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本当に正しい「ランニングシューズの選び方」!デザイン性だけに飛びつくのはNG

ランニングシューズの選び方のポイントとは?

ランニングシューズを変えた途端、タイムが飛躍的にアップしたという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか?逆に、ランニングシューズを新調したら、途端に痛みのトラブルに見舞われたという人もいるかもしれません。このように、ランニングシューズは、ランナーの生命線といっても過言ではないほど重要なアイテムです。ただし、自分に合ったランニングシューズを選ぶことは簡単なことではありません。ここでは、最低限押さえておくべきランニングシューズ選びのポイントを解説していきましょう。

ランニングシューズは30km以降の体の状態を想定して選ぶ

フルマラソンにチャレンジしたことがある人なら、「30kmの壁」という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。この「30kmの壁」は、肉体的疲労が頂点に達するポイントといわれています。実際、フルマラソンでは30kmあたりからフォームが崩れ出し、筋疲労も増大し、脚を前に進めることができなくなってしまうことが多いのです。これは、エキスパートランナーであっても発生する現象です。

ランニングシューズを選ぶときに想定してほしいのは、この「30kmの壁」です。これは、フルマラソンを目指す人でも、目指さない人でも同じです。ランニングシューズを選ぶときには、30kmあたりのフォームの崩れを想定してシューズ選びをすると、普段のトレーニングでもラクに、安全に走ることができるのです。

長く走って自分のフォームの崩れの問題点を洗い出そう

30km以降の体の状態を想定するためには、いつもより長い距離を走ることが必要です。そして、筋疲労が発生してフォームが崩れ出したとき、どのような問題が発生しやすいのかなどをチェックしましょう。そして、その問題をサポートしてくれる機能を備えたシューズを選ぶようにすればいいのです。たとえば、足首が内や外に倒れ込みやすい人はそれを抑制する機能を重視し、前への推進力が弱くなるなら、推進力を後押しする機能を重視するといった具合です。

ちなみに、新素材や新機能が搭載されたランニングシューズにすぐに飛びつくのはおすすめできません。新素材や新機能を試すタイミングは、伸び悩みを感じたときです。いま使っているシューズでケガなく満足のいくタイムが出せているのなら、しばらくはそのシューズを使い続けることをおすすめします。ただし、複数を履き分ける余裕がある場合は、気になる新素材や機能を搭載したモデルを並行して使用し、そちらのほうが自分の足や走りに合うと感じたら、メインシューズにするというのもありです。

ビギナーランナーが最優先すべきランニングシューズの機能は、「クッション性」と「安定性」

フォームが安定しないビギナーランナーがシューズを選ぶときに最優先すべき機能は、衝撃から足を守る「クッション性」と、フォームの崩れを抑制してくれる「安定性」です。

クッション性の高いランニングシューズの特徴は、ソール(ミッドソール)が厚いことです。また、シューズを上から見たときにアッパーに対してアウトソールの面積ほうが大きい、土台が広いもののほうが安定性は高い傾向にあります。

加えて、カカトのヒールカップと呼ばれる部分がしっかり補強されているかもチェックしましょう。ヒールカップは足のシューズ内での動きを抑制する働きをもつ、安定性を司る重要パーツだからです。ちなみに、ヒールカップは着脱のときに型崩れしやすいため、靴ベラを使って履くのがおすすめです。ランニングシューズのカカトをつぶして履いている人をたまに見かけますが、これは厳禁です。ランニングシューズの機能が台なしになってしまいます。

ちなみに、軽さを重視すべきなのは、サブ4前半(3時間30分)台などを狙う中級者以上のランナーです。軽いランニングシューズは補強が少ないため、ビギナーやサブ5(4時間)台以上のランナーが履くと、パフォーマンスの低下を招き、ケガのリスクも高まることが考えられます。

 

ランニングシューズに必須の機能は、プロネーション抑制機能!

