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音楽と人と街をつなぐアウトドアな旅企画「ototabito」特別編・佐渡島/Rihwa【佐渡島旅で立ち寄りたい、おすすめスポット】

ototabito(オトタビト)では、音楽をきっかけとした、自然と街、そこで暮らす人たちと出会う旅を提案していきます。毎回1組のアーティストが、自身の音楽とつながりのある街と思い出の場所を紹介。今回は特別編として、アーティストのRihwa(リファ)さんが新潟県・佐渡島を訪れました。リファさんにとって、初めての佐渡島。日頃から、登山やキャンプを楽しむ彼女に響く、佐渡島旅の魅力を紹介します。

特別編・佐渡島/Rihwa【アウトドアベース/二ツ亀キャンプ場】
特別編・佐渡島/Rihwa【史跡佐渡金山/ドンデン高原・ドンデン尻立山】

地元の暮らしの中を旅する「宿根木」

佐渡金山が栄えた1600年代、北前船の西廻り航路の寄港地として発展した「小木」から約4kmに位置し、海に向かって開ける集落「宿根木」。集落を見渡せる場所から見下ろすと、住宅一棟一棟が密集しているようすがよくわかる。当時は、120戸500人ほどが住む町で、船主や船大工らのほか、四十物屋、桶屋、紺屋、鍛冶屋、石屋などさまざまな職種が集まり、廻船業に加え造船基地として発展したという。
この船大工の技術が結集した宿根木の町並みは、国の重要伝統的建造物群保存地区となり、一歩町中に入れば、人の暮らしの息遣いを肌で感じることができる場所。

海から吹き付ける潮風から建物を守るため、外壁は包み板と呼ばれる縦板張り。狭い谷間、狭い敷地に密集した建物は、ほとんどが総二階建て。屋根はかつての「石置き木羽葺き」が復元され、宿根木らしい特徴的な景観となっている。
いまも静かに人の暮らしが営まれるこの場所で、夜と朝を迎え、その雰囲気を味わうのも佐渡島らしい旅のスタイルだ。

「宿根木の町中は、郵便配達をしていたり、洗濯物が干されていたりして、人の暮らしのなかにおじゃまする感覚。古い外壁は趣きがあり、玄関にある屋号も一つひとつかわいくて。小さな川や小道も好きでした。日本一周旅の途中の方や、ワッフル屋さんの看板犬など、ここでの出会いや交流も、魅力的だなと!」(リファさん)。

宿根木に泊まる、一棟貸しスタイル「いろりの宿 孫四郎」

町並み保存地区に建つ、一棟貸しの宿。現在のご主人は元サラリーマンであり、古い建物を活用しながら、水回りを中心に3年がかりでリフォームしたという。「人が住んでいたほうが家にはいいからね」とご主人。宿に入ると土間があり、そこに飾ってある船大工道具を眺めながら、「先代は横井戸を掘っていた石屋、親は船大工で室蘭の造船所に行っていた」と話してくれる。

炊飯器やレンジ、調理道具が用意されていることから、食材を調達し自炊をしながらのんびり過ごすこともできる。要望があれば、ご主人がお米や味噌を準備しておいてくれるという。そのほか洗濯機も完備し、旅人にはうれしい宿だ。

▲和室が1階に1部屋、2階に2部屋。布団はセルフで敷くスタイルで。

土間を上がると囲炉裏があり、夜はこの場所で、「金鶴」などの地酒をいただくのも、この宿らしいすごし方。「ここを訪れる人が、自分好みのお酒を見つけて買ってきてくれるんですよ」。地元の人の暮らしの中におじゃまする旅には、こんな宿がぴったり。

▲満天の星空が広がる夜と、朝焼けのオレンジに空が染まる朝を、宿根木で迎えて。

「宿のご主人がとても優しくて、この町の方々はみなさんフレンドリー。町の景観を守ろうとする人の愛も感じられて、またここに会いにきたいと思いました。囲炉裏に火をおこして、そのぬくもりを囲みながら地元のお酒をいただいたり。集まった人たちが、それぞれの目線で佐渡島旅の魅力シェアする、1日の終わりの時間が楽しかったです」(リファさん)。

いろりの宿 孫四郎
新潟県佐渡市宿根木435
TEL.090-1693-5768
宿泊費(1名、税込み):素泊まり(1棟貸)/2名15,000円、3~5名まで5,000円、6~10名まで4,000円)※中学生以下半額、幼児無料。11名以上は別途要相談。

