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避難?待機?地震が起こった時にとるべき行動とは。注意点と対応策を知ろう|#知り続ける

不確定要素が多分に内在する自然災害。災害の種類や規模によって、有効な対応策は当然異なります。準備する内容ももちろん同様です。ただし、万全なものは決してありません。その大前提のもと、今回は「地震」についての対応策を紹介します。

警報に注意し、最新情報を最大限利用。
その後、的確な行動を

緊急地震速報を素早く知らせてくれる「ゆれくるコール」などのアプリが便利

緊急地震速報は、最大震度が5弱以上と予想された場合に、震度4以上が想定される地域を対象に発表されます。震源から距離があれば、地震より先に緊急地震速報を受信できますが、直下の地震は警報が鳴る前に激震になります。

警報音を聞いたら、画面の確認より先に身の安全を図ります。目の前の危険は自分以外に判断できません。事前の対策が生死を分けますが、少しでも生存率を上げるために、上を見て落ちてくるもの、横を見て、飛んできたり、走ってきたり、倒れてくるものがないか確認し、より安全と思う場所に移動します。机があれば机の下へ、ヘルメットがあればかぶります。なければ、カバンや服など、身の周りにあるもので頭を守ります。駅などは揺れで線路に落下する恐れもあります。つかまるものがあればつかまります。想定外は必ず起こります。

一般論としては、人生で得た知恵をフル動員して、危険を避け、ありとあらゆる手を尽くして命を守れとしかいえません。だからこそ、事前の対策は重要です。

避難や待機、的確な判断と行動を。
安全な地域づくりも考える

被害リスクの可能性を事前に見極めるアプリ「もしゆれ」

1981年以降の建物は、新耐震基準(※厳密には1981年6月1日以降)が適用され、震度6強から7でも人的被害がないように設計されています。ただし、新耐震基準でも損壊がないことまでは保証していません。そのため、具体的な耐震性能の違いによって、建物内に留まるか否かの判断は分かれますので注意してください。

耐震性のない木造家屋は1階が潰れやすく、屋外に避難が必要な場合もあります。とはいえ、ブロック塀やビルの側部に設置されている看板、さらには窓ガラスなどなど、屋外には危険箇所が多数あります。これらによって負傷することも考えられます。首都直下型地震では、治療を受けられず6500人超が死亡すると推定されており、ケガをしない対策と助け合える地域のつながりが重要です。

大田区と協働している大森赤十字病院・医療社会事業部長、日本赤十字社災害医療コーディネーター松本賢芳氏は、「災害が発生した場合には、多くの機関などが協働しますが、災害時のみ協力することは難しく、平素からの連携が必要不可欠です」とし、毎年災害医療フォーラムを開催して、地域と医療のつながりづくりを深めています。ぜひ平素から一人ひとりが最善策を図ってください。

火災同時発生における注意点

細い路地が入り組んだ地域や木造密集地域は、地域ぐるみでの注意も必要

最近の地震発生の際の火事の原因は、半数以上が電気火災です。水槽モーターの発火や電気ストーブの前の落下物に引火した事例があります。

地震発生時に分電盤の主幹ブレーカーを落とし自動的に電気を止める感震ブレーカーを取り付けることを強くおすすめします。これにより、電気回復時の通電火災も防ぐことができます。

また、旧耐震基準の木造密集区域では火災が起こりやすく、耐震化と密集解消がとくに重要になります。細い路地地帯など、消防車の接近(そもそも地震の際に消防車がすべての火災現場に出動できるとは限らない)が難しいエリアも同様の対策が必要です。関東大震災では台風の強風で、延焼や火災旋風が発生しました。火を見るより前に、風向きを考えた避難が必要です。

