松本・高山・北アルプスをつなぐ新ルート「Kita Alps Traverse Route」のおすすめスポット16
ランドネ 編集部
- 2023年03月20日
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癒し・出会い・学び……。新ルートでの旅を通じて叶えられる5つのこととは?
登山者の憧れの地・北アルプスの一帯を占める中部山岳国立公園と、その入口である長野県松本市、岐阜県高山市を含めたエリアを世界水準の旅のディスティネーションに育てるために立ち上がった「松本高山Big Bridge構想実現プロジェクト」。
2022年2月25日に松本市内で行われたカンファレンスでも、松本市と高山市の市街地を起点とする新ルートの名称が「Kita Alps Traverse Route」に決定したことが発表されるなど、このエリアの魅力を磨き上げるための具体的な取り組みが動き始めています。
主体となっているのは、このプロジェクトを担う、中部山岳国立公園内の山小屋はもちろんのこと、松本~高山エリアの観光やインフラにかかわる事業者のみなさん。
「北アルプスで新しい自分に出会うための5つのこと」を共通のキーワードに、旅人の願いを満たすコンテンツの磨きこみを進めています。
5つのこととは、訪問者が旅を通じて叶えたい願望のこと。
北アルプスの大自然に触れて、おいしい食事や温泉で日々の疲れを癒せること。
美しい景色や新しい体験を楽しめて、訪れるごとに新しい出会いがあること。
地域の方々のあたたかなおもてなしに触れて、人間関係を深められること。
特有の文化や歴史を学び、知識を豊かにできること。
そして、自分自身が成長できるという実感をもて、何度も訪れたくなる場所へーー。
このような魅力あふれるディスティネーションを目指すにあたり、前提には「総合循環型観光圏」という考え方があります。東西南北の分水嶺にあたる北アルプス。その高い山並みをはさんだ松本と高山には、それぞれに大自然の恵みを受けたすばらしい伝統と革新があり、異なる文化が存在します。そして、それぞれの土地で育まれた食や温泉、木工技術などは、暮らす人々はもちろん旅人にもさまざまな楽しみをもたらしてくれます。これらを求めて人が行き交うことにより、新しい経済の動きが生まれ、豊かな都市へと育っていく。自然からふもとへの循環が、持続可能な観光地を育んでいく、というイメージです。
今回の記事では、松本市・高山市の観光関係者の推薦も含む東西16箇所のおすすめの宿や温泉、グルメなどを厳選してご紹介します。これらもそれぞれに北アルプスの恵みをうけたスポットで、旅人が訪れることで、さらなる循環が生まれていきます。
東西それぞれ山に近いスポットと街に近いスポットに分類していますので、ぜひ今後の旅の参考にしてみてくださいね。
※この記事で取り上げた各スポットにピンを立てたGoogleマップはこちら。
→https://goo.gl/maps/xzejmwSsPGzofGiH9
東(松本市側)の山チカスポット
<宿>宿をベースにアウトドアアクティビティを満喫/ノーススター(乗鞍高原)
乗鞍岳の中腹、標高約1,500mの乗鞍高原に建つコンドミニアム。客室はリニューアルされたばかりで、1LDKと2LDKの2種類がある。各部屋にキッチン・バス・トイレ・Wi-Fi付き、長期滞在に最適。マウンテンバイクをはじめ様々なアウトドアアクティビティに関するツアーやレンタルアイテムが充実していて、宿をベースにアウトドアを存分に楽しめる。(写真提供:ノーススター)
<湯>硫黄泉の源泉が心と身体に染み渡る/坂巻温泉旅館(上高地)
松本方面から上高地へアクセスする際にバスへの乗り換えで利用することの多い「さわんどバスターミナル」から、高山方面へ車で約6㎞。梓川の渓谷沿いに佇むこの温泉宿には、「子宝の湯」として知られる硫黄泉の温泉が豊富に湧き出ている。男女ともに露天風呂あり。宿泊者は朝の9時まで入浴可能なので、湯にゆっくり浸かりたい人はぜひ一泊を。(写真提供:坂巻温泉旅館)
<グルメ>イチオシは温泉で炊いたお粥のお膳/煤香庵(白骨温泉)
温泉地として有名な白骨温泉の日帰り入浴施設。白濁した源泉に浸かれる露天風呂も魅力だが、注目は館内併設の食事処で提供されている料理だ。人気メニューは、温泉粥・虹鱒甘露煮・温泉玉子・香の物・お味噌汁がセットになった「湯の華膳」。温泉粥は、なんと白骨の湯で炊いたものだそう。郷土料理の「投じ蕎麦」や山菜と温泉玉子入りの「田毎そば」もおすすめ。(写真提供:煤香庵)
