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イライラ?不安?焦りがち? そんな人は「マウンテンゴリラ化」に注意!

現代人は胸で呼吸をしている

あなたの呼吸は、マウンテンゴリラみたいなもんですよ、って言われたら悶絶ですよね。そんなはずない!って。でも、よく話を聞いてみると、否定できなくなるかもしれません…。

JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長であり、ヨガをきっかけに大病から回復した経験を持つ石井正則先生。石井先生は、臨床の現場で、そしれイベントなどでは多くのヨギーニやヨギーと相対しています。その経験によれば、現代人の多くが「マウンテンゴリラ化」していると話します。

その理由は「胸式呼吸」。胸式呼吸は本来緊張している時の呼吸で、例えば、人間に近い野生では、マウンテンゴリラが敵を威嚇する時にする呼吸なのです。つまり、戦闘状態。そんな非日常での呼吸である胸式呼吸が、いつもの呼吸になってしまったら?それは、ずっとイライラしたり、緊張していたりで、心を病んでしまう人が多くなってしまうのです。呼吸と心は密接につながっているから。

お腹で呼吸すれば体も心も緩む

「心地よさの原点は腹式呼吸だと思う。緊張感を減らすからね」(石井先生)

ヨガをすると気持ちがいい理由の一つに、腹式呼吸があります。でも、胸式呼吸がクセになって、「マウンテンゴリラ化」している人は、ヨガの特徴である腹式呼吸がうまく行えず、クラス中に気分が悪くなってしまうのです。でもヨガを続けていれば呼吸筋群が鍛えられ、日常生活でも自然に腹式呼吸ができるようになってきます。

腹式呼吸をしていれば、筋肉が緊張することで起こる「緊張型頭痛」も和らぐと、石井先生。ストレスがかかると、自律神経の制御とかかわる脳内のネットワーク=CAN(中枢自律神経線維網)が興奮し、交感神経が高まります。そうすると筋肉が緊張、血管が収縮し血流が悪くなって、緊張型頭痛が起こるというわけ。

そこで効果的なのが腹式呼吸。長めに吐くことを意識した腹式呼吸をすることで、不快ネットワークとも呼ばれるCANを抑えられるのです。腹式呼吸は、最初は吸う息と同じ長さで吐くことを心がけ、慣れたら2倍、3倍と吐く息を長くしていきましょう。吐く息は、リラックスをつかさどる副交感神経と関係しているので、吐く息が長くなるほど副交感神経優位にでき、心身が和らいできます。

心のバランスが崩れそうだなと感じたら、胸をたたいて相手を威嚇している自分を想像してみましょう。ちょっと笑っちゃいますよね。そうしたら、胸ではなくお腹で、長く吐くことを意識して呼吸すれば、穏やかな心が戻ってきます。怖いゴリラから、落ち着いた女性である本来のあなたに返ることができますよ!

 

ライター:沢田聡子
出典:『Yogini vol.47』「『ヨガ=気持ちいい』を科学的に考えてみると?」『Yogini vol.51』「緊張型頭痛の原因はストレス 腹式呼吸でCANを鎮めよう」

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