅力をレポート!
コロナの影響で4カ月休業した後、昨年8月から営業再開し、テント泊体験イベントを企画したり、毎年恒例のアイスキャンディフェスティバルをオンラインで開催したりと、新しいチャレンジを続ける赤岳鉱泉へ。
おなじ八ヶ岳観光協会のメンバーでもある黒百合ヒュッテのご主人・米川岳樹さんと、双子池ヒュッテの女将・米川佳子さんと訪ねてきました。
佳子:太貴さんが声を上げると、その人柄で協力者が周りに集まってくる。すごい能力ですよね。
太貴:でも僕は全然社交的な人間じゃないんですよ。オフの日にはずっと家族といるか、好きな車に乗っているか、のどちらか。コロナは関係なく、他人と会うことを意図的に避けています(笑)
岳樹:僕は休みがないんですよ。でも仕事が楽しいし、頭使うのが好き。今年は改修工事をする予定なので、図面も考えています。
太貴:どんな感じになるんですか?
岳樹:雰囲気を残しながら、屋根と柱以外すべて変える予定です。目一杯お客さんが入るシーズンに休業するよりは、いまがチャンスかなと。山で敷地を広げられないので、改修工事が必要なんですよね。
佳子:友基さん(双子池ヒュッテ主人。ご佳子さんの夫で、岳樹さんの弟)も、見て育ってきたものがなくなっちゃうのは寂しいなって。
太貴:今年はどの小屋も変化がありますね。赤岳鉱泉はヘリでの荷揚げを削減して、歩荷を増やしてます。無理しないように気をつけていますが、一度に30〜40kgは背負います。筋トレが好きなのですが、忙しくてジムに行く時間もないので、ちょうどいいんです(笑)。今後はドローン輸送も検討しています。
——黒百合ヒュッテは3月から始まりますね。山で小屋番さんが歩荷する姿を見ることもなくなっていくんでしょうか。
岳樹:いや、歩荷はなくならないですよ。今日これがほしいというものがありますし「背負う」ことを日々しておかないと、もしものときの山岳救助ができないですからね。
太貴:僕も万が一のことがいつも頭にあります。
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ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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