ランニングフォーム診断&改善メニュー|股関節まわりの動きが硬い 1
- 2021年06月09日
ランニングコーチ真鍋未央さんが、頑張る市民ランナーのフォームをチェック。
いまより美しく、快適に走れるフォームへの改善ポイントや、すぐに取り組めるエクササイズなどをレクチャーします!
Index
【今回のチャレンジャー】
楠あゆみさん
ラン歴は長いが、しばらく走っておらず、昨年からまた走り始めたという楠さん。フルのベストタイムは、3時間57分。3時間30分が目標タイム。
楠さんのランデータ
ランニング歴
約半年(ブランクがあるため)
月間走行距離
40〜60km
ランニング頻度
週1回
レースベストタイム
フルマラソン 3時間57分
スポーツ歴
20年以上
目標
フルマラソンを3時間30分でゴールする!
「中学生から走っていましたが、しばらく走っていなかったので、昨年からまた走り始めました。スポーツ歴は長く、体力には自信があります。目標は、3時間30分でゴールすることなので、レベルアップできるメニューを知りたいです!」
【BEFORE】楠さんのフォームをチェック!
【真鍋コーチのフォーム診断】
総合的にはスムースな動きですが推進力に欠ける走りです!
上半身の動きには大きな問題はなく、腕振りもきれいです。ただし、股関節まわりが硬いため、流れてしまうような、推進力に欠ける走りになっています。ハムストリングスを鍛え、蹴り上げる力をつけましょう!
NGポイント1:股関節まわりの動きが硬い
股関節まわりの動きが硬く、蹴り出しの際、脚の可動域がやや狭くなっています。せっかく生まれた推進力がうまく地面に伝わりません。
NGポイント2:下半身の動きが硬い
下半身の動きが硬いため、蹴り出しの際にほとんど足が上がっていません。結果的にダイナミックさの欠けた走りになっています。
NGポイント3:後ろ側の筋肉が使えていない
でん筋、ハムストリングスなど、後ろ側の筋肉が使えていないため、推進力が生まれにくい状態。ヒザ下の動きに頼りきった走りです。
フォーム改善に役立つエクササイズ&ストレッチ
股関節の可動域を広げる
まず直立し、お尻から脚を引き上げ、前に回す。このとき、頭やお腹がふらつくことなく、ハードルを越えるようなイメージでまわすことがポイント。左右対称に10回ずつ。また、動かさないと、どんどん固くなってしまう筋肉なので、内側からまわして引き上げる動きも、同時に10回を目安に行おう。
蹴り上げる力を身につける
少し前傾姿勢を意識し、なるべく早いリズムで足をお尻に付けるように、後ろに蹴り上げる。10回蹴り上げたら走りだす。このエクササイズで蹴り上げる力が身につき、推進力が生まれる。ウォーミングアップで、毎回行うと次第に変化が表れる。
でん筋、ハムストリングスへの意識を高める
仰向けに寝たら片脚のヒザを立て、足裏を地面に着けた状態で、お尻を上下させる。その際、伸ばしているほうの脚も同時に上下させよう。両手は左右に自然に添えておく。太モモ裏と、お尻の筋肉にしっかり力が入っていることを意識すると効果的だ。左右5回程度行うこと。
真鍋コーチからのトレーニングアドバイス
練習量を増やし、レベルアップを!
久々に走りはじめたということなので、まずはペース作りから感覚を戻しましょう。3時間30分切りが目 標なので、現在の週1回から週2回のランニングにし、練習メニューも変化させよう。練習に慣れるまでは、ペースを落とし、短めのペース走や少し長めの距離走がおすすめ。週2回の練習以外はストレッチや筋トレ、完全休養なども取り入れバランス良くトレーニングしましょう。
メニュー案
- 週2回の練習
- 1回はペース走、またはビルドアップ走6〜8km(6分15秒〜6分/km)
- 1回は距離走10〜25km(距離にメリハリをつける。約7分〜6分30秒/km)
楠さんの感想
弱点に気づけたので、意識して改善したい!
「自分ではなかなか気づくことのできなかった弱点に気づけたので、とても新鮮な気持ちに! 今後は、下半身のバランスの悪さを意識して、練習していきたい。今回のレクチャーをしっかり実践すれば、楽しみながらレベルアップしていけそう!」
動画でもっと詳しくフォーム改善エクササイズをチェック!
コーチ紹介
真鍋未央
現役時代、資生堂で実業団選手として活動した経歴をもつランニングアドバイザー。現在は、楽しく、美しく、速くをモットーに、クラブや企業などを対象にしたランニングイベントを開催。
公式ブログ:「Miobiyori 〜Beautiful Running Life〜」
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