低山で「ブッシュクラフト」な山歩きを楽しみました! ~アウトドアショップ・アルビ×ランドネ山大学~【前編】
ランドネ 編集部
- 2016年11月02日
都市部近郊の低山が紅葉で色付くまであと数週間。秋の山は、紅葉の見頃を待たずともたくさんの魅力があることをご存知でしょうか? 木々は実りの時期を迎え、ドングリや山栗などが山道に落ち、木の陰からかわいらしく顔を覗かせているのはキノコ。ときに、ギョッと驚く形相のキノコとの出会いに仲間と盛り上がったり、秋の山は紅葉に限らず自然の魅力が満載なのです。
今回、ランドネ山大学を開催したのは奈良県の大和葛城山。大阪府と奈良県の堺に位置し、春頃は山頂一目百万本といわれるツツジの名所として知られ、ロープウェイも運行するので、初心者でも気軽に登山を楽しめます。
ランドネ山大学は、毎回テーマを設けてさまざまな山やアウトドアの楽しみを読者の方といっしょに楽しむスタイルのイベントです。今回は山岳写真家、アウトドアライター、冬は狩猟としても活躍する山の知識が豊富な荒井裕介さんを講師に招き、山の発見を楽しみながら低山を歩く「ブッシュクラフト」をテーマに登山を楽しみました。
ブッシュクラフトとは、より自然と近い距離感で森や山のなかで過ごすアウトドアスタイル。
一堂は、959mの山頂を目指して北尾根登山道からスタート。登山口には猪避けの柵があり、少し進むと荒井さんが早くも何かを発見!! 「あそこの斜面に、獣道があるんですけどわかりますか?」また、山道の小さな窪みを見て、「これが猪の足跡なんですよ」。「えー、言われてもなかなかわからない。よくわかりますねー」と、参加者の方々の声に「みなさんが、見えるサインがありましたよ~」と指差したのは、猪の糞。「狩猟を行うときは、こんなふうに動物の小さなサインを読み取って行動しています」と荒井さん。いつもなら、素通りしてしまう平凡な山道も荒井さんといっしょに歩くと一歩一歩が発見の連続でした。
枯れ木や腐りかけた木に“猿の腰掛け”のような形で生えることからサルノコシカケといいわれるこのキノコは、食べることはできないそうですが、「乾燥させて火を付けることで虫除けとして山中で活動するときには重宝します」と荒井さん。腰につけていた斧でさっと割り、断面の構造を参加者に見せてくれました。
展望は少ない低山の山道ですが草木が多い樹林帯だからこそ自然の発見とたくさん出会えるのが、低山歩きの魅力なのです。
【後編】では、荒井さんが提唱する「ブッシュクラフト」の魅力により迫ります! アイテム紹介と焚き火ストーブを紹介します。お楽しみに~!!
写真◎中里 楓
取材日:2016年9月3日
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ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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