フードロスを減らす!上手に「冷凍保存」するテクニックとは
MY LIFE RECIPE 編集部
- 2023年08月18日
冷蔵庫の奥に入れていた野菜などの食材。気が付いたときには……なんてことはしていませんか? 余った食材を何日もたってから冷凍するのは、実は間違い。
意外と知らない冷凍保存の基本を、冷凍生活アドバイザー・野菜ソムリエプロ、西川剛史さんがお教えします。
Index
新鮮なうちに冷凍を!
冷凍で最も大切なのが、食材をおいしい状態で冷凍すること。鮮度のよい食材を買ってきたら、今日明日で使いきれない分は、当日中に早めに冷凍するのがポイントです。
空気をシャットアウト!
冷凍庫内は低温のため、空気中の水分も凍って乾燥状態。食材の乾燥や酸化を防ぐようラップや厚みのある冷凍用保存袋で空気を遮断。
※肉や魚はトレイに空気が残っているので保存袋に移し替えましょう。
素早く冷凍が鉄則!
できるだけ早く凍らせると食材の細胞が壊れず、おいしさを保てます。薄く平らにすると上下から均等に早く凍り、保冷剤をのせれば冷凍庫のドアを開けたときにも冷たいまま!
また、冷凍保存のメリットは日持ちする日数が伸びるだけじゃありません。素材によっては冷凍効果でおいしくなったり、新食感を楽しめたりも……。西川さんが教える、冷凍ストック向きの食材の中からここではベスト3をご紹介。白いご飯を冷ましてから冷凍してる人って多いと思うのですが、それ、実は間違いなんです……!
【BEST1】≪ご飯≫炊きたてを即冷凍しておいしいまま保存
ご飯を炊いたら今日食べる分以外はすぐ冷凍。米は水を加えて加熱することで、でんぷんが糊化して消化のよいαでんぷんに変わります。炊きたてのご飯を密閉容器にすき間なく詰め、素早く冷凍することでαでんぷんが守られ、ご飯のおいしさが保てます。
★POINT
温かいご飯をそのまま冷凍庫に入れると、隣り合った食材に熱がうつってしまうことも。密閉容器に入れたら、保冷剤でサンドしてそのまま冷凍庫へ。
【BEST2】≪きのこ≫冷凍するとうまみがぐんとアップ
冷凍により細胞がくずれて細胞内の成分が出やすくなり、うまみ成分のグアニル酸が増加。だしが出るので汁ものや鍋、炒めものに利用を。石づきを取って一口大に切り、保存袋に入れて平らにして冷凍します。
★POINT
数種のきのこをミックスして冷凍するときは、むらなく冷凍&加熱解凍ができるよう、同じくらいの大きさにそろえてカットし、混ぜて保存します。
【BEST3】≪きゅうり≫塩もみして汁ごと冷凍
きゅうりは水分が多く、本来冷凍には向きませんが、塩もみすることで冷凍保存可能に。
★POINT
薄切りにしたきゅうりを塩もみして水分を出し、出てきた汁ごと冷凍します。こうすることできゅうりを酸化や乾燥から守り、しゃきしゃきした食感もキープします。酢漬けにしても便利です。
きゅうりや貝類は「グレージング」で酸化・乾燥を防いで
グレーズとは氷衣のこと。食材を氷の膜で覆って冷凍することをグレージングといいます。貝類やえびなどに向く冷凍法で、酸化や乾燥を防ぎます。食感や見た目が悪くなったり、風味が落ちたりする冷凍焼けの防止にもなります。しじみやあさりなどの貝類、えびなどは、写真のように水ごと凍らせて保存しましょう。食材を調味液とともに凍らす味つけ冷凍もグレージングです。
冷凍した食材は、基本的に1か月以内を目安に食べきりましょう。おいしさも調理スピードもUPするなんて、冷凍ワザ、使わない手はありません!
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●西川剛史さん
冷凍生活アドバイザー・野菜ソムリエプロ。家庭での冷凍テクニックを理論的に体系的に学べることで人気の講座「冷凍生活アドバイザー養成講座」(日本野菜ソムリエ協会)監修、講師。冷凍食品会社での商品開発などの経験を生かし、冷凍のプロとしてテレビ番組に多数出演。2015年10月日本で初めての冷凍食品セレクトショップ「ベフロティ」をオープン。著書に、冷凍テクニック本「もっとおいしくなる超・冷凍術」(洋泉社 2016年5月)。
(出典:『長期保存OK!毎日使える! 冷凍保存レシピ』(著:川上文代))
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初めて料理を作る人も料理好きも、女性も男性も楽しめるレシピマガジン。毎日のおかずからスイーツ、パン、お弁当まで、美味しいレシピ情報を見やすく、わかりやすくお届け。
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