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【ランドネ編集後記】#2 たくさんの人の仕事に支えられて

編集後記担当の安仁屋です。

最新号『ランドネNo.114 』の第一特集は「50人の山仕事インタビュー」。“山仕事”と聞いて思い浮かぶ、山小屋のスタッフや登山ガイドさんをはじめ、私たちが「山を楽しむ」うえで関わりのある仕事に就く方々に、山と仕事について、それに対する思いなどを伺っています。

「山を楽しむ」ことは、自分ひとりや、山仲間などの身近な人たちだけで完結しているようにも思えるけれど、「山に行きたい」と思い立ったところから、山仕事をするたくさんの人たちと関わっています。インターネットや雑誌で情報を探し調べることも、アウトドアショップで山道具を買うことも、登山道を安全に歩けることも、山の中に泊まれて温かいごはんが食べられることも。すべてのコトに、だれかの仕事がある。その一つひとつの仕事や働く人の思いを知ることで、すべてのモノやコトに感謝の気持ちが生まれ、大切に思い、より深い山歩きの楽しみ方が見つかるのでは?と私たちは考え、特集内容を決めました。

▲今回取材をした、北村ポーリンさん率いるツアー「テントむし山旅」での一枚。この日歩く奥日光エリアの魅力を、地図を見ながらポーリンさんが解説中。

話は少しズレますが、「雑誌の編集」の仕事もおなじで、私たち編集部員だけでは『ランドネ』を作れません。山への思いを募らせる読者のみなさんをはじめ、取材に協力してくださる山やふもとに暮らす方、誌面に登場してくださる山を愛する人たち。誌面制作に欠かせないカメラマンさん、ライターさん、イラストレイターさん。アウトドアメーカーさん、ショップのみなさん、印刷所や書店の方。デザイナーやDTPオペレーターの仲間など。とにかくたくさんの人たちの仕事とチカラがあるからこそ、一冊の『ランドネ』が完成するのだと、いま改めて感じています。ありがとうございます!

山を愛する人に話を伺うときは、「いつから山を好きになったのですか?」「山の魅力は?」のような質問を投げかけることが多いのですが、今回のインタビューでは「いまの仕事に就いたきっかけは?」「仕事を通して伝えたい思いは?」という質問を。いつもとは違う切り口で聞く話が、どれも純粋におもしろい!当たり前ではあるけれど、ひとりとしておなじ答えはなく、50人がまったく異なる思いを返してくれるのです。

もともとは違う仕事をしていたけれど山が好きになり転職した人もいれば、仕事を通して山を好きになった人もいる。これから先、山仕事に就きたいと考えている人がいるとしたら、その選択肢の多さに驚くかもしれません。15年前の自分に、この特集を見せてあげたい!と、心の底から思ったりします。

そのなかで、御嶽山の九合目、標高2,800mに建つ山小屋「五の池小屋」におじゃましました。ずっと行きたいと思っていた山小屋のひとつで、感想をひと言で表してしまうと、シンプルに「すばらしいかった」。こだわりの小屋も、景色も、ごはんも、おもてなしも。管理人の市川典司さんの小屋づくりへの思いが、ぎっしり詰まっている本誌インタビューを、ぜひ読んでもらいたいです。ここからは、誌面に載せきれなかった五の池小屋と御嶽山の写真をご覧いただけたらと!

▲歩き始めてすぐの苔の森。森林限界よりも上、荒涼な印象の強い御嶽山だけに、その美しい森の姿に驚き一気に魅せられます。
▲五の池小屋の目の前は、五の池と摩利支天山。山小屋で過ごすあいだ、雲の形も山肌の色も少しずつ変化するので、見飽きることはありません。
▲小屋に到着後、自家製ジンジャエールと淹れたてコーヒーでひと息。コーヒーカップのデザインは五の池小屋オリジナル。
▲市川さんこだわりの「ぱんだテラス」は登山者の憩いの場。好きな場所で、のんびりと過ごす時間を。
▲小屋の中では、夕食のお鍋の準備が。
▲自家製味噌で煮込んだお鍋は、体に染み入るおいしさ!テラスのカウンターテーブルで、摩利支天山を眺めながらいただきました。
▲名物の焼きたてピザは、ふもとの酒屋さんセレクトのワインと一緒に。クリスピー生地にトッピングされた燻製チーズやソーセージが美味!

▲朝日を眺めたあとにいただく朝食は、三の池のように美しいブルーのお皿で。
▲摩利支天乗越から眺める五の池方面の景色。ものすごい場所に五の池小屋はあります。遠くには乗鞍岳!
▲御嶽山頂方面の景色はこちら。次訪れたらぜひ目指したい。
▲いつまでも眺めていられる三の池。

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安仁屋 円香

ランドネ / ランドネ編集部

安仁屋 円香

旅と山歩きをミックスした“山旅”が定番のスタイル。訪れた土地で見つけたお土産(コーヒー、布のもの、クラフトビール、郷土玩具、焼き物など)をたっぷりと買いがち。クルマ、スノボ、白濁した温泉も好き。ホームマウンテンは尾瀬。

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