【2018年お正月準備】杵島家流・おせちが映える盛り付けのコツ
MY LIFE RECIPE 編集部
- 2018年01月05日
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酒の肴としておせちを楽しむ
三代続く料理家として知られる杵島家。家庭料理の第一人者として人気を博し、昭和を代表する料理家の故・村上昭子さん。昭子さんを母に持ち、伝統の味を受け継ぎながら、時代に合わせた調理法や新しい食材を融合させ、作りやすい料理を提案している杵島直美さん。男性ならではの感性から、新しいレシピを続々と提案している孫のりゅうたさん。杵島家には代々、料理のDNAが脈々と伝わっていて、伝統を守りながらも、常に進化し続けています。
まだ30代の若さのりゅうたさんですが、
「行事食の中でも、おせちは特別。お酒が飲めるようになってからは、おせちを酒の肴として楽しめるようになり、最近ではしみじみおいしいと感じるようになりました」と話してくれました。
そういう視点で考えたことはありませんでしたが、確かに、しっかりした味付けのおせちはお酒の席にもぴったり! 特に、お正月は久しぶりに顔を合わせる人も多いでしょう。そんなときに、美しく盛り付けられたおせちがあれば、さらに場が華やぎます。ここでは、杵島直美さんによる杵島家のお重の盛り付けをご紹介しましょう。
一の重【祝い肴・口取り】
上から一の重、二の重、三の重と重ね、それぞれのお重に縁起のよい奇数のおせちを彩りよく詰めます。飾り葉や小さな器を利用してすき間なく。料理はよく冷ましてから詰めます。
一の重は、重箱を9等分の正方形に分け、市松模様に9種のおせちを詰めます。品数の多い一の重によく用いられる基本的な詰め方です。
1. 祝い肴を小さい器に入れ、対角線状に詰めます。汁気のあるものや形が定まらないものは、小さい器や、笹などをカップ状にして利用。詰めやすく、味移りを防げます。
2. 左上と右下の隅に、形のしっかりした紅白かまぼこ、さけの昆布巻きの断面を上にして詰め、安定させます。
3. 栗きんとんや紅白なますは飾り葉をカップ状にして入れ、たたきごぼうの酢煮、ミニ伊達巻きとともに黒豆の上下左右に詰めます。南天やたてかずらで青みを添えて。
二の重【焼きもの・酢のもの】
肉や魚介のごちそうが入った豪華な二の重。色鮮やかなえびのうま煮やいかの焼きものをメインに、華やかな酢のもの2種を添えて彩りよく詰めます。
1. 重箱に裏白を敷きます。右側の奥にのし鶏を詰め、ぶりの照り焼きを立てかけるようにしながらきっちりと詰めます。
2. 赤く、華やかなえびのうま煮をセンターに詰め、手前にいかの黄金焼きを詰め、隣に八幡巻きの断面を見せながら縦に詰めます。
3. 左側に野菜の酢のものをたっぷりと詰めます。汁気をきった紅白の菊花かぶと酢ばすを奥から順に詰め、松葉柚子を散らして完成。
三の重【煮もの】
具だくさんのおせち煮を、素材ごとに分けて横一線に盛り、整然と美しく詰めました。中央には、花のようにきれいなゆり根を詰めて。仕上げに、飾り切りした野菜を彩りよくあしらいます。
1. 重箱の奥に、ごぼう、くわい、昆布とこんにゃくをきれいに横に並べて詰めます。
2. 形のしっかりした里芋と高野豆腐を中央をあけて横に並べます。手前にれんこんとしいたけを斜めに立てるようにしてすき間なく詰めます。
3. 中央に柔らかくて形のきれいなゆり根を詰めます。矢羽根絹さやを添えて梅花にんじんを散らし、松葉ぎんなんをあしらいます。
●杵島直美
料理研究家。昭和を代表する料理研究家の故・村上昭子さんの娘。昭子さんの助手をしながら、和の家庭料理全般を学ぶ。独立後は、母の味を受け継ぎつつ、時代に合った調理法や新しい素材を取り入れ、作りやすくておいしい料理を提案。
(出典:『料理家三代に伝わる、作りやすい! おいしい! 杵島家のおせち』)
(編集 M)
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