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ダイエットにはランニングが効果的!ペースや距離、食事方法をご紹介

ランニングで健康的にダイエット


体重を減らしたい、引き締まったボディを手に入れたい…。たしかに、ランニングはダイエットに非常に効果的なスポーツです。しかし、ランニングは時間もかかるし、肉体的にもツラいと、想像以上に負荷の高いスポーツのため、すぐに効果が得られないと挫折してしまうことも…。しかし、ランニングに関する正しい知識を身につけ、正しく走れば、引き締まったきれいな体を確実に手に入れられます。さらに、代謝も高まり、肌がきれいになるなど、女性にうれしい相乗効果もたくさん得られるスポーツなのです。

なぜランニングがダイエットに効果的なのか?

食事からとり入れ、運動などで使いきれなかった脂質はすべて中性脂肪に変換されて体内に貯蔵されます。これが体脂肪です。体脂肪のやっかいなところは、中性脂肪がそのままでは燃料として使用できないところです。体脂肪を燃焼させるためには中性脂肪を遊離脂肪酸という脂肪に分解しなくてはなりません。この分解には、さまざまな酵素やホルモンが必要となります。このホルモンの分泌を促すことができるのは、運動のみなのです。

さらに、分解された脂肪をエネルギーに換えるためには酸素が必要となります。酸素なしでは脂肪は燃やせません。こういったしくみから、体内に多くの酸素をとり入れる、有酸素運動と呼ばれる運動がダイエットにはもっとも向いているということになります。そして、有酸素運動の代表がランニングです。これがランニングがダイエットに最適のスポーツといわれる理由です。

ちょっと難しいですが、脂肪が燃焼されるしくみを理解すれば、ランニングがいかにダイエットに効果的なのかも理解ができ、ランニングを続けるモチベーションは高まるはずです!

ランニングで体重が増えるってホント?


「ランニングをしても体重が減らない」、「むしろ体重が増えてしまった」などなど。ネットを調べるとそんな嘆きや悩みが書き込まれています。

しかし、食事量や食事内容がランニングをスタートさせる前と変わっていないという前提ですが、上記のような現象が起きた場合は逆に、良い兆候と考えるべきです。筋肉が増え、体脂肪が減り、体が引き締まった状態になっている、つまり体の組成が良い方向に変わっている可能性が高いからです。

脂肪と比較すると同じ体積でも筋肉はかなり重く、筋肉は脂肪の約1.2倍の重さがあります。たとえば、筋肉1kgと脂肪1㎏を切り出した時の大きさは約1.2倍、脂肪のほうが大きいことになります。つまり、筋肉量を増やせば体重は重くなるということです。逆に脂肪だけを落とすと、見た目はスリムになったとしても思ったよりは体重の減りは少ないということになります。

また、筋肉はトレーニングによって刺激を与えると、筋肉内の水分量が増えて重くなるという特性をもっています。そのため、ランニングをスタートさせてしばらくは体重が増えることもあるのです。ただし、これは一時的なものですし、見た目に影響は与えません。

脂肪だけが5㎏減って筋肉量が変わらない人と、脂肪が5㎏減って筋肉量は2㎏増えたため体重は3kgしか減らなかった人。この2人を比べると、見た目は前者のほうがスリムになっているはずです。しかし、本当の意味で引き締まったボディを手に入れたのは後者のほうなのです。

体重が5㎏減ったというほうが聞こえはいいのですが、じつは体の組成は3kg減の人のほうが良くなっているのです。体の組成が良い人のほうが代謝も高く、無駄な脂肪や糖を体に残しづらい体に変われている可能性大。長い目で見れば、後者のほうが太りにくく、痩せやすい体づくりができることになります。

ランニングでダイエットをする目的を、単に体重を落とすためと考えるのではなく、体の組成を良くするためという意識をもてば、焦りもなくなります。体重計に乗って一喜一憂するのは、逆に続けるモチベーションを低下させる原因にもなってしまいます。

ダイエットにつながるランニングの基本

体脂肪を減らすというダイエット目的で走る場合には、「いかにたくさんの体脂肪をエネルギーとして消費させることができるのか」ということを意識して走ることが必要です。そして、脂肪を使って走るには、運動強度が低すぎても強すぎてもよくありません。脂肪が燃えやすい脂肪燃焼ゾーンは、最大心拍数の50~60%程度といわれています。具体的なペースは次項でご紹介しますが、ダイエットランニングの基本は「長く・ゆっくり」走ることです。

頻度を上げれば効果を感じられるスピードはアップしますが、週に1回でも十分です。もしくは時間が空いた時に少し走ってもOKです。無理のない頻度で行うことが長く続ける秘訣です。義務感で走るとストレスになり、ダイエット効果が薄れる可能性も考えられます。

また、忙しくて「長く・ゆっくり」は走れないという人も、がっかりしないでください。そんな人は、ペースアップして運動強度を強くしても消費カロリーを稼ぎましょう。脂肪燃焼量を増やすことと同じくらい、消費カロリーを増やすこともダイエットには効果的だからです。ですから、長時間は走れない時は、いつもよりペースアップし、最大心拍数の50~60%以上の運動強度で走ってください。

