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美しい心身を作る!「ビタミンC」の働きや効率的な食べ方とは?

2019/11/27

心と体を内側からキレイにする!

ビタミンCといえば、美容のビタミンとしておなじみですが、その働きはとても多彩。心と体の健康に欠かせません。しかし、私たちの体はビタミンCを合成する機能が備わっていないため、食事で取り入れなければなりません。そのため、思った以上に不足している人が多いのが事実。最近野菜や果物を食べていないかも…というアナタ、ビタミンC、足りていますか?

ビタミンCの働き

1.コラーゲンをつくる

ビタミンCはコラーゲンの生成に不可欠な栄養素です。コラーゲンといえば美容のイメージが強いかもしれませんが、その働きはとても重要。細胞の結合を強くし、肌に限らず、血管や骨を丈夫にするなど、体の土台となる部分の強化に関わっています。女性にとって、とくに気になるのは肌コラーゲンでしょう。肌コラーゲンは、肌の表皮の下で弾力を生み出している組織です。タンパク質を材料にして作られていますが、体内で合成するためにはビタミンCが不可欠。肌のためにとコラーゲンやタンパク質を食べても、ビタミンCが不足していてはコラーゲンはスムーズに作ることができないため、肌のハリも生まれません。また、体中を巡る毛細血管の強化にもビタミンCが必要。毛細血管は栄養や酸素、ホルモン、免疫物質の運搬、老廃物の回収など生命活動の最前線ともいえるものです。とくにトレーニングをしているなら、毛細血管の強化のためのビタミンC補給も必須なのです。

2.酸化を防ぐ

強い抗酸化力を持つビタミンCは、体内の脂が酸化するのを防ぎ、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防する働きがあります。つまり、血液をサラサラにして巡りをよくする働きも期待できます。

3.免疫を強化する

体内に侵入してきたウイルスを攻撃する白血球の働きを助け、自らもウイルスと戦って病気から体を守るのもビタミンCの働きの一つ。最近では、細胞に強力な〝コラーゲンバリア〟を作り、抗がん作用のある物質の生成を促進するなど、がん予防にも活躍することがわかってきました。

4.抗ストレスホルモンの材料となる

アドレナリン(抗ストレスホルモン)は大量のビタミンCを使って生成されています。アドレナリンは「闘争or逃走のホルモン」とも呼ばれ、心身をストレスから守るために、脳や心身を緊張、興奮させて、心拍数の増加、血糖値の上昇、気管支の拡張などに作用します。日常生活における、暑さ、寒さ、睡眠不足、疲れ、騒音、喫煙、プレッシャーなど心身にかかるストレスだけでなく、勝敗がかかったスポーツでもアドレナリンは分泌されるため、スポーツをする人もビタミンCを多く必要としています。

5.シミのもととなるメラニンの生成を防ぐ


シミのもとであるメラニン色素の生成を防ぐ働きがあります。メラニンは酸化反応を重ねて作られるため、ビタミンCの還元力によってメラニンの生成が抑制される、という仕組み。ビタミンCは化粧品で外から取り入れる方法もありますが、食事で中から摂ることも有効です。

ビタミンCが不足すると…

人間の体はビタミンCを合成することができないため、野菜や果物をあまり摂らない人は、ビタミンCが不足しがちです。おまけに、ビタミンCは体内に大量に蓄えておくことができず、たくさん摂っても使われなかったぶんは尿と一緒に排出されてしまいます。

ビタミンCが不足すると、寒さやウイルス、細菌に対する抵抗力が下がって風邪などの病気にかかりやすくなり、さらに不足が続くと、肌荒れ、倦怠感や疲労感が起こりやすくなります。恐ろしいのはビタミンC欠乏症の「壊血病」です。壊血病とは、体のあちこちから出血を起こしやすくなる病気で、この状態が続くと最後には死に至ります…。たかがビタミンC不足と侮ってはいけないのです。

ビタミンCはコラーゲンを作る働きがあります。コラーゲンは美容のイメージが強いのですが、体中の細胞にとって重要なもの。ビタミンCが不足すると十分なコラーゲンが生成されず、細胞同士の結合が緩み、血管組織や関節などが弱くなります。たとえば、歯磨きをすると出血したり、鼻血が出やすくなったり、内出血を起こしやすくなったり、関節が痛むなどの症状は、ビタミンC不足=壊血病の症状の一つです。