<観光>マウンテンバイクも天体観測も楽しめるキャンプ場/乗鞍BASE(乗鞍高原)
乗鞍高原にある、体験型アクティビティとキャンプサイトを併設する施設。キャンプサイトは、車の乗り入れが可能なオートキャンプサイトと車中泊専用のキャンピングカーサイト、デイキャンプサイトの3種類。敷地内には樹上のアスレチック「アドベンチャーパーク」やマウンテンバイクのレンタルもあり、キャンプの空き時間をアクティブに過ごすことが可能。(写真提供:乗鞍BASE)
コメント:星がきれいに見える日には、乗鞍BASEの芝生広場でレジャーシートを広げて星空を眺めています。空が広く、遠くの星までたくさん観測できるので、天然のプラネタリウムのようです。(松本市アルプス山岳郷 原 聡美さん)
東(松本市側)の街チカスポット
<宿>駅徒歩1分、大浴場付きのホテルでロングステイ/ニューステーション(中央)
JR松本駅から徒歩1分という好立地に建つビジネスホテルで、1か月以上の滞在の場合は1泊3,000円~という長期滞在向けのプランがあることが特徴のひとつ。そのほか3泊、5泊、1週間、2週間と連泊プランがそろうのもうれしい。館内の大浴場はホテルの前身である銭湯を復元した「巴の湯」で、木曽檜を使用した檜風呂が用意されている。
<湯>リノベーションで受け継がれた老舗銭湯/菊の湯by栞日(中央)
一世紀以上前から、街の湯屋として親しまれてきた老舗の銭湯。2020年秋に、通りの向かいに店舗を構える書店兼喫茶店「栞日」が経営を引き継ぎ、「街と森を結ぶ湯屋」をコンセプトにリニューアルオープンした。お湯は、松本の豊富な地下水を汲み上げて加温している。環境や健康に配慮された入浴グッズなど、厳選されたアイテムが並ぶ販売コーナーにもご注目を。(写真提供:菊の湯by栞日)
コメント:松本市には、温泉だけでなくレトロな銭湯もたくさん存在しています。観光、登山、旅を楽しんだ後には、駅周辺の銭湯でさっぱりと汗を流して身体を温めながら、地元の人との交流を楽しむのもおすすめです。(松本観光コンベンション協会 瀬原田久英さん)
https://www.instagram.com/sioribi_kikunoyu/?igshid=1lknm682s88tb
<グルメ>湯めぐりの合間におやきブレイクを/Cafe&Bar おやきと、コーヒー(浅間温泉)
創業336年という古い歴史をもつ老舗旅館「小柳」の再生プロジェクト「松本十帖」の一環としてオープン。東京・中目黒のハンドドリップコーヒースタンド「artless craft tea & coffee」、長野市青木島のおやき専門店「ふきっこおやき」とのコラボレーションカフェで、こだわりのハンドドリップコーヒーと身体にやさしい手作りおやきをいただける。(写真提供:Cafe&Barおやきと、コーヒー)
https://www.instagram.com/oyakitocoffee/
<観光>城とお堀とアルプスが織りなす景色/松本城(丸の内)
言わずと知れた国宝・松本城は、市内でも随一の北アルプスのビュースポット。現存する五重六階の天守のなかで最古である松本城と、その背後に連なる北アルプスとの景色をお堀越しに眺めることができる。園内への入場は無料。お堀のまわりをぐるりと散策でき、観覧料を支払えば天守内の観覧も可能。冬期はレーザーマッピングも行われている。
https://www.matsumoto-castle.jp/
西(高山市側)の山チカスポット
<宿>湯も食も外遊びも泊まればすべてを味わえる/ひらゆの森(平湯)
上高地行きのシャトルバスが出る平湯温泉バスターミナルから徒歩3分の場所に位置する宿泊&入浴施設。客室には洋室や和室のほか、合掌棟客室や露天風呂付の離れコテージなど様々なタイプあり。夕食には、地元の名産・飛騨牛の鉄板焼きをメインとする郷土料理が提供される。宿発着のガイドツアーが多数用意されているのもうれしい。(写真提供:奥飛騨温泉郷観光協会)
https://www.hirayunomori.co.jp/
<湯>国内有数の弱炭酸の湯で身体の疲れを癒そう/荒城温泉 恵比須の湯(丹生川町)