毎日走った場合、個人差はありますが、ダイエット効果が現れるまで最低でも約2週間はかかります。一般的にランニングによって筋線維が破壊され、それが修復されるまでの期間が約2週間といわれ、修復が完了した時点で筋線維は太くなり、それにより体が引き締まった状態になるからです。

ちなみに、女性は女性ホルモンの影響で筋線維が太くなりにくいため、見た目の変化を男性よりも感じにくく、より長い時間がかかる可能性があります。また、もともと体脂肪の量が多かった人も体の変化を感じるのには時間がかかります。

ダイエットに効果的な距離・ペース・時間は?


前項で解説したとおり、ダイエットランニングの効果をアップさせるには、最大心拍数の50~60%程度をキープして走ることです。そこで把握しておいてほしいのが、最大心拍数の割り出し方です。最大心拍数は「220-年齢」で割り出せます。その数値の50~60%の心拍数をキープして走れば、脂肪燃焼効果が高い状態を維持できます。スポーツウォッチや、スマホのアプリを利用すれば、最大心拍数の50~60%の心拍数を維持することはそれほど難しいことではありません。

面倒な場合は、120~130拍/分をキープして走るようにしましょう。この心拍数が、一般的には「有酸素運動域」と呼ばれ、脂肪がもっとも燃えやすいゾーンとされています。

ちなみに、「脂肪は20分程度継続して走らないと燃えない」という話はランニング経験のある人なら一度は耳にしたことがあると思います。しかし、これは間違いです。脂肪も運動開始直後からエネルギーとして使われていることが医学的に明らかになってきているのです。とはいえ、ダイエット効果を高めたいなら、20分以上走ることが理想です。走る時間の長さと体脂肪燃焼量は比例するからです。ビギナーランナーの人は、ジョグペースといえども最初から20分以上走り続けることはキツいはずです。そんな時は、ウォーキングを混ぜながらでもOKです。

ダイエットランニングおすすめメニュー

5分ほど軽いジョグを行う

全身ストレッチ

負荷が軽め、回数控えめの筋力トレーニング
(腕、胸、腹、背中、太モモ)

ジョグ30分(最大心拍数の50~60%程度をキープ)

クールダウンストレッチ

朝ランと夜ラン、どっちがおすすめ?


交感神経が活性化されると中性脂肪の分解を促すホルモンの分泌量が増加します。日中に摂取したカロリーをどんどん使える体になるには、交感神経が活性化されている必要があります。

しかし、きちんと朝に体が覚醒モードになっていないと、体は眠ったまま…。午前中からしっかりエネルギーを使っていくことができません。朝からエネルギーを使える人と、昼過ぎからやっとエンジンがかかり、エネルギーを使い始める人。これを1年続ければ、消費したカロリーにきは大きな差が生じるのは容易に想像できるはずです。

ちょっと前置きが長くなりましたが、交感神経を活性化する最高の手段が「朝ラン」です。朝に適度な負荷を与えることで、体はダイエットモードにスイッチ。午前中からどんどんエネルギーを使える状態になれるのです。

ただし、目覚めたばかりの朝ランには注意が必要です。目覚めたばかりの時は、副交感神経が優位となっており、体がリラックスした状態のまま。その状態で走ると注意力が散漫になり、ケガをしやすくなるので、危険です。そのため、まずは交感神経を活性化させて体を活動モードにしてから走ることが必要です。

交感神経を優位にするには、熱いシャワーを浴びることが非常に効果的です。安全にトレーニングを行うためには、朝ラン前の熱いシャワーは必須と考えましょう。寝坊をして体を目覚めさせる時間がない時には、中止したほうが無難です。また距離を走りすぎると疲れを残すため、ゆっくりペース、無理のない距離を走ることも大切です。

「空腹のまま走るとダイエット効果が高まる」と推奨されることもありますが、これはとても危険な行為です。普段は血糖値に問題がないような人でも、低血糖という危険な状態に陥る可能性もあります。最悪の場合は意識を失ったりすることも…。そのため、朝ラン前には、バナナや甘みのあるお茶など、少量でもいいので糖を体に入れておきましょう。

夜に運動をして交感神経を刺激すると、体をリラックスさせる副交感神経が優位にならずに、なかなか寝つけない、眠りが浅いなど、睡眠の質を低下させる可能性があるので、夜ランはあまりおすすめできません。もし夜しか走れないという場合でも、20時以降に走るのは避けましょう。

