【いつか泊まりたい山小屋#12 北アルプス・ 白馬岳蓮華温泉ロッジ】山小屋を拠点に山歩きと湯めぐり三昧
ランドネ 編集部
- 2022年02月11日
「あの山小屋に泊まってみたい」。そんな憧れが、山へ向かうきっかけになることもあるはず。本連載では、立地や食事、山小屋の主人やスタッフの人柄など、その山小屋ならではの魅力にスポットを当てながら、ランドネ編集部おすすめの山小屋をご紹介。12軒目は、白馬岳の北麓に佇む温泉宿、白馬岳蓮華温泉ロッジをピックアップ。
Index
源泉が異なる4つの野天風呂をめぐろう
北アルプスのなかでも最北端に位置する百名山で、雪深い山域である白馬岳。この白馬岳の新潟県側の山麓にある「白馬岳蓮華温泉ロッジ」は、野趣あふれる野天風呂で有名な温泉宿だ。朝日岳を目指すときの前泊地、白馬岳から下山した人の後泊地としても人気が高い。
林道が開通する6月下旬以降であれば、山小屋の目の前まで車やバスでアクセス可能だが、11~3月の冬季は林道が雪で閉ざされてしまうため休業に。残雪期にあたる3月下旬から5月の連休にかけても営業されていて、この時期は雪山登山やバックカントリーなどを楽しむ人々が自分の足で山小屋まで訪れ、雪見風呂を味わっている。
戦国時代、越後国の戦国大名・上杉謙信が鉱山の発掘の際に源泉を発見したという、古い歴史をもつ蓮華温泉。山小屋の周辺に、異なる源泉が湧き出る4つの野天風呂が点在し、山道を歩きながら湯めぐりを堪能できる。脱衣所がなく男女混浴なので、最初は少し勇気がいるかもしれないが、ひとたび湯舟に浸かれば、山々を望む開放感と天然の湯の心地よさに浸れるはず。山小屋の館内には広々とした内湯もあり、湯舟から窓越しにアルプスの景色を眺められる。
野天風呂も内湯も、日帰り入浴が可能なのは9時30分から17時。宿泊客であれば、野天風呂はいつでも、内湯は朝の清掃時間 (7時30分~10時) 以外に利用することができる。登山前や登山後にひと風呂浴びて、体を整えよう。
グルメをはじめ、温泉に留まらない癒しの数々
白馬蓮華温泉ロッジの滞在をさらに快適しているのが、山で採れる恵みを食材に取り入れた食事メニューだ。朝食も夕食も、炊きたてのごはんや味噌汁とともに種類豊富なおかずが皿に並ぶ。山菜をはじめとする旬の食材も使われているので、季節を変えて訪れる楽しみがある。
湯とグルメに満たされたあと、館内の談話室や畳敷きの大広間でゆっくり過ごせるのもうれしいところだ。
山小屋から目指すおすすめルート【白馬岳蓮華温泉ロッジ~白馬大池 約3時間】
白馬蓮華温泉ロッジは、白馬岳や朝日岳への登山の拠点となっているが、それぞれ山頂まで片道6~7時間ほどかかってしまう。もう少し気軽に行ける絶景スポットとしておすすめなのが、標高2,469mの「白馬大池」だ。登山道は樹林帯やゴロゴロした岩の道が続き、途中、朝日岳や雪倉岳の展望を楽しむこともできる。到着したら、池のほとりに座って水面に映る雲や稜線を眺めながら、ゆっくりとした時間の流れを感じよう。
山小屋から片道4時間ほど東側に歩いた場所には「風吹大池」という森に囲まれた静かな池もあり、ここのロケーションもすばらしい。
入浴も昼食も日帰りでの利用は可能だが、おすすめはやはり1泊以上の宿泊だ。この癒しの山小屋でゆっくり過ごして、心も体も解きほぐされる体験を味わってみてはいかが。
白馬岳蓮華温泉ロッジ
https://rengeonsen.main.jp/
・標高:約1,475m
・営業期間:3月下旬~5月5日、6月下旬~10月17日
・宿泊料金(税込):1泊2食12,000円、素泊まり9,000円
・入浴料金(税込):内風呂・野天風呂800円、野天風呂のみ500円、内風呂のみ800円
※野天風呂は、水着やタオル着用での入浴も可能。
・電話番号:090-2524-7237 (山小屋直通)
※11~3月は025-552-1063(白馬岳蓮華温泉ロッジ事務所)
・コロナ禍での確認事項:完全予約制、個室あり(追加料金あり)、マスクとインナーシーツを要持参
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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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