すでに解説しましたが、ランニングシューズ選びの基本は、「30km以降に発生するフォームの崩れを想定して選ぶ」ということ。30km付近からのフォームの崩れは、疲労による土踏まずの落ち込みが原因であることが多く、それにともない、足の内側への倒れ込み(オーバープロネーション)や、外側への倒れ込み(オーバースピネーション)の症状が現れます。これはレベルに関係なく発生しうる現象なので、たとえ上級者であってもプロネーション抑制機能は重視しなくてはなりません。

シューズを上から見たときにミッドソールが少しはみ出している安定性の高いシューズは、プロネーション抑制効果が高い傾向にあります。さらに、アウトソールに「シャンク」と呼ばれるパーツが配置されているランニングシューズを選べば、プロネーション対策は万全といえます。

ドロップは、走るスピードに合わせて選ぶ

ランニングシューズには、ドロップという数値が記載されてます。ドロップとは、シューズのカカトからつま先までの厚みの差のことで、オフセットと呼ばれることもあります。このドロップの数値はレベルの合わせて選ぶことが必要です。

ランニングに必要な筋肉が不十分なビギナーランナーの場合、ドロップの高低差が大きいものがおすすめです。具体的には、10~12mmのドロップを。ドロップが高いことで体が自然と前に倒れたような状態となり、推進力を高められることから筋肉への負担を軽減できるからです。また、カカト着地(ヒールストライク)走法の人もドロップの高低差が大きいものを選びましょう。

いっぽう、高低差が少ないランニングシューズは、中足部着地(ミッドフット)または、前足部着地(フォアフット)のランナーや、スピード追求派のランナー向きです。

いつもランニングシューズを履く時間帯に試し履きを

足のサイズの日内変動は大きいといわれています。極端な人では、午前中と夜のサイズが1cm以上も違うという人も。ランニングシューズでは1cmもサイズが違ってしまうとパフォーマンスにも悪影響が出ます。そのため、実際にランニングシューズを試着する時間に合わせるのが理想です。大会で使用するシューズは、大会のスタート時間に合わせて午前中に試し履きをするのがおすすめです。

また、ソックスの厚みが変わると、シューズを履いたときのサイズ感が変わってしまうため、普段ランニングに使用しているソックスを履いて試し履きをしましょう。

オーバーサイズはNG!つま先のゆとりは親指の横幅1本ぶん弱に

いまだに「大きめのサイズのシューズが安心」と思っている人も多いようです。しかし、オーバーサイズのシューズで走ると、足がシューズの中で動き、外反母趾、靴ズレ、ツメが黒く変色してしまう「爪内出血」といった足の障害や、腰痛、ヒザ痛などの障害が発生するリスクも高まります。ジャストフィットといえるのは、シューズを履いたときに親指が横幅1本ぶん弱入る余裕がある状態です。

ランニングシューズは、着地や蹴り出し時の足の動きを解析したうえで、屈曲するポイントや、補強材、緩衝材などの配置位置が決定されています。しかし、足がシューズの中で大きく動いてしまうと、ランニングシューズの機能が活かせなくなってしまうのです。

ただし、キツすぎるのもNGです。足の指がシューズの先に押し込まれることで足裏の筋肉が常に緊張した状態になり、足底腱膜炎のリスクが高まるからです。

試し履きの手順

①インソールに足をのせる

インソールに足をのせて足幅をチェックします。左右に隙間があったり、土踏まずにインソールが強く当たるような形状のものは避けましょう。

②シューズを履いたらカカトをトントンする

足先のほうまでしっかりシューレース(靴ひも)を緩め、ヒールカップをつぶさないように注意しながらシューズに足を入れます。最後にカカトをトントンとして、カカトをヒールカップに合わせます。

③シューレースを締めていく

足先からシューレースを締めていきます。キツく締めすぎないように注意しましょう。

④最後にしっかり締め上げる

シューレースを上まで締めたら、シューレースの端を持ち、ギュッと持ち上げて締め上げます。シューズを正面から見て、両方のシューホールが平行になっているのが理想です。

⑤シューレースを結ぶ

シューレースが緩まないように蝶結びをします。足首部分が窮屈になりすぎないように、足首を少し前に倒して結びましょう。

⑥つま先の空き具合をチェック

最後にシューズの先端部分を押してみて、横幅1本ぶん弱のゆとりがあることをチェックしましょう。

 

<監修>
牧野仁(まきのひとし)

アスレティックトレーナー、ストレングス&コンディショニングトレーナー。一般ランナーを完走に導く「マラソン完走請負人」として多くのランナーの走りを指導。市民ランナーの指導を専門に行うJapanマラソンクラブを設立者でもある。

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楠田 圭子

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