のどかな農山村の風景が広がる丹生川エリアの秘湯。国内有数の1158ppmを誇る源泉掛け流しの遊離炭酸温泉で、地元の人々に人気が高い。夏季は13~21時、冬季は13~20時と営業時間も比較的長いので、街歩きやアクティビティの後の利用にぴったり。源泉を加温した湯船、25℃の源泉がそのまま注がれた湯船などがあり、交互に入るのが通な入り方。
<グルメ>多くの地元民が集う穴場はココ/居酒屋 多羅の木(福地)
奥飛騨温泉郷の5つの温泉地のひとつ、福地温泉にある。郷土料理から居酒屋メニューの小鉢まで充実。店舗は味わいのある木造の建物で、木の温もりに溢れる店内の中央には囲炉裏がある。山奥にある居酒屋ながら24時までと遅い時間まで営業しているので、ゆっくり温泉に入ったあと、食事とお酒をいただきながら夜を長く堪能したい人におすすめだ。(写真提供:奥飛騨温泉郷観光協会)
コメント:地元の方々で賑わう居酒屋。大きな唐揚げや漬物ステーキ、そして〆にラーメンが大人気!(奥飛騨温泉郷観光協会 中西紀子さん)
https://www.fukujionsen.com/enjoy/04.php
<観光>国内最高所にある鍾乳洞で感じる太古のロマン/飛騨大鍾乳洞(丹生川町)
2憶5000万年という途方もない年月をかけて形成された、国内最高所にある全長約800mの鍾乳洞。通年平均気温が約12℃の洞内では、ライトアップされた神秘的な光景が広がる。併設の大橋コレクション館や岩魚たちの楽園があり(冬季閉園)、鍾乳洞以外の見どころも。洞窟内で低温貯蔵された日本酒・焼酎・ワインをお土産として購入できる。(写真提供:飛騨乗鞍観光協会)
西(高山市側)の街チカスポット
<宿>高山の名スポットまで徒歩数分の好立地/ゲストハウス cup of tea(八軒町)
城下町の風情を残す古い街並みまで徒歩3分、全国に唯一現存する郡代・代官所として知られる観光名所「高山陣屋」まで徒歩2分という場所にあるゲストハウス。客室にはドミトリーと和室の2種類あり、予算や滞在スタイルによって選べる。館内にはラウンジやキッチンがあり、長期滞在時も快適に過ごせること間違いなし。目の前に銭湯があるのも魅力。(写真提供:ゲストハウス cup of tea)
https://cupoftea-takayama.net/
<湯>江戸の風情を感じながら最新式サウナでととのえる/湯屋 鷹の湯(宗猷寺町)
高山城址の北側、城下町の東側に位置する旧武家人町「空町」にある銭湯で、築70年の伝統的な木造建築が特徴。館内には炭酸湯や薬湯の内湯、見晴らしのよいプール風露天風呂、薪ストーブを使ったフィンランド式サウナや掛け流し水風呂がそろう。泊まれる銭湯として、1棟貸し宿泊サービスも提供。宿泊の場合は、銭湯・サウナ利用と軽朝食が付く。
https://takanoyu.jimdofree.com/
<グルメ>細打ちちぢれ麺と澄んだスープに舌鼓/中華そば専門店 つづみそば(朝日町)
高山のご当地グルメ「高山ラーメン」の特徴は、ちぢれた細麺と醤油ベースのスープ。市街地には数多くの高山ラーメン専門店があるが、この店舗は街の中心地にある人気店だ。昭和31年(1956年)に創業して以来変わらない、醤油ベースに豚骨・野菜などを加えたスープは、すっきりとしてコクのある味わい。岐阜県産の豚バラを使用したチャーシューも美味。
コメント:市内随所に、高山ラーメンや飛騨牛などのお店があります。なにより飛騨高山は、自然に囲まれ人情も豊かなところです。(飛騨・高山観光コンベンション協会 駒屋義明さん)
<観光>登った山々と街を眺められる展望スポット/アルプス展望公園 スカイパーク(上岡本町)
JR高山駅の北西にある、標高570mの高台に整備された公園。城下町の風情をもつ市街地と、その奥に聳える北アルプスを一望できる。黒部五郎岳から双六岳・笠ヶ岳・槍ヶ岳・穂高連峰・焼岳・乗鞍岳までを見渡せるので、写真撮影に絶好のスポットだ。駐車場の目の前に展望デッキがあり、市街地の夜景を見にドライブで訪れる観光客も多い。(写真提供:飛騨・高山観光コンベンション協会)
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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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