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ウン十年ぶりに弟と釣りに。多摩川で狙うは20cm以上のテナガエビ【登山ガイド・渡辺佐智の“やまのさち”】

登山ガイドの渡辺佐智さんが、自然の中で採れる旬のごちそうを追ってあちこちの山へ。さて今回のごちそうは?

名人が見つからず、我が弟の登場。釣り竿にアタリのないまま時間がたつ。さて、どんな展開に?

【東京・多摩川のテナガエビ】
テナガエビ科
時期:6月中旬から。梅雨明けとともに終わる
生息場所:淡水、汽水域

○教えてもらった迷人(弟)
渡辺一馬さん
実弟。会社員。趣味:釣り、料理。特技:生き物を育てるのが異様に上手い。昔、姉の飼っていた老兎を看病して最後に看取ったのは、じつは弟。

渡辺家姉弟、珍道中! その腕前はいかに?

弟と二人で出かけるのは、小学生のとき以来だろう。オタマが池のザリガニ獲りに夢中だったあのころから、ウン十年。月日は経ったが、今度はテナガエビ釣り、とやることが変わっていないのはいかがなものか。という心の声はさておき、今回は多摩川! 昨年獲った20cm以上の大物を狙いたい!と張りきって出かけた。早朝、仕事で徹夜明けの弟を迎えに行く。行ってらっしゃい、と快く私たちを見送る弟の奥さんと、助手席で気を失っている弟を見ると、胸が痛む。ありがとう、弟よ。

空は厚い曇天で晴れる気配はなく、テナガエビが出てくる可能性が高い。まずは東海道新幹線の橋の下でようすを探る。ちょうど引き潮で、水位がみるみる低くなっていき、水底が見え始める。「いた!ほら、あそこに!」。5㎝くらいの小さな個体がゆっくり歩いている。急いで釣竿を準備して餌を頭の前に落とすが反応がなく、しつこく近づいていたら、ピュッと逃げてしまった。そこから、6時間。まったくアタリがない。徐々に、周りにテナガエビ狙いの釣り人が増えてきたが、誰も釣れてないようだ。

それならば、と場所を変えるが同じだった。だんだん焦りがつのる。テナガエビなら釣れるだろう、と高をくくっていた私にバチがあたったのだろうか。疲れて昼寝をしていた弟を起こす。「まずいよ。このままだと、ボウズかも」。「じゃあ、本気を出すか」と弟。そのあたりから、テナガエビの活性が上がり始めたのか、ポロポロと釣れだした。そして最終的に、私たちが捕まえたのは5㎝前後のが5匹。全力で頑張って5匹。悔しいが、これが我々の実力だと受け容れよう。帰りの車内は反省会だったのはいうまでもないが、お互いのせいにしてケンカにならないくらい二人が大人になっていたことを、今回の収穫だったということにしよう。

消波ブロックや岩、杭等の隠れ場所があるところに潜んでいる。水の流れがゆるい場所を探す

20160826_01

1.小物釣り用の2m程度の短い竿にテナガエビ専用の仕掛けを使った。音沙汰なし
2.場所を移動。杭に流木が絡まって流れが変わる。死んだカニを食べにテナガエビが現れた

生きたまま持ち帰り、数日泥を吐かせてから料理したほうが臭みが取れる

20160826_02

1.数日も待てなかった私は、何度か水洗いして、ペーパータオルで水気を拭き片栗粉をまぶして揚げた
2.ひと口で全部食べられそうな量になりました(笑)。弟の感想は、「かっぱえびせんみたいだね」

20160826_03 タモ網だけでの捕獲は禁止。かならず川の規則に従って遊んでね。水の事故に注意だよ。

○渡辺佐智(わたなべさち)
自然のなかで体を動かし、
おいしいものを食べることを愛する。
安全登山のための情報を
ウェブサイトでも発信
www.yamanosachi.jp
やまのさちサイトで番外編を公開中!
yamanosachiROGO
http://www.yamanosachi.jp/bangai.html

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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