アウトドア旅のおいしい休憩スポット「タガヤス堂」

深い緑と山々に囲まれた佐渡縦貫道沿いに現れる、一軒のドーナツ屋さん。ここでお店をオープンさせて6年という店主の米山さんは、新潟県長岡市出身。大阪にあるドーナツ屋「あたりきしゃりき堂」が佐渡島でひと夏のあいだ、出店していた際に手伝ったことをきっかけに、この場所でドーナツ専門店を始めたという。
「もともとこの場所は、バス停の待合所だったんです」
路線バスが通らなくなってしまったいまも、当時使われていた「大崎バス停」の印が残されており、ツーリングを楽しむ人やサイクリストの休憩スポットとしても、人気だという。

ドーナツの種類は、プレーン(5個入り550円)、きび和糖(5個入り600円)、日替わりでグレーズドなどが並び、1個からでも購入できる。17時の閉店までのあいだ、販売ができる(売り切れる)数を作っているそうで、もしも残ってしまったときはラスクにしているそう。

コーヒー(400円)や、佐渡牛乳を使ったカフェオレ(500円)、手作りコーヒーシロップのコーヒー牛乳(350円)などと一緒に購入して、ほっとひと息つきたい場所。

タガヤス堂のとなりでは、本やレコードの無人販売も。リファさんは、お気に入りの一枚「テネシー・ワルツ」を見つけて購入。

「店構えを見たときから、ワクワクしました!ドーナツのサイズもちょうどいい。プレーンときび和糖、ふたつ食べちゃいました(笑)。無人販売でレコードが売っているところもおしゃれで、トータルのセンスがとても好きです」(リファさん)。

タガヤス堂
新潟県佐渡市羽茂大崎1566-3
営業時間:10:00~17:00
定休日:火・水
※営業時間や定休日は変動があるため、SNSでチェックを
https://www.instagram.com/tagayasu_dou/

フェリーの待ち時間に一杯を「マサニコーヒー」

朝一番のフェリーに乗るお客さんが、立ち寄ることのできる時間からオープンしているマサニコーヒー。ウッド調の店内は居心地がよく、ゆったりとくつろげるソファ席のほか、電源付きの席もあり、訪れる人がそれぞれの時間の使い方ができる場所だ。
ドリンクメニューには、オリジナル配合のブレンドや日替わりコーヒーがあるほか、佐渡牛乳を使用したラテやリンゴジュースなど、豊富にラインナップ。フードは「オリジナル佐渡小判バーガー」(650円、セットもあり)も人気。クッキーやパンなどの軽食もあり、全メニュー持ち帰りができるため、船の旅のおともにするのもおすすめ。

オリジナルの定番ドリンク「トキソーダ」(400円)は、ピンクグレープフルーツ果肉入りで「トキの色」をイメージ。トキを象った手作りクッキーが添えられている。

売店スペースには、佐渡産のお土産をはじめ、島の山間部にあるコーヒー焙煎所「オケサドコーヒー」の豆を購入することができる。そのほか、お土産としてぴったりのオリジナルドリップバック(160円)もあり。

▲トキドットてぬぐい、トキコドットてぬぐい(ともに1,530円)。

「トキサイダーのピンクグレープは甘くておいしい!佐渡島のお土産として、トキデザインの手ぬぐいを2色購入しました。旅の大きな荷物を持っていても利用しやすい、お店の外のベンチがあるのもうれしい。新潟行きのフェリーに乗る前の旅の締めくくりは、ここで決まりですね」(リファさん)。

マサニコーヒー
新潟県佐渡市両津港353-1
TEL.070-4222-6448
営業時間:6:30~19:15
定休日:なし
https://www.masani.coffee/

リファさんの撮影するyoutube動画もお楽しみください!

Rihwa
北海道・札幌出身。シンガーソングライター。15歳で単身カナダに留学。ボーカルクラスで歌うことの楽しさと音楽の与えるパワーを知り、楽曲制作をスタート。2012年にメジャーデビュー。10周年記念アルバム『The Legacy EP』が発売中。2016年頃から登山を始め、仙丈ヶ岳や鳳凰三山、富士山などに登頂。現在は関東近郊の低山ハイクやキャンプも楽しむ。https://www.rihwa.net/

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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