浜瀬海|スピード感の違い、そしてオールマイティなこと。それが僕にとってのマジックボード
NALU 編集部
- 2021年10月21日
『マジックボード』。それは、外見上のアウトラインやロッカー、さらにデータ上の数値といったものでは計り知れないような、特別なフィーリングを伴ったサーファーとサーフボードとの一期一会の出合いである。そして時に、自分や自分の周りの者達の人生までをも一変させてしまうような、強烈な体験となるのだ。そこで、著名なサーファー達が経験した『マジックボード』との出合いやストーリーに耳を傾けてみた。
ショートボード、ロングボードともにプロサーファー。次世代とも言えるサーフィンで魅せる浜瀬海の発想はいつも自由だ。マジックボードもフィーリングが大事だと語る浜瀬にとってのマジックボードとは。
出合った時から他とはスピード感が違った。
14歳という当時最年少記録でショートボードのプロ資格を取得。19歳ではJPSA(日本プロサーフィン連盟)ロングボードで2年連続グランドチャンピオンに輝いた。そんなサーフボードの長さやジャンルを超えた次世代のサーフィンで人々を魅了する浜瀬海。その名の通り海の申し子である天才プロサーファーは、次々と新しいボードを試していく。頭で考えるのではなく、あくまでもフィーリングを重視する。より良き板を多くの人に届けたい。一般サーファーに向けたサーフスクールが人気でもある彼は、その先にいる乗り手を想像して、新しいボード作りに貢献しているのだ。
「これは昨年の11月に手にしたボードです。長さは9’2”。なるべくノーズに行きやすくて、コントロールもしやすいオールラウンドなボードとしてオーダーしました。テールの方からグッと押される感じの乗り味。同時にテールが広すぎないからボードも動かしやすい。小波サイズを想定していましたが、どんな波の時でも調子がいい。初めて乗った時からスピードが違いました。1回目から調子が良く、スピード感が全く違う。そしてオールマイティ。それが僕にとってのマジックボードです」
その日の気分によってショートボードとロングボードを使い分けている浜瀬プロ。最近ロングボードに乗りたい時は、もっぱらこのボードを持ち出すことが多い。地元の湘南・平塚の波はホレたパワーのある波が特徴。その波でノーズライディングも多く楽しんだ。さまざまなビーチブレイクで試してみたが、どこも調子がいい。このご時世なので、海外で試せないのが悔しいと彼は言う。
「年間で3、4本のボードを試し、改良部分をシェイパーに伝えたらすぐに誰かに譲ります。いいボードだからと自分の手元には取っておかない。サーフィンの楽しさを多くの人とシェアしたいんです」
次世代サーファーの頭の中は、常に先にある楽しい未来を想像しているのだろう。
▲サイズは9’2”×22 15/16”×2 7/8”。適度な幅でノーズライドもコントロールも簡単
Profile
1997年生まれ、神奈川県平塚市出身。両親もサーファーであり、5歳でサーフデビュー。初めてカスタムメイドのボードを作ったのは小学3年生の頃。波の独特なカーブにすっかり惚れ込んでしまい、そこからサーフィン一色の生活に。14歳という当時の最年少記録でショートボードの資格を取得。ロングボードの世界でも連続グランドチャンピオンに輝く。波に合わせてやりたいことだけを楽しむ。その感性はボードの枠を超える。
「マジックボード」はこちらから。
Share
Profile
NALU 編集部
テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。
テーマは「THE ART OF SURFING」。波との出会いは一期一会。そんな儚くも美しい波を心から愛するサーファーたちの、心揺さぶる会心のフォトが満載のサーフマガジン。