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【いつか泊まりたい山小屋#11 大菩薩嶺・丸川荘】木彫りのクラフトが並びランプが灯る

「あの山小屋に泊まってみたい」。そんな憧れが、山へ向かうきっかけになることもあるはず。本連載では、立地や食事、山小屋の主人やスタッフの人柄など、その山小屋ならではの魅力にスポットを当てながら、ランドネ編集部おすすめの山小屋をご紹介。11軒目は、大菩薩嶺の尾根上に建つ、丸川荘をピックアップ。

素朴で懐かしい、青いトタンが目印

▲屋根も壁もトタンで作られた丸川荘。この素朴さが、人々を惹きつけてやまない。

山梨県の北東部にあり、関東圏内からアクセスがしやすく人気が高い「大菩薩嶺」の尾根上に、青いトタンが印象的な「丸川荘」はある。電気や水道は通っておらず、客室は男女いっしょの相部屋のみという、こじんまりした山小屋だ。

車の横づけもヘリでの荷揚げもできない場所にあるため、食材などの運搬はすべて歩荷頼み。山小屋スタッフがふもとと山小屋を何度も往復して、営業に必要な分をその都度運び入れているという。

▲夕食や朝食もあるが、コロナ禍以降、宿泊客には極力自炊をおすすめしているそう。

陽が暮れると、天井にいくつも吊り下げられたランプが、オレンジ色の火をポっと灯す。2021年に、先代の只木貞吉さんから現小屋番の末澤栄二さんへ代替わりしているが、ランプのあたたかさとおもてなしの心は健在。ランプが演出する非日常的な空間で、小屋番や仲間と語らいのひとときを堪能できる。

▲40年以上山小屋を切り盛りしていた只木さん(写真右)。引退しても、体力の続く限り山小屋に上がっている。

購入も可能な小屋番作の木彫り作品を要チェック

▲只木さんが製作した木彫り作品は、山小屋で購入可能。スプーンやバターナイフなど、日常使いできるアイテムが人気。

先代の小屋番である只木さんは木工職人。スプーン、コップ、茶器セットと、日用品を中心にバリエーション豊富な木彫り作品を生み出してきた。木材の種類別にマグカップが作られている点も、心をくすぐられる。製作されたものは、山小屋で購入することが可能だ。この木彫りのアイテムをゲットするために山小屋を訪れるというのも、きっと楽しいはず。

▲注文ごとに豆を挽き、ハンドドリップでていねいに淹れられるコーヒー。
▲丸川荘オリジナルのマグカップを持参すれば、宿泊利用の際にコーヒーが一杯無料になるというサービスも!

山小屋から目指すおすすめルート【丸川荘~大菩薩嶺~上日川峠 約2時間30分】

▲大菩薩嶺の山頂付近にある雷岩からの眺め。富士山と南アルプスの大展望を楽しめる。

丸川荘へは、大菩薩峠登山口と上日川峠登山口の2カ所からアクセスするのが一般的だ。とくに人気なのは、上日川峠を起点に大菩薩峠、大菩薩嶺をぐるりと周回するルート。ここでは、1日目に大菩薩峠登山口から上がって丸川荘に1泊する想定で、2日目に大菩薩嶺のピークを目指し上日川峠へ降りるルートを紹介しよう。

標高約1,700mの丸川荘から標高2,057mの大菩薩嶺までは約1時間20分。針葉樹林とコケが広がる山道を進む。大菩薩嶺の山頂付近になると、視界が大きく開けて、手前に大菩薩湖、奥に雄大な富士山の景色を一望。そこから先は稜線歩きが続くので、富士山や南アルプスのパノラマビューを楽しみながら下山できる。

そのほかにもルートがいくつかあるので、自分のお気に入りの歩き方を開拓してみよう。

▲丸川荘と、丸川荘の北西にある柳沢峠の間の道には、ヒカリゴケが群生しているスポットも。

昔ながらの山小屋の風情を存分に味わえることが魅力の丸川荘。大菩薩嶺自体は日帰りでも充分楽しめるけれど、ここはぜひ1泊して、味わい深い時間を過ごしてみてほしい。

丸川荘
marukawasou.com
・標高:約1,700m
・営業期間:通年 ※不定休のため要事前予約・連絡
・宿泊料金(税込):1泊2食7,500円、素泊まり4,500円
※寝具付きの場合 ※冬期は暖房費+600円
・電話番号:090-2092-8919(予約専用)
・コロナ禍での確認事項:完全予約制、個室あり、身分証明書とマスクを要持参

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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