長周期地震動の場合の注意点

免震構造の高層ビルは上層階ほど激しく揺れる。家具の固定が必須事項

長周期地震動とは、大地震が発生した際の周期の長いゆっくりとした揺れのことです。高層ビルの固有周期は長く、長周期の波によって共振しやすいため、長時間揺れが続きます。多くの高層ビルが採用している免震構造は、一定の揺れを生じさせることによって建物の倒壊を防いでいます。東京大学地震研究所教授の纐纈一起氏は、「高層マンションでは、家具の転倒や移動による人的被害が中心になると想定され、家具の固定が一層大事です」と指摘しています。

家具固定用の突っ張り棒は外れ、冷蔵庫もピアノも飛び、コピー機は走り回ります。より安全性の高い固定方法を用いて、家具や機器の固定をしてください。

乗車時に地震が発生した場合の注意点

運転中は揺れを感じにくい。異変を感じたらラジオ等で情報収集を

車を運転していて大きな揺れを感じたら、まず安全に停車することを考えましょう。大きな地震では、ハンドルを取られて思うように操作ができないこともありますが、落ち着いてブレーキを踏み、ゆっくりと車を止めて下さい。止まる際にはハザードランプを点灯させ、左に寄せるのが原則ですが、ブロック塀等、倒壊する恐れがあるものが見えた場合、そうした場所を通り過ぎてから止めましょう。

つぎにラジオをつけて、状況を把握します。津波発生の有無や、地震に遭遇した場所に応じて、取るべき行動は変わってきます。避難のために車から離れる場合は、カギをつけたままにし、緊急車両が通る際に動かせるようにしておきましょう。

発生時の車利用の是非

災害発生時の道路事情は、路面や信号など平常時とは異なると心得ておきたい

揺れが収まってから避難所へ車で移動する場合や、出先から自宅を目指す場合は、まず道路の状態に注意して下さい。地割れや陥没などで15cm以上の段差がついていると、普通の乗用車では乗り越えることができなくなります。車高が高いSUVでも、スキルがなければ20cmが限度です。

電柱や家屋が倒壊して道路がふさがれている場合も、車での移動はできなくなります。発災後にどの道路が通れたかは、「Google 自動車通行実績情報マップ」や「Yahoo! 地図 道路通行確認マップ」などのウェブサイトで確認できますので、お気に入り登録しておくとよいでしょう。ただし道路が通れても、停電して信号が消えている場合もありますから、交差点では充分に安全確認して通行しましょう。

山やアウトドアフィールドでの被災時の行動

野外で地震に遭ったら、山小屋やシェルター、地形的に安全な場所へ

地震はいつどこで起こるかわかりません。山などアウトドアにいるときに被災する可能性もあるでしょう。そんなときは何に気をつけたらいいのでしょうか?

山ならまず気をつけたいのが落石です。同様に、地盤の緩い傾斜地なら地滑りも起こりえます。そして冬山なら雪崩にはとくに注意する必要があります。その他、木が倒れてきたり、地割れが発生したりすることも考えられます。周りの状況を素早く的確に把握して、少しでも早くこうした危険な要素がない安全な場所に移動することが重要です。

閉鎖的空間。エレベーターからの脱出、地下街や地下鉄乗車時について

日本のエレベーターは内部から上部を開けて脱出することができない。要注意!

地下は地上より揺れにくく、落下物が少ない傾向にあるため、地下に留まることがすすめられています。しかし、津波が予想される場合は避難が必要です。地下鉄は、鉄道の地震対策を事前に確認します。エレベーターは、揺れを感知し自動的に最寄り階で止まる機種でも、連続して地震が起こる場合は安全装置が働き止まることもあります。

通常は非常ボタンを長押しすればメンテナンス会社につながりますが、会社の被災や多数のエレベーターが止まる都市部では人手がなく3日間閉じ込められる予想も。備蓄を庫内に準備する製品もあります。利用者による救出訓練を実施するところも増えています。

 

※この記事はランドネ特別編集 アウトドアで防災BOOKからの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。最新情報は気象庁HP、内閣府HP(防災情報)などをご確認ください

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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