ダイエット効果を高める!朝ラン前に行うべき6つのこと

1.目覚めに冷たい水を飲む
空っぽの胃に冷たい水が流れ込むと、内臓の動きが活発になります。
2.太陽の光を浴びる
朝日を浴びると体内時計がリセットされて、体が活動モードにスイッチされます。
3.甘味のある飲み物を飲んだり、甘いものを食べる
血中の糖を増やすことで低血糖状態を改善し、脳を目覚めさせることができます。
4.ストレッチをする
脚を動かす、体をひねるといった軽いストレッチをして血行を良くしておきましょう。
5.熱いシャワーを浴びる
熱いシャワーを浴びることで交感神経が活性化されます。
6.ウォーキングからスタートする
いきなり走り出すことは避け、まずはゆっくりウォーキングからスタートし、少しずつスピードを上げていきましょう。

ダイエットランニング、必携アイテム

ランニングでは、ダイエット目的ではなくても絶対に携帯すべきは「スポーツウォッチ」です。前項でご紹介したダイエット効果がもっとも高いペースを維持するうえでも必須になるだけではなく、安全性を高めるうえでも非常に重要です。

いつもより心拍数が上がりやすい、突然、異常な心拍数の上昇がみられたなど、異常をいち早く察知できることで、事故を防ぐことができるからです。スポーツウォッチの数値は定期的にチェックするようにしましょう。

また、水分補給も脱水を防ぐためには必須です。これは気温が低い時でも同じです。自動販売機やコンビニがないような場所を走る時は、ペットボトルが携帯できるような、ランニング用のバックパックやウエストポーチなどを装着しましょう。

ウエアは吸湿速乾性機能のついたものは必須です。綿素材のウエアは避けてください。汗冷えを引き起こし、体調を崩すおそれもあります。ほかにUVカット機能がついたサングラスは曇りの日でも着用を。目に紫外線を受けると疲労感が増すうえ、目の疾患の原因にもなります。もちろん、日焼け止めを塗ることも忘れずに。

ダイエット効果を上げる食材や食事方法


いくらランニングを行っていても、正しいものを正しく食べなくては、ダイエット効果を高めることはできません。ダイエット効果を高めることにフォーカスした時、食べるべき食品の筆頭は「赤身肉」です。

赤身肉は、脂肪を燃やすために必要な栄養素の宝庫。なかでも注目したい栄養素は、L-カルニチンと鉄です。L-カルニチンは、ダイレクトに脂肪の分解を促進する栄養素です。L-カルニチンが豊富な食品は、牛肉とラム肉。赤身部分に含まれている。最近人気の野生鳥獣の肉(ジビエ)もL-カルニチンが豊富です。なかでも鹿肉はL-カルニチンが非常に多いジビエです。

<L-カルニチンをとるならコレ!>
牛ヒレ肉
鹿肉などのジビエ
ラム肉
豚肉

また、脂肪が燃焼される時に必要となる酸素を不足させないためには、酸素を運ぶ働きをもつ赤血球の材料である鉄も過不足なく摂取することも重要です。

そのほかにも、脂肪の燃焼をサポートする栄養素があります。緑茶に含まれるカテキンの高い脂肪燃焼促進効果は医学的にも証明されていて、脂肪燃焼を促進する特定保健用食品としても販売されています。

そして、油にも脂肪燃焼促進効果が認められているものも!それが、オメガ3脂肪酸に分類される油です。なかでも、アマニ油、エゴマ油や青魚の脂は、脂肪分解効果が高いことがわかっています。血液サラサラ効果もあることから、疲れを溜めない体づくりにも貢献してくれます。ただし、酸化しやすいというのが欠点。開封したら早めに使い切り、加熱調理はせず、ドレッシングなどに使用するようにしましょう。

<脂肪燃焼をサポートする栄養素>
【オメガ3脂肪酸】
アマニ油、エゴマ油、青魚、鮭、クルミ
【カテキン】
緑茶
【鉄】
レバー、赤身肉、赤身魚、アサリ、大豆製品、青菜、海藻

最後に忘れないでほしいのは、脂肪燃焼サポート栄養素をいくらとっても、栄養バランスが崩れた状態であれば、その良さは生かされないということです。過度の糖質制限、脂質制限をしている人は栄養バランスが崩れている可能性大。ランニングをしてもなかなか痩せないという人は、炭水化物(ご飯、パン、麺)、野菜、肉・魚をきちんと食べているかなど、自分の食生活を一度、見直してみましょう。

総合監修:桜井智野風(さくらい とものぶ)/桐蔭横浜大学大学院スポーツ科学研究科 教授。博士(運動生理学)。専門はスポーツ科学、運動生理・生化学。日本トレーニング科学会理事、日本陸上競技連盟普及育成委員など。著書に「不調の原因を解消する本」、「不調を治す50の習慣」、「走りのサイエンス」(小社刊)などがある。

栄養監修:篠原絵里佳(しのはらえりか)/管理栄養士。総合病院、腎臓・内科クリニックを経て独立。長年の臨床経験と抗加齢医学の活動を通し、体の中から健康を作る食生活を見出し、最新情報を発信している。アスリートの栄養指導経験も豊富。睡眠改善インストラクター、睡眠健康指導士としても活躍。食事と睡眠の観点から健康にアプローチする「睡食健美」を提唱。

ライター:楠田圭子

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