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ダイエットランを成功に導く栄養素とは?食事を工夫してヤセやすい体へ

偏食、過度な食事制限でランニングのダイエット効果は半減!?

ランニングをスタートさせ、食事量も減らし、大好きなスイーツも我慢しているのに思ったより体重が減らない……。そんなもどかしさにイライラしている人も多いのではないでしょうか?そんな人に見直してほしいのが食事です。食事内容に問題があると、たとえランニングをしても体脂肪を効率的に減らすことは難しいからです。

食事制限

栄養バランスが重要

体脂肪を効率的に燃やしてダイエットを成功に導くうえで重要となるのが、栄養バランスをとることです。栄養素は互いに助け合ってこそ、それぞれの栄養素がもつ力を十分に発揮させることができるという特性をもつため、偏った栄養摂取は栄養素のよさを十分に活かすことができなくなってしまうのです。たとえば、ダイエットをサポートするといわれる栄養素をたくさんとったとしても、ほかの栄養素が足りていなければ、期待するような力を発揮することができなくなってしまうのです。

過度な食事制限をした経験のある人はわかるかと思いますが、ダイエットのスタート直後は体重がグンと減りますが、その後、体重がの落ちが悪くなり、最後はまったく体重が減らないという停滞期が長い間続いてしまいます。これは、代謝に必要な栄養素が不足して、体脂肪を燃やせなくなってしまっていることが大きな原因です。いったんこういった状態に陥ると、体重が落ちないどころか、少し食べただけでも体重が一気に増加してしまう、リバウンドという恐ろしい現象に見舞われる可能性が高まります…。そんな状態でランニングなど、体に負荷のかかるトレーニングをしてしまうと、よりいっそう栄養不足に陥り、体重は下げ止まり状態になってしまいます…。

「主食」、「主菜」、「副菜」を揃えて、栄養バランスを整える

栄養バランスの整え方ですが、3食、「主食」、「主菜」、「副菜」を食べることが基本となります。少し面倒に感じるかもしれませんが、じつはとても簡単。ごはん(炭水化物)とメインディッシュ(肉や魚)に、サラダやおひたしなどの野菜中心のおかずを1~2品食べればOKなのです。とくに、ランニングを行う日は、3食きちんと食べて、代謝を促す栄養素を不足させないことが大切です。ちなみに、外食が多いという人は、丼ものなどの単品は避け、いろいろな食品がとれる定食メニューをオーダーしましょう。

気をつけたいのは、3食のボリューム調整です。ボリュームのある食事は昼食まで。夕食は、魚や脂質の少ない赤身、ササミなど、低脂質、高タンパクの食品中心の食事にしましょう。糖質が気になるなら、ごはんやイモ類などの量は控えめに。野菜を多めに食べることも忘れずに!

体脂肪をバンバン燃やすダイエットサポート栄養素を不足させない

栄養バランスの崩れはないはずなのに体脂肪がつきやすい……。そんな人は、体脂肪燃焼をサポートする栄養素が不足している可能性大です。その栄養素とは、糖、鉄、ビタミンB2、Lカルニチン、タンパク質の5種類です。これらの栄養素はほかの栄養素と比較して、体脂肪の消費(代謝)とより深い関わりをもち、なかには、ダイレクトに体脂肪に働きかけ、燃焼を促す栄養素もあります。

じつは、これらの栄養素は、スタミナを持続させるためのエネルギーを生み出したり、走ることによって傷ついた筋繊維の修復に使われたりと、大量に消費されるものが多いため、走れば走るほど、消費量が多くなります。そのため、まったく走っていない人と同じ摂取量だと、不足気味になってしまうこともあります。とくに、タンパク質は走ることで損傷した筋繊維の材料として使用されるため、不足しがちです。タンパク質は、脂質の代謝を促す酵素などの材料としても使われる栄養素であることから、不足状態が続くと体脂肪不完全燃焼体質へと体が変わってしまうので不足は厳禁。ですから、ダイエット中であっても、タンパク質豊富な食品の摂取量は減らさないようにしましょう。

また、Lカルニチンは、ダイレクトに体脂肪の分解を促進する栄養素なので、不足すると体重増加を引き起こすことがわかっています。また、ミトコンドリア内で体脂肪が燃焼されるときに必要となる、酸素を運ぶ働きをもつ赤血球の材料となる鉄も過不足なく摂取しましょう。

そして意外かもしれませんが、糖質もダイエット中であっても摂取量を過度に減らしてはいけません。糖質は、体脂肪を燃やすときの着火剤の役割を果たすからです。バーベキューで火を起こすとき、燃料があっても着火剤がなくては火を起こすことが難しいですよね。つまり、糖が不足すれば当然、体脂肪の燃焼効率は低下してしまうのです。こうしたしくみから、過度な糖質制限は短期的にはヤセるものの、長期的にみると代謝が低下し、さらに体脂肪がたまりやすく、燃えにくい体質になってしまうため、デメリットのほうが大きいといえるのです。

糖を除く4つの体脂肪燃焼促進栄養素がもっとも効率よくとれる食品が、牛や豚の「赤身肉」です。赤身肉を食べると4つの栄養素を同時にとり入れることができて相乗効果が生まれ、体脂肪燃焼効率がよりいっそう高められるのです。

