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何のために働いているの? わからなくなった時響く、夏目漱石の言葉

2017/11/06

落ちてしまった時に、共感できる言葉がある

明治時代の超エリートであり、文部省命令でイギリスへ留学もした英才・夏目漱石。複雑な生い立ちの漱石は、イギリスで神経衰弱になるなど大いに苦しみました。でも、そこから這い上がって、自分を生かす境地を見出していきます。落ちてしまった自分を応援する漱石の言葉は、今の私達にも響く強さを持っています。

「私はこの自己本位という言葉を
自分の手に握ってからたいへん強くなりました」

学習院大学で行った講演「私の個人主義」の中の言葉。漱石はこうも言っています。

「ああここにおれの進むべき道があった!
ようやく掘り当てた!
こういう感投詞を心の底から叫び出される時
あなたがたははじめて
心を安んずることができるのでしょう」

周囲の視線や評価を気にして「他人本位」になりがちな私達に、漱石が教えてくれるのは、自分の進むべき道、自分を生かすスペースはきちんとあること、そして、それを見つけることの大切さ。漱石が「自己本位」という言葉に込めたのは、自分だけでなく、他人の個性も尊重しようという考え方でした。一人ひとりの生き方を尊重し合うことで、それぞれが心満たされる人生を送れるという、大切な教えです。

「山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。
住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。
どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。
やはり向う三軒両隣りにちらちらするただの人である。
ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。
あれば人でなしの国へ行くばかりだ。
人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう」『草枕』より

働く上で、人間関係に疲れてしまうことはありますよね。漱石もそう思っていたようです。でも、ものごとを行う時、他人とかかわるのは避けられないもの。しがらみが面倒だと思うことがあっても、辛い時に助けてくれるのも、やっぱり人とのかかわりなのかもしれません。

人と自分は違うことを知り、だからこそ自分は人を助け、人も自分を助け、お互いに相手を尊重する。それが、どんな意味を持つのかも含め、自分を引いて見てみるのもオススメです。

 

ライター:沢田聡子&YOLO編集部

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