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ランナーのストレッチ&筋トレは“セット”が鉄則!ランニング前後にケアを

ノーケアなランニングは体を痛めつける

ランニングを始めたら、いつもどおりの食事をしているのに体重が減った、肌がきれいになった……。「とにかく、ランニングにはメリットしかない!」と、ランニングにハマっている人も多いのではないでしょうか?ここで注意してほしいのが、ノーケアでランニングを続けることです。ランニングは想像以上に体への負担が大きいということは忘れてはいけないのです。とくに、筋肉や関節のケアを怠ってはいけません。どんなに強靭な肉体を持っている人でも、ノーケアではいずれは痛みのトラブルに見舞われることは間違いありません。そして、体は一度故障すれば、回復には長い時間がかかるうえ、再発のリスクも高まります。

ランナーが必ず行うべきケアとは、ストレッチと筋トレです。これらはセットで行うことが鉄則です。ストレッチはランニングの前後に行うことで、筋肉や関節への負荷を大幅に減らすことができ、筋トレは負荷に耐え得る筋肉をつくることができるからです。ちなみに、筋トレといわれると、ボディビルダーのような体を想像して敬遠する人も多いようですが、ランナー向けの筋トレは自宅で手軽にできる低負荷のトレーニングなので、ボディビルダーのようになってしまうことはありませんのでご安心を。

ランニング

ランニング前は動的ストレッチ、ランニング後は静的ストレッチを!

筋肉は使いすぎると緊張して短くなってしまう、いっぽうで使わないと、ダランと伸び切ってしまいます。筋肉が硬くなると関節の動きが悪くなるだけではなく、筋肉にちょっとしたストレスがかかっただけで損傷してしまうこともあります。いっぽう、筋肉が伸び切った状態であると関節の動きが安定せず、走りにブレが生じて、痛みのトラブルの発生リスクが高まります。

筋肉の柔軟性を適度な状態にキープするために有効なのが、筋肉や関節をゆっくり伸ばす「静的ストレッチ」です。硬くなった筋肉も、伸び切った筋肉も、静的ストレッチを行うことでリセットされて、柔軟性のある良好な状態へと戻すことができるのです。さらに、血行もよくなることで筋肉内にたまった疲労物質をすみやかに除去することも可能となります。

もうひとつ行ってほしいのがランニング前の「動的ストレッチ」です。筋肉が温まらないうちに走ったり、静的ストレッチで筋肉を伸ばしてしまうと筋線維を痛めてしまう可能性があるからです。そこで、ランニング前には静的ストレッチではなく、大きな動きを伴う動的ストレッチを行うようにしてください。

ランニング前に!
動的(ダイナミック)ストレッチ

リズミカルな動きを伴ったストレッチです。心拍数や筋肉の温度を上げたり、筋肉の柔軟性や、筋肉の反応速度を上げる効果が高いため、ウォーミングアップとして行うことがおすすめです。

ランニング後に!
静的(スタティック)ストレッチ

反動をつけずにゆっくりとした動きで筋肉や関節をじっくりと伸ばしていくストレッチです。ランニングや筋トレをした後のリセットストレッチとして行うことがおすすめです。

実践1!体をリズミカルに動かす“動的ストレッチ”で体への負担を軽減する

動的ストレッチとは筋肉・関節をリズミカルに動かすストレッチです。とくに重点的に行ってほしいのは、人の体のなかでもっとも大きい骨である肩甲骨と股関節まわり。ここはランパフォーマンスを左右する重要部位であり、もっとも硬くなりがちな部位でもあるからです。肩甲骨と股関節の柔軟性を高めることで、腕振りと脚運びがスムースになり、体にかかる負担を軽減でき、ねんざなどのトラブルを防ぐことができます。

ホッピング

左右各5回
各3秒キープ

痛み防止ポイント
太モモ外側

左脚で片脚立ちになり右へジャンプし、右脚で着地して3秒間キープし、その後左へジャンプして左脚で着地する。これを左右交互に繰り返す。太モモ外側の筋肉に刺激を与え、筋肉の温度を上げるとともに、筋力強化も図れる。

ウォーキング・ランジ

左右交互に各5回

痛み防止ポイント
太モモの前・裏・外・内側

片脚を前に踏み出したらそれと同時にスクワットの要領で腰を落とす。腰の位置を戻したタイミングでもう一方の脚を前へと踏み出す。そのタイミングで同じ要領で腰を落とす。これをリズミカルに行う。

ウインギング(肩甲骨ストレッチ)