体脂肪を燃やす、5つのダイエットサポート栄養素

体脂肪燃焼時の着火剤の役割を果たす

糖質は過度に摂取制限をしなければ不足気味にはならない栄養素です。3食必ず、ごはんやパスタなどの主食をとる食生活をしていれば不足の心配はありません。どうしても甘いものが食べたいという人は、ランニングをする日のみとするのがおすすめです。

糖質を含むおもな食品

ごはん、麺類、イモ類、砂糖

体脂肪燃焼に必須の酸素不足を防ぐ

体脂肪を燃やすには酸素が必要となります。体内の酸素量が不足するため、体脂肪燃焼効率が低下し、それとともにスタミナ不足に陥ります。この酸素不足の原因が貧血です。貧血になると酸素を供給する役割をもつ赤血球が不足するため、体脂肪燃焼効率は低下してしまいます。貧血を防ぐためには、赤血球の材料となる鉄は過不足なくとる必要があります。

鉄を含むおもな食品

赤身肉、赤身魚、レバー、納豆、アサリ、ホウレン草、

体脂肪の代謝をサポート

ビタミンB2

脂質、糖質、タンパク質のスムースな代謝をサポートする、潤滑油のような栄養素です。細胞再生の促進作用もあることから、新陳代謝アップにも貢献してくれます。ビタミンB2が豊富な食品の多くが動物性食品のため、肉や魚などが嫌いな人、ベジタリアンはビタミンB2不足に陥りやすいので注意しましょう。

ビタミンB2を含むおもな食品

納豆、牛乳、乳製品(ヨーグルト、チーズなど)、青魚(イワシ、サンマ、サバなど)、レバー

ミトコンドリアに脂肪を届ける

Lカルニチン

体脂肪の分解を促し、分解された体脂肪がエネルギーの材料として使われることを促す働きをもつ栄養素です。Lカルニチンは、体脂肪の燃焼工場のような役割をもつミトコンドリアという器官に体脂肪がとり込まれるときの橋渡しのような役割を果たす栄養素なので、不足するとミトコンドリア内に脂肪がスムースにとり込まれず、体脂肪燃焼が滞ってしまいます。

Lカルニチンを含むおもな食品

牛赤身肉、ラム肉、鹿肉などのジビエ、豚赤身肉

体脂肪燃焼に関わるホルモン酵素の材料

タンパク質

タンパク質は脂質を代謝するために欠かせない酵素や、体脂肪燃焼を促す働きをもつホルモンの材料となるため、不足は厳禁です。不足すると筋肉量が減って基礎代謝が落ちるだけではなく、免疫力が落ちたりすることも…。

タンパク質を含むおもな食品

赤身肉、納豆( 大豆製品)、魚介類、卵、豆類、乳製品

燃え体質になるために守るべき食事の仕方、3つのポイント

ダイエットを成功させるためには、食事内容の見直しだけではなく「食べ方」を見直すことが必要です。ここでは、最低限守るべき3つのポイントをご紹介します。

ポイント1:朝ごはんを抜かない

朝ごはんは、栄養補給のほかにも体内時計の調整という大切な役割を担っています。体内時計がくるうと、内臓をはじめとする多くの器官の活動を調整している「体調管理の中央指令室」である自律神経のバランスが崩れてしまいます。つまり、代謝の低下に直結してしまうのです。

とくに体脂肪の燃焼効率は、交感神経が活発なときがもっとも高いことがわかっています。しかし、体内時計がくるって日中に交感神経が正常に働かないと、体脂肪の燃焼は滞ってしまいます。交感神経を活性化する働きをもつのが朝ごはんです。そのため、朝ごはんを抜くと体はなかなか活動モードに切り替わらず、日中でも体脂肪を燃やしずらくなってしまうのです。

ポイント2:イライラした状態で食事をしない

代謝と心は直結していて、心の状態が悪いときには代謝も低下することがわかっています。食事は、イライラした状態ではなく、気持ちが上向きな状態のときにすることで、摂取した栄養は無駄なく吸収されます。その結果、体脂肪の燃焼も促されるというしくみです。

ポイント3:姿勢をよくして食べる

食事中に姿勢が悪いと、胃腸の働きが悪くなり、消化、吸収が低下してしまいます。また、猫背の状態で食べると満腹感を得にくくなり、食べすぎを助長するというデメリットも…。さらに、姿勢を正して食べるだけでも筋肉の稼働量が多くなり、エネルギー消費量が増加し、その結果、食事中でも代謝が高い状態を維持できるようになるというメリットも得られます。

監修

篠原絵理佳(しのはらえりか)

管理栄養士。Health&Beautrition主宰。日本抗加齢学会認定指導士、野菜ソムリエプロ、睡眠改善インストラクターなど、多彩な資格を持つ。総合病院、腎臓内科クリニック勤務を経て独立。管理栄養士としては臨床の場でチーム医療に携わり、食事制限があっても美味しく楽しく食と向き合うことをモットーとする。食生活からの健康作りについてわかりやすく発信することを得意とする。

管理栄養士「篠原絵里佳」オフィシャルHP⇒https://ericashinohara.com/

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RUNNING style 編集部

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ランニング初心者から、サブ4を目指す中級者まで楽しめるランニング専門マガジン。トレーニングやアイテムの紹介、トレイルラン、イベントまでさまざまな情報をお届けする。

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