Keishi Tanaka「月と眠る」#19 キャンプ民泊の母屋にて
ランドネ 編集部
- 2022年04月23日
ランドネ本誌で連載を続けるミュージシャンのKeishi Tanakaさん。2019年春から、連載のシーズン2として「月と眠る」をスタート。ここでは誌面には載らなかった当日のようすを、本人の言葉と写真でお届けします。
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キャンプ民泊の母屋にて
ここ数年、ずっと思っていたことがある。「キャンプに連れていってください!え?道具?何も持ってないです……」という人を突き放すことなく、一緒にキャンプを楽しむ方法はないものか。すべてをやってあげれば良いだけの話なのだが、経験上、やってもらうキャンプはきっと次につながらないし、なにより「それって楽しい?」という疑問が残る。すべてをこっちでやっても楽しめるのは、「え?キャンプ?何もしなくて良いなら行こうかな」くらいキャンプに興味がない人でなくてはいけない。その場合は、そこまでして連れて行きたいのだから、いつもの3倍は優しくするのが良いだろう。
話が逸れた。つまりは、キャンプを始めたい人にとって行きやすい場所、始めやすい環境が、もっと身近にあれば良いのにな……と日頃から思っているという話である。
そんなある日、「キャンプ民泊」という言葉が僕の耳に飛び込んできたのだった。
埼玉県ときがわ町に「NONIWA」というキャンプ施設がある。野あそび夫婦こと、青木達也さんと江梨子さんが運営する施設で、一般のキャンプ場のように電話やメールでサイトを予約するのではなく、講習やイベントに参加することで、次からはその場所でキャンプをすることができるという、いうならば会員制キャンプ場ということになる。そして、母屋をもつその施設は、まさに「キャンプ民泊」という言葉がしっくりくる。
じつはこの取材のあと、僕はひとりこの場所に残りソロキャンプを敢行した。というわけで、急遽次回も「NONIWA」からソロキャンプのようすをお届けすることにしたので、今回は母屋のなかを中心に紹介しようと思う。
母屋にはキッチンやトイレ、シャワールームを完備。キャンプ場のトイレに不安があるという未経験者からの話はよく聞くが、ここなら家の中に必要なすべてが揃っているので、初めての人でも安心して利用することができるだろう。また、リビングにはレンタル可能なギアやオリジナルの商品が壁一面に並んでいる。テントのサイズや調理器具の使いやすさなど、実際に使用してみないとわからないことが多いアウトドアギア。使ってみることができるのはとても魅力的だ。
話を聞いていると、持っていてもほしくなってくるのがギアの世界。気になっていたメーカーを見つけては、「これどうですか?」と質問攻め。いつかこの壁を見ながら、リビングでゆっくり過ごしてみたいなと思った。
気になる道具に触れたり、話を聞いているだけですぐに時間が経ってしまう。写真を見返していると、聞いている僕も、話している青木さんも楽しそうだ。山の道具もキャンプ道具も、アウトドアの道具にはそういう不思議な魅力がある。
母屋の雰囲気はこんな感じ。広いキッチンやトイレの中に関しては、「NONIWA」のオフィシャルサイトでチェックできるので、ぜひそちらも合わせてチェックしてほしい。キャンプに興味があるが、まずは体験したいという人は、すぐにでも訪れたくなるだろう。僕の周りにも教えてあげようと思う。「キャンプに連れていってください!え?道具?何も持ってないです……」という人が現れたら、「良い場所があるよ」と言ってすぐに計画を立てよう。
NONIWA
https://noniwa.jp/history_category/omiya/
次回は「NONIWA」にひとり残り、ソロキャンプを楽しんだ僕目線のようすをお届けしようと思う。
★今月のニューフェイス
NONIWA SAKE JOURNEY 麻原酒造 180ml
NONIWAと麻原酒造のコラボで誕生したカップの日本酒。まだまだ寒い夜は、瓶をそのままお湯に入れて熱燗にするのも良いだろう。まずは日本酒を楽しみ、飲み終わったカップはそのまま計量カップになるという気の利いた逸品。
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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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