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【実は間違っている?基礎トレ】「ランニングマシン」の正しい使い方

連載でお届けしている「実は間違っている?」シリーズ。今回は、トレーニングには欠かせないランニングマシン(トレッドミル)や、ウォーキングそのものの大切さなどについて紹介します。おなじみ、パーソナルトレーナーの菅原順二さんに聞いてみました。

踏み台を登り坂に設定し歩くことから

「ランニングをしてみたいけど、何から始めていいのかわからない人には、ランニングマシンで、まずは歩く練習から始めてみてもいいでしょう。ランニングマシンに慣れていない人や恐怖心がある場合は周囲のハンドルを持って、ゆっくりとした動きから始め、徐々にスピードを上げていきます。踏み台は角度が変えられますが、登り坂に設定すると足裏感覚がつかみやすいので、足の運び方などを体感して整えていくのに向いています。その場合、カカトをぶつけるように足裏を使い、意識的に歩いてみてください」

「体の使い方の理想は“でんでん太鼓”。体と腕をそれぞれ逆にねじるようなイメージで、腕をリズミカルに振って歩きます。歩くことは原始的な動きなので、意識的に腕を動かしたりしなくていいのです。段階を踏んで、自然な動きで歩けるようになっていけばいいでしょう」

「疲れを感じないで半永久的に歩けるようになるには、足の運び方が大事です。カカトの半円を利用して着地(ヒールコンタクト)し、そこからつま先を前に出して踏み込みます。言い換えると、お尻の臀筋の収縮性で自然と体が前に出て、その時に脊柱や胸が回旋するから、もう一歩前へと足を踏み出す。これを繰り返すことで二足歩行ができるのです」

「だから、自然で軽やかに、体に負担がない姿勢で歩くためには、脊柱の回旋のトレーニングがオススメ。首から胸(頸椎と胸郭)をねじりますが、腰椎は回さないようにします」

自然と軽やかに歩くための基礎を作るエクササイズ

自然で軽やか、体に負担を与えずに歩くためのエクササイズを紹介しましょう。この動きで、ヒールコンタクトの感覚や足首の動かし方、さらに股関節の柔軟性と収縮性を高めます。

【ぴょんぴょん!カエル跳び】

1:両脚を腰幅の2.5倍ほど開きます。お尻を下ろし、手はヒジを曲げて両ヒザの内側に置きます。胸を広げます。

2:背中は自然なS字カーブを保ちます。手のひらはしっかり開いて前へ向けます。

3: 両手を前に着いて両脚で床を蹴り、ピョンッ!とお尻を高く上げ、脚を開いたまま前へ移動します。顔を上げて行います。


4:なるべく手の横へ足を下ろし、カカトから着地します。


5:スタートと同じ姿勢に戻ります。これを数回行いましょう。

 

ランニングマシンだけでなく自然の中を走りたい

「可能なら、ランニングマシンで汗をかくだけでなく、近くの公園など自然の中を歩いたり走ったりしてほしいと、僕は思っています。なぜなら、自然を見ることで、“オプティックフロー”と言われる空間視、空間認識能力が高まるからです。ランニングマシンの上でベルトだけが回転し、その上を跳ねるようにして歩いたり走るのは、下を向きっぱなしになったり、モニターを見続けるなど固定視になりがちです。スポーツなどで大事な動体視力を身につけたり、五感を豊かにするためには、景色が流れることを見たり、足裏で大地を引っかくような体感を得るなど、五感への刺激が必要なのです。つまり、自然の中で歩いたり走ったりするトレーニングが最も有効。毎日は無理でも、できる範囲で外でのウォーキングやランニングを取り入れてほしいです」

ランニングマシンで体の使い方を身につけたら、自然の中へ飛び出してみましょう。自然の中に入ることで使われる刺激はたくさんあります。その経験が、トレーニングにもさらなる好影響を与えることは間違いないです。

 

 

モデル=大石尚子
カメラ=樋口勇一郎
ライター:安藤けいこ
監修:菅原順二/多くのアスリートが通う、東京・中目黒にあるトレーニング・スタジオ・アランチャ主宰。ピラティスを基本とした、単にボディメイクをするだけでなく体の基礎機能を向上させ、さらに進化させるトレーニングが定評。

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