災害時に役立つ、非常食の選び方と種類｜自然を愛する私たちにできる災害との向き合い方

災害時に大切なのはなんといっても「気力」と「体力」！その源として、「食」と「睡眠」が大きな役割を果たします。昨今、食に関する情報はたくさんあるけれど、実際に自分が備えておくならどうすればいいの？と思う人も多いはず。

今回はアウトドアの視点から災害時の食を考えてみました。

「食」は全ての源

もしものときに必要なのは、災害に対する知識や技術、持ち物、そして判断力や行動力⋯⋯など、じつはたくさんの要素が必要になってきます。それらを100%発揮するためには、まず充実した心と体が大切になります。

食で重要視されるのは栄養と身体の健康ですが、もうひとつ「心の健康」にも大切な役割を果たしています。心も体も疲れているときに大好きなチョコレートを食べたり、お腹いっぱいおいしいごはんを食べたりすると心が満たされて、活力が生まれてくるといった感覚はきっとみなさんも大なり小なり体感しているでしょう。そう、食はそれが大切なのです！

これから、その大切な食を「おいしい」の視点から食べ物を選び、準備するまでの方法を整理して紹介します。自分の趣味嗜好、心と体のバランスや「食欲」も見ながら、これから紹介する情報を参考にマイ非常食セットを組んでみてください。

非常食を選ぶ際のポイント

１．おいしい

一番大切なのはおいしいこと。たとえ栄養があっても、心身ともに疲れた状態ではおいしくないと体が受けつけないこともある

２．そのまま食べられる

調理すれば最高においしくても、火力や水がその場にない、または使えない状況もある。そのまま食べられるものも必ず用意しよう

３．持ち運べるサイズ・重さ

食べ物を必要数準備したものの、重くて持てないし、避難用のバッグに入りきらないことも。サイズと重さも考えて準備することもポイント

４．長期保存できる

「もしも」のときはいつ来るかわからない。そのため、長期保存はとても重要になる。ただし、味と保存期間のバランスは確認を

非常食の種類

最近はおいしくて優秀な非常食になる食材が多いです。それぞれのメリットを活かしてチョイスしてみましょう。

缶詰

保存期間が長い調理済み食材の元祖。最近ではパンからスープ、おつまみまで種類が増え、味もよくなってきている。缶詰はフタを開けて直火で温めたり、鍋代わりにできたりするのが◎

メリット

・直火で温められ、鍋にも使える
・保存期間が長い

レトルト

カレーやパスタ、スープ、ハンバーグなど、温めたらよりおいしいけど常温でも食べられるものが多い。重量はあるものの、本格的な味と食感、さまざまなラインナップがあるのがうれしい

メリット

・調理せずそのまま食べられる
・味、食感がよく種類が豊富

インスタント食品

袋やカップのラーメンを筆頭に、どこでも手に入り、湯か水を入れれば食べられるなど、工程が簡単なのが特徴。日ごろ食べ慣れた味が多く、自分はこれ！と銘柄指定がある人も多いはず

メリット

・どこでも買える
・食べ慣れていて、安心感がある

水や湯で割るもの

スポーツドリンクやコーヒー、お茶、おしるこや甘酒まで、水やお湯で割ることでおいしく水分を補給できる。体調維持はもちろん、ちょっとホッとしたいときに大活躍するサブ非常食

メリット

・飲料のバリエーションが増える
・軽く、サブ非常食になる

乾物

じっくり乾燥させることで軽さと旨みを引き出した昔からある食材。ナッツや果物はそのまま食べられるうえにおいしく栄養満点！海藻や野菜などの乾物はちょい足し食材としても最適

メリット

・そのまま食べられる
・既存の食事にちょい足しできる

フリーズドライ、アルファ米

必ず水か湯が必要となり、さらには調理時間がかかるものもあるが、なんといってもどの食べ物よりも軽くてコンパクトなのがすばらしい。味も食感もレベルが高く優秀な食品

メリット

・軽くてコンパクト
・再現度が高くておいしい

教えてくれたのは

長谷部 雅一さん

アウトドアプロデューサー。ビーネイチャー取締役。アウトドアイベントや環境教育のプロデュース、防災関連イベントの企画・運営・講師など、幅広く活動する

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地震、大雨、雷、噴火など、日本全国で起こりうる天災に対して、どんな備えができるのか。自然のなかで遊ぶアウトドアの技術を、役立てることはできるのか。考えながら、自分なりの対策方法を見つけていただける一冊です。ぜひチェックしてみては。