Brand

  • YOLO
  • 楽園ゴルフ
  • ランドネ
  • RUNNING style
  • MY LIFE RECIPE
  • Yogini
  • トリコガイド
  • NALU

親子アウトドアのススメ #2 「“火育”について考える」

僕がまだ焚き火台も持っていなかったころ。近所のおじさん同士で、焚き火台を囲んで飲み会をしているという話を聞きつけ、混ぜてもらったことがありました。真冬に、コンクリート敷きのベランダがある家に遊びに行くと、そこには赤々と燃える焚き火がひとつ。なんだか「うらやましい」と思ったのを覚えています。

火を使った親子アウトドア、というとみなさんはどんなアクティビティを想像するでしょうか? バーベキュー? 焚き火? やきいも? それとも火起こし器や火打ち石を使った本格的な火起こし体験でしょうか?

初めて焚き火を囲んでの宴会に参加したとき、僕は「うらやましい」と思うと同時に、「服に燃え移ったりしたら怖いな」とも思いました。冬のアウターって、よく燃えそうな化繊素材がたくさんあるんです。火を使うことには危険がともないます。ましてや小さな子どもがいるそばで火を取り扱うのは、子どもの人数が多くなればなるほど緊張するもの。今日は最小限の親子という関係の中で育める「火育」を考えてみたいと思います。

火を知ることは、生きること

「火育」という言葉が一般的かどうかわかりませんが、火について学ぶ機会をもつときはマンツーマンで大人がついていることが大切です。子どもの年齢が低いほど、火というものを理解することが難しいからです。

たとえば、日中のバーベキューと、夕方や夜の焚き火では同じ火でも見え方が全く違います。日中の火は、太陽光の影響を受けて、人間の目には見えにくくなっているのです。とくに「目に見えないけど存在している」ということは未就学児には理解が追いつかないことがあります。

小さな子どもでも多くは食事やお風呂を通じて「あつい」という言葉は理解していると思います。「あつい」ものは「息を吹きかけて冷ます」のが子どもの常識です(笑)。ところが、火は風を送るとさらに大きくなります。息を吹きかけても冷めないという火の性質も、子どもの知っている「あつい」の概念とは違うところです。

だからこそ火を楽しむ「火育」のファーストステップは、楽しい時間にしたいですね。怒られたり、注意されたりするばかりの時間より、笑顔で過ごす時間が一番。それも、自分のためだけに光る特別な火だったらなおさら嬉しい体験になるでしょう。そう、それは誕生日にロウソクについた火でもいいと僕は思います。

うれしくて、おいしくて、温かい

最近はYouTubeで焚き火の動画を見ながら食事をするひとたちもいるほどです。僕は火を見ると、なんだかお腹の緊張がほどけるような感覚を得ます。たとえ火が見えなくても、焚き火のはぜる音(パチパチという音)を聞くと、穏やかな気持ちになるんです。ランドネ読者のなかには、そんな方がいるでしょうか?

火がともることはうれしいことであり、おいしいことであり、温かいことなんだと感じられるような経験ができれば、いずれ温かいだけの火、おいしさのための火に出会う機会があっても、なんだかうれしくなってしまうことでしょう。

暖炉の火を見るだけでも、焚き火のはぜる音を聞くだけでもなんだかうれしくなってしまうという方は、もしかしたら子どものころに、火を楽しむ時間を過ごす機会に恵まれていたのかもしれませんよ。

さて、親子で体験する火育としてうれしくて、おいしくて、温かいものは誕生日ケーキのロウソクだけでしょうか? たしかに誕生日にケーキを食べる習慣のある親子は、ぜひケーキにロウソクを立てて火育のファーストステップにしていただきたいと思います。でも、必ずしも誕生日にケーキを食べたり、ロウソクを立てたりするご家族ばかりではありませんね。

「スモア」で焼きマシュマロのお手軽アレンジ

そこで僕がよく楽しんでいる「スモア」をご紹介したいと思います。方法は簡単。買ってきたマシュマロを軽く火であぶって、クラッカーに挟んで食べるだけです。マシュマロに加えて、チョコレートやジャムを挟んでもおいしいです。

スモアを手軽に作る方法のひとつとして、ガスの火を使う手があります。ただ、ガスコンロやガスバーナーの上に溶けたマシュマロが落ちたりすると大惨事。そこでもうひとつのお手軽な方法として僕がおすすめしたいのは「火起こしつぼ」を利用する方法です。

火起こしつぼは、バーベキューをするときなどに使用する短時間で木炭を燃やすための道具です。たいていは筒状をしており、取手がついていて、持ち運び可能なデザインになっています。

火起こしつぼに、着火剤を入れて、木炭をならべ、火をつけて30分もすれば、小さな焚き火ができあがります。木炭の上なら、ちょっとくらいマシュマロが落ちたって気になりません。これからの季節、ベランダや自宅の庭で火を起こせる方にはぜひ、「スモア」を楽しんでいただきたいです。うれしくて、おいしくて、温かい火育のファーストステップにいかがですか?

(絵と文/ジョージ・リバーサイド)

 

ジョージ・リバーサイド

イラストレーター、エッセイスト。大学院で教育学を学び、現在は2人の小学生を育てる父親。自動車メーカーのアウトドアメディア編集長、教育NPO法人の代表理事、スポーツ用品メーカーのメディア編集長を歴任。
Instagram: @geroge.riverside

Share

Profile

ランドネ 編集部

ランドネ 編集部

自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

ランドネ 編集部の記事一覧

自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

ランドネ 編集部の記事一覧

No more pages to load