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「しかばねのポーズ」が 医学的にもヨガ的にも大事な3つの理由

2017/05/05

実は大きくて、深い意味があった「しかばねのポーズ」

1時間ぐらい動くヨガのクラス。ポーズを一つひとつ行うスタイルの流派でも、呼吸と動作を合わせて動き続けるスタイルの流派でも、最後に必ずあるのが「しかばねのポーズ」。英語では「デッドポーズ」、サンスクリット語では「シャヴァーサナ」と言われる、全身横たわる時間です。

これはよく頑張ったから休んで終わりましょう、というわけではなくて、これも一つのポーズなんです。まるで「しかばね」のように全身の力を抜いて、その状態を味わうというのが、このポーズの目的。だから、寝ちゃっていいよというご褒美なわけではないんです。もちろん、気持ち良く寝てしまって「あー、ヨガって気持ちいいなー」っていう終わり方もアリですけど、寝てしまってはもったいない、すごい大きな意味のあるポーズなんです。

どんなクラスにもある3つの理由

1:自律神経を調整する
現代人の自律神経は、常に交感神経優位で緊張気味です。その自律神経の偏りをリセットして、副交感神経優位の状態にできるのが、しかばねのポーズ。交感神経をリセットするには、一度興奮させてから緩めることが必要なのですが、ポーズの練習で筋肉や関節を動かして、インストラクションに意識を向けることで、交感神経を興奮させることができます。そして後半徐々に、緊張を緩めるように動いていって、最後にしかばねのポーズをすることで、副交感神経の機能が上がるというわけ。ヨガの後のすっきり感は、自律神経のバランスが良くなった証拠。

2:自分の内側に何が起こってるか観察
ヨガで大切なのは、自分と向き合うこと。自分の体、心、精神に何が起こっているのかを客観視できるようになるためにポーズも練習。体を動かしながら、動かした時の自分の心身の動きを見つめるためです。そして、どんな時も心が不動になれることを目指しています。しかばねのポーズは、動かない状態を作った時、何が起こっているのかを観る時間。呼吸は? 血流は? 心臓のドキドキは? 気持ちは? そうやって自分を観察する習慣を持つことで、ヨガマットの外にいる時も生かせるようにする練習をしているのです。

3:毎回、「生き還る」自分と出会う
ちょっと深い話になりますが、このポーズは「しかばねのポーズ」というぐらいなので、「死」を体験するポーズでもあります。ヨガのポーズというのはすべてに意味があって、例えば犬のポーズだったら、犬のような姿勢をとって、犬の気持ちを体験します。このポーズは「しかばね」とついているので、「死」を体験してみることが目的です。つまり、全身の力を抜く、心を動かさない。ポーズの練習の時間が「一生」で、このポーズが「死」。でも、死というのは一つの始まりです。だから、死を体験した後、つまりポーズから戻った時の感覚もまた、このポーズでは重要。起きた時に自分がどんな状態なのか、それこそ味わいたいもの。生き還る自分が何を思うのでしょうか?

お昼寝の時間にしてしまってももちろんよし、でも、もっと深い味わいがあるこのポーズ。今度のしかばねのポーズの時間には、自分を観察してみませんか?

 

ライター:豊田紗江
参考:『Yogini』Vol.46 「シャヴァーサナがヨガにとってとても大事な医学的意味」

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