壊血病は体内のビタミンC量がおよそ300mg以下になると発症するといわれています。私たちの体内にはおよそ1500mgのビタミンCが存在していますが、もし野菜も果物も食べない生活を続けると、1~1カ月半で壊血病を発症してしまうでしょう。

ビタミンC不足は、メンタルにも影響を及ぼします。これはビタミンCがアドレナリン(抗ストレスホルモン)の生成に関与しているためです。ビタミンCが不足するとアドレナリンの生成が停滞。あらゆるストレスに負けやすくなってしまいます。たとえば、暑さや寒さに対抗できず体調不良に陥る、気持ちが落ち込む、仕事のプレッシャーでイライラしたり眠れなくなったり…というのは、ビタミンC不足が原因かもしれません。さらにストレス状態によってビタミンCが大量に消耗されると、ビタミンCが足りなくなり、さらにストレス状態から抜け出せなくなるという悪循環に陥ることも…。

ビタミンCを含む主な食材

ビタミンCを最も多く含むのは赤ピーマンで、100gあたり170mg含まれています。野菜では、芽キャベツ、青汁やスムージー、最近ではサラダにも使われるケール、冬が旬のブロッコリーやカリフラワー、夏野菜を代表するゴーヤなどに多く含まれています。果物では、レモンや柚子、みかん、オレンジ、グレープフルーツといった柑橘類のほか、キウイフルーツ、イチゴもビタミンCがたっぷり。野菜、果物は、栄養価が高まる旬のものがおすすめです。

また、冷凍野菜やフルーツは栄養が壊れていると思われがちですが、それは間違い。冷蔵保存で鮮度が落ちたものより、栄養がキープされていることがわかっています。野菜を買っても上手に使い切れない人は、冷凍野菜などを活用するのもいいアイデアです。

ビタミンCの効果的な摂り方

ビタミンCは過剰症の心配はなく、たくさん摂っても使われなかったぶんは2~3時間後には尿とともに排出されてしまいます。ただし、サプリメントなどで1日に10g以上も摂ると一過性の下痢や頻尿などの症状が現れることがあるので注意しましょう。

ビタミンCは水溶性のビタミン。熱に弱く、さらにアルカリ、酸素によって破壊されやすいのが特徴です。そのため、生で摂るのが理想的と言われますが、食材によってはそうもいきません。ビタミンCを無駄にしないためには、「カットしたらすぐに調理する」、「水にさらす時間を極力短くする」、「加熱時間を短めにする」のがポイントです。例えば野菜をゆでるなら、お湯でゆでると野菜の断面からビタミンCが溶け出すので損失が多くなりますが、蒸したり、電子レンジで加熱すれば、水に溶け出す量を抑えることが可能。葉物野菜をゆでた場合、ビタミンCの残存率は約60%ですが、電子レンジなら90%近くという調べもあります。

また、ほうれん草や小松菜、キャベツなどの葉物野菜はカットして調理すると断面からビタミンCが溶け出し、さらに加熱によって失われてしまいますが、ジャガイモやサツマイモ、レンコンなどデンプン質が多い根菜類は加熱によるビタミンCの損失が少ないのが特徴。カラーピーマンやブロッコリーに比べると含有量は劣りますが、調理による損失が少ないので、電子レンジ蒸しにするなどでより効率よくビタミンCを摂ることができるので、上手に活用しましょう。

ビタミンCは空気に触れると酸化して効力を失うので、野菜や果物を千切りにしたり、ミキサーにかけたり、すりおろして使う場合は、作りおきせずにすぐに食べるのも鉄則。サラダやスムージー、大根おろしは、食べる直前に作るのがベストです。

他のビタミン、ミネラルの吸収を高めたり、効果をアップさせる働きがあるのもビタミンCの特徴です。食べ合わせを考える時に役立つので、ぜひ覚えておきましょう。

ビタミンCの効果的な食べ合わせ

タンパク質 + ビタミンC =コラーゲン生成
鉄     + ビタミンC =貧血予防
カルシウム + ビタミンC =骨密度アップ
葉酸 + ビタミンB12 + ビタミンC =貧血予防

撮影:野口祐一(食材写真)
ライター:藤岡操(栄養士)

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