日向涼子のやっぱり坂が好き。つくば道～筑波梅林（茨城県）｜ロードバイクヒルクライムナビ

2022年01月27日

モデルでヒルクライマーの日向涼子さんが、全国各地の坂道に挑戦。今回訪れたのは、「茨城県・つくば道～筑波梅林（つくばみち～つくばばいりん）」。気になる立ち寄りグルメスポットとともに案内する。

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茨城県・つくば道～筑波梅林（つくばみち～つくばばいりん）

筑波山といえば、不動峠がサイクリストには有名ですが、当時何も知らない私が仲間に連れて行かれ、初めて坂という坂にチャレンジした坂こそ「つくば道」でした。そして、あまりのキツさに脚も心もへし折られ……、そんなほろ苦い思い出のある急坂を、また駆け上がってきましたよ。

「つくば道」の起点は、江戸時代に門前町として栄えた北条地域。寛永3年に、徳川家光が筑波山の堂社を再建するため資材運搬路として整備した道で、往時の面影を残す歴史町を感じられます。
スタートして約3kmはフラットで快適な直線道路が続くものの、筑波山斜面が迫ってきたとたんに、壁のような激坂がドドーンと待ち受けています。県道42号線に合流するまでのラスト1kmの勾配は平均14％という鬼コース！
昔、ここで脚を着いたことを思い出しながら、中腹にある石鳥居をくぐって、止まりそうになるペダルを無我夢中で踏み込みます。激坂区間を無事にクリアしたとき、「苦しさは昔と変わらないなぁ」と思いつつ、どこかで坂バカとしての成長も感じられたのでした。
さて、この先は頑張ったご褒美に、筑波梅林コース方面へ。梅まつり期間は早朝の時間以外は通行止めになりますが、梅林から約2kmのヒルクライムを楽しめます。東京からのアクセスもいい筑波山には、今回のルート以外にも、まだまだたくさんの魅力的なヒルクライムコースありそうです。

「これよりつくば道」の文字が彫られた高さ3mはある大きな道標。土蔵造りの家屋が並ぶ北条地区の中心で、ここから筑波山神社までは一里（約4km）の距離にある。

神宿る筑波山に向けて一直線に延びているつくば道（県道139号線・筑波山公園線）をいく。序盤3kmは田園地帯を抜けるフラットなコースになっている。

急な区間はわずか1kmながら、実際走ってみると長い！コース中腹の石鳥居がある地点でいったん休憩を入れることをオススメします。

電柱の下り具合、近くに見える平野が、つくば道の急峻さを物語っています。クルマ一台分の道幅なので、対向車が来たら素直に自転車から降りるほうが安全でしょう。

平均勾配13％の坂がスタートして約500m地点にある石鳥居。ここからさらに勾配が増していくので、最後まで走り切るには覚悟が必要だ。

筑波山麓には1月下旬から梅の花が咲き、2月中旬からの梅まつりで満開。

筑波山梅林は、つくば市営の梅林で、園内には約1000本の白梅と赤梅が咲いている。梅林への入り口は、県道42号線沿いにある梅林駐車場の脇にあり、ヒルクライムをしながら通過することができる。なお、筑波山梅まつり期間は午前9時～16時は車両通行止なので、ヒルクライムを楽しむなら早朝9時までに梅林を通過しよう。

急勾配のつくば道から、梅林コースまで上り続ける走りごたえ十分な健脚自慢にオススメのコースです!

梅林コースは、梅林を抜けたあと約1㎞登り続けて、このコースの標高のピークを迎える。その先を下り基調で進んでいくと「椎尾山薬王院」にたどり着ける。ここは、円歴元年（782年）に最仙上人が開山したと伝わる古刹。交通安全祈願の巨大な草履と下駄が奉納されている。

茨城県・つくば道～筑波梅林のヒルクライムデータ

距離

6.7km

標高差

314m

平均勾配

4.7％

スタート地点

19m

ゴール地点

333m

コース概要

つくば道～筑波梅林のおすすめスポット

サイクリストが営む本格四川料理店

筑波山を望む筑西市で本格四川料理店を営むご夫婦は、サイクリストでブルベ愛好家です。すでに600kmを完走しているマスターの目標は、4年に一度開催されるブルベ最高峰の舞台「パリ・ブレスト・パリ」への出場とのこと。ふだんから筑波山をホームコースにトレーニングを積んでいるそう。お店は、つくば霞ヶ浦りんりんロードからも近いです。

本格四川料理を堪能！

店内に飾られているメダルの数々。一年のうちに200km、300km、400km、600kmを完走すると与えらえるスーパーランドナーのメダルが輝く。

四川厨房ふう

茨城県筑西市東石田2282-3
TEL.0296-52-5008

梅林入り口の小休憩スポット

梅林と同じエリアに広がるアウトドアパーク「フォレストアドベンチャー・つくば」。園内の「筑波山おもてなし館」では、アイスやスムージーのほか、ドリンクや軽食サービスもあるので、ヒルクライムの小休憩にオススメです。

筑波山おもてなし館

茨城県つくば市沼田90-3
TEL.029-896-8877

今回のロードバイク＆コーディネート

フォーカスが放つ軽量エアロロード

長年フォーカスのオールラウンドレーサーとして多くの支持を集めてきたイザルコマックスがエアロロードとしてフルモデルチェンジ。ディスクブレーキ搭載のエアロロードは、専用コクピット化を果たし、ワイヤー類も内蔵する最新トレンドをくんでいます。このタイプのモデルは、空力性能を高めている一方で、登坂性能が犠牲になりやすい傾向にあります。しかし、今回のイザルコマックスディスクは、ヒルクライムでも重さを感じることがなく、路面をはうようなスマートな走りが印象的でした。最先端の空力性能と登坂性能のいいとこどりを実現しているモデルで、脚力に自信がなくても扱いやすい懐の広さがあります。