5回

痛み防止ポイント
肩甲骨まわり

ヒジを伸ばして両腕を真上に上げた後、肩甲骨が開いていることを意識しながら左右のヒジを顔の前でくっつける。その後、ヒジを曲げたまま両腕を耳の位置よりも後ろの位置にくるように大きく広げる。このとき、肩甲骨がしっかりと寄せられていることを確認しながら行うことがポイント。これをリズミカルに行う。

股関節回し

左右各10回

痛み防止ポイント
股関節まわり

ヒザを横に上げて、ヒザで大きく円を描くようなイメージで大きく回す。これを左右行う。股関節が動いていることをしっかりと意識して行うことがポイント。

ニー・トゥ・エルボー

左右各10回

痛み防止ポイント
体幹

右ヒジを左ヒザに、左ヒジを右ヒザにつける動きを繰り返す。ヒジとヒザをつけたとき、背中がしっかり丸まっているかを確認しながら行おう。体の軸(体幹)をひねることで体幹が鍛えられ、柔軟性をもたせることができる。

実践2!筋肉の柔軟性を取り戻し、リカバリーを促す“静的ストレッチ”

硬くなった全身の筋肉の柔軟性を取り戻し、血行をスムースにする効果のある静的ストレッチ。筋肉内の疲労物質をすみやかに除去することでリカバリースピードを高めることができます。ランニング後のクールダウンとして行うのがベストです。また、就寝前に行えば体がリラックス状態に導かれ、質の高い睡眠を得ることができます。

肩甲骨のストレッチ

10回

痛み防止ポイント
肩甲骨まわり

両腕で大きくY の字を作るようなイメージで左右に広げていく。肩甲骨がしっかりと寄せられていることを意識して行うことが効果を高めるポイント。リズミカルに動かすようにすれば、走る前の動的ストレッチとしても使えるストレッチ。

ふくらはぎのストレッチ①

左右各20~30秒キープ

痛み防止ポイント
ふくらはぎ(腓腹筋)

ふくらはぎの内側に位置する腓腹筋を柔軟にするストレッチ。片脚を大きく前方に踏み出してヒザを曲げ、ゆっくりと体重を前へとかけていく。前後のつま先の向きを同じにすることがポイント。ふくらはぎは、ジャンプを繰り返すランニングでは、高い負荷がかかってしまう部位なので、走った後には必ず行いたい。

ふくらはぎのストレッチ②

左右各20~30秒キープ

痛み防止ポイント
ふくらはぎ(ヒラメ筋)

腓腹筋と同じく、ランニングの動作で大きな役割を果たすヒラメ筋のストレッチ。片ヒザを立て、もう一方のヒザに手をついて上体をゆっくり倒して20~30秒キープ。つま先の向きはまっすぐ、ヒザが内側に入らないようにする。

太モモ前側のストレッチ

左右各20~30秒キープ

痛み防止ポイント
大腿四頭筋・股関節

片脚立ちになり、もう一方の足の甲は両手で持ち、尻に引きつけていく。前太モモがしっかりと伸びていることを確認しながら行うことがポイント。

ハムストリングスのストレッチ

左右各20~30秒キープ

痛み防止ポイント
ハムストリングス

背すじを伸ばして両脚も伸ばして座り、足指の先端を反らすようにしながら上体をゆっくりと前傾していく。尻をグッと持ち上げるようなイメージで、骨盤を前傾させるのがポイント。片方の脚だけを伸ばして座り、上体を前傾させると、より効率的にハムストリングスを伸ばせる。

尻まわりのストレッチ

左右各20~30秒キープ

痛み防止ポイント
大でん筋

背すじを伸ばして片方の脚を立て、もう一方の脚を曲げて座る。立てた脚のほうを両腕で抱えるようにしてそのまま脚を胸に引き寄せていく。股関節のスムースな動作を促す効果もあるストレッチだ。

3WAYタオルギャザー

左右各5~10回

痛み防止ポイント
足裏・前脛骨筋

立位、または着座した状態で床に広げたタオルをつま先でたぐり寄せる。小指、親指、足指全体と、3パターン行う。足裏をしっかり動かすことを意識して行おう。

親指のみを使ってたぐり寄せる

親指でタオルをたぐり寄せる。アーチの外側を意識して小指を外側に向けて浮かせる。

小指のみを使ってたぐり寄せる

小指でタオルをたぐり寄せる。アーチの内側を意識して親指を内側に向けて浮かせる。

足指全体を使ってたぐり寄せる

足の指全体でタオルをたぐり寄せる。横アーチを意識することがポイント。

足指のストレッチ

左右各20~30秒キープ

痛み防止ポイント
長趾屈筋(親指のつけ根周辺)・長母指伸筋(小指のつけ根周辺)

