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無知はケガの元! 本当のウォームアップはコレ

気温が低い時期にランニングをする際の注意点は、走り出す前のウォームアップをおろそかにしないことです。

筋肉がまだ温まっていない時にいきなり走り出すと、肉離れや筋断裂のリスクが上がることがあきらかになっているからです。ケガのリスクを減らすためには、走り出す前には適切なウォームアップをすること、熱が奪われないようなウエアを着用することがとくに重要です。

ウォームアップで得られる効果としては、ウォームアップで動かされた筋肉の温度が上昇し、筋収縮(筋肉が伸びたり縮んだりする)力が強くなることや、柔軟性の改善、筋肉の興奮を落ち着かせられるなどがあげられます。

ウォームアップの一番効果的な方法は、筋収縮をともなう動きです。例えば、ジョグのようなゆっくりとしたペースで走る、強度の低いランニングは効果的なウォームアップと言われています。また、体をリズミカルに、ダイナミックに動かす「動的ストレッチ」も筋温を上げるためには非常に有効です。

反面、ゆっくりとした動きで筋肉を伸ばしていく「静的ストレッチ」は、筋温を上げる効果は低いと言われています。また、入浴や、体を擦るといった方法は筋肉が温まりやすいと思っている人も多いようですが、じつは、これらの方法も筋温を上げる効果は低いのです。

「手」「頭」の防寒は想像以上に重要

寒い季節に走る場合、ウエアの着用方法や素材にも細心の注意を払わなくてはなりません。特に、帽子や手袋の着用は必須となってきます。なぜなら「手」や「頭」のヒフは、ほかの部分のヒフとは異なり、寒冷下で熱を奪われないように末梢血管が収縮するメカニズムが働かないからです。そのため、ウォームアップをしっかりしたとしても、手や頭の防寒をおろそかにしてしまうと、体の動きのスムーズさが失われるおそれがあるのです。

また、雨や雪、汗などで体が濡れないようにする必要もあります。しかし、ぶ厚いウエアでは温度調整が難しいため、できれば薄いウエアをたくさん着て、状況に応じて脱ぎ着をして体温調整をすることがベストと言えます。具体的には、断熱素材のウールやウール混の素材のアンダーシャツに、フリース素材の服を重ね、その上にレインウエアなどの防水加工されているジャケットを着るなどの工夫をすると、体温調整がうまくできるはずです。フォームを修正したりすることも大事ですが、まずは「筋肉の温度を下げない」ことがケガを防ぐコツと言えるのです。

 

ライター:楠田圭子(RUNNING Style)
出典元:RUNNING Style RUNNING Style File.96「走りはじめがラクになる!」
監修:蔵本理枝子(日本整形外科学会認定専門医・日本整形外科学会認定スポーツ医)

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