座って足の指をゆっくり曲げ伸ばす。5本指、親指、親指以外と、3パターン行う。足裏に疲労がたまりやすい人はとくに入念に行おう。

足指すべてを動かす

5本の指を後ろに反らしてから、折り曲げる。

親指のみを動かす

手の指で足の親指を反らしてから、折り曲げる。

親指以外の指を動かす

手の指で足の親指以外の指を反らしてから、折り曲げる。

筋トレとの合わせ技で体へのダメージを軽減

ケガの予防にはストレッチだけでは不十分で、必ず筋トレもあわせて行うことが必要となります。筋肉は関節の動きを安定させるうえで非常に重要だからです。筋力が不足すると、着地時の地面からの衝撃を筋肉が吸収し切れずに関節へのダメージが大きくなることはもちろんのこと、体を前へと進める推進力が不足して、スピードが出せなくなってしまいます。

筋トレは、上半身と下半身、体の表と裏、体の右と左と、バランスよく行うことが重要となります。一部位だけの筋力を強化すると、体のバランスを崩すことになるので注意しましょう。

ベントオーバーY

5秒×5回×2セット

痛み防止ポイント
肩甲骨まわり・背筋

背すじを伸ばし、ヒザを軽く曲げて前かがみになる。このとき、頭から尻までが一直線になるようにする。両手のひらを上に向け、ヒジをまっすぐに伸ばして前に出し、Y の字を作るようなイメージで両腕だけを約5 秒をかけて斜め上へとゆっくりと上げていく。上げ切ったら約5秒をかけて元の状態に戻す。

クランチ

10回×2セット

痛み防止ポイント
腹筋

仰向けになり、手は後頭部に添えて背骨の一つひとつを床からゆっくりと離していくイメージで、息を吐きながらゆっくりと起き上がっていく。起き上がったときに息を吐き切る。体をひねりながら上体を起こすパターンも行うとより効率的に体幹まわりを鍛えられる。

股関節のトレーニング

10~20回×1~3セット

痛み防止ポイント
でん筋・股関節まわり

両脚を肩幅くらいに広げて立ち、背すじをまっすぐにしたまま股関節から上体を曲げる。上体と床とが平行になるくらいまで曲げていこう。ハムストリングスが硬い人は痛みのない範囲で前傾を。

ニーリングスクワット

各10回

痛み防止ポイント
大でん筋

大腿四頭筋、大でん筋を強化するヒザつきスクワット。上体を「起こす」「前傾させる」それぞれで負荷のかかるポイントを変えられる。

パターン1

背すじをまっすぐにしてヒザをつき、そのままの姿勢を保ちながら尻を上げ下げする。

パターン2

背すじをまっすぐにしてヒザをつき、そのままの姿勢を保ちながら上体を前へ倒していく。

ピラーバランス

左右各10回キープ

痛み防止ポイント
足底筋群

片脚立ちで両手を上げて前屈し、 もういっぽうの脚を後ろへ上げる。このポーズをとってバランスをキープすることで足裏の筋肉だけではなく、足底の感覚を研ぎ澄ますことができる。

フットエクササイズ

各10回

痛み防止ポイント
足底筋群

足指でグー、チョキ、パーをする。足指に複雑な動きをさせることで足底の筋群をまんべんなく刺激できる。

パターン1 グー・パー

足の指全体を思い切りたたんでグーのポーズを作ったら、今度は指全体を広げてパーの形を作る。

パターン2 チョキチョキ

チョキをするイメージで、親指とそれ以外の指との間をできるだけ大きく開くようにする。

<監修>

澤木一貴(さわきかずたか)

パーソナルトレーナー。パーソナルトレーニングジム「SAWAKI GYM」代表取締役。1991年から、大手フィットネスクラブにてトレーニング指導を開始。その後、整形外科病院にてスポーツトレーナー課主任を歴任、メディカルフィットネス現場におけるリハビリ後の患者からトップアスリートに及ぶ、幅広いクライアント層へのトレーニング指導を経験する。現在は新宿区早稲田にパーソナルトレーニングスタジオをかまえ、指導にあたるかたわら、メディアや講演会を通じて健康情報を発信している。「1日3分 痩せトレ」(枻出版社刊)、「ランナー筋トレ」(枻出版社刊)、「衰えた体がよみがえる 最高最善の運動」(大和書房)など、監修・著者本も多数刊行している。

SAWAKI GYM⇒https://sg-personal.com/

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RUNNING style 編集部

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ランニング初心者から、サブ4を目指す中級者まで楽しめるランニング専門マガジン。トレーニングやアイテムの紹介、トレイルラン、イベントまでさまざまな情報をお届けする。

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