マチュピチュ観光の拠点“クスコ”に長居すべき5つの理由【ペルー】
トリコガイドシリーズ 編集部
- 2016年01月29日
この街が位置するのは日本最高峰よりもさらに上空。空港に着いた瞬間からほのかに感じる息苦しさを解消すべく息を大きく吸い込むと、カラカラに乾いた空気が気管を通るのを実感する。かつてインカ帝国の中心だったこの天空都市は、今でこそ首都の座をリマに明け渡しているが、観光の拠点という意味では今も第一都市であるといえるだろう。かの国最大の観光地であるマチュピチュにはこの地を経由しないことには行くことができないからだ。しかしこの街を、単なる中継地点として済ませるにはあまりにももったいない。マチュピチュがそうであるようにクスコもまた世界遺産に認定されているという点からもそれは明白だろう。
インカとスペインの文化がミックスされた独特な雰囲気
この地で最初に行いたいのは、街の散策。旧市街(スペイン語ではセントロと呼ぶ)は治安も比較的よく、昼間であれば必要以上の警戒は特に必要ない。インカの文化とかつての宗主国スペインの文化がミックスされたコロニアルな建物は、一種名状しがたい独特な雰囲気を醸し出している。
次に「サン・ペドロ中央市場」にも行っておきたい。特に観光地化されていないこの場所は、市民の生活をリアルに感じられる最も身近な場所。衣料品から野菜、パン、肉……、何でも揃い、なかにはあまりリアルすぎて苦手な人は目をそむけたくなるようなものも。あくまでもここは市民の場所で観光エリアではないのだが、ツーリストが行っても(あくまでも“郷に従い”、地元民を尊重することが大前提だが)問題ない。
半日がかりになるが、郊外に足を延ばしたい。とはいっても自分の足で行く必要はなく、乗馬ツアーで。当地に行けば客引きも多いので事前準備は特に不要だが、心配な人はセントロ周辺にあるツアー会社で申し込めば(やや割高ながら)安心だ。サクサイワマンなどの近郊遺跡に行きたいなら間違いなくオススメだが、多くの場合遺跡入場料はツアー代に含まれないのでご注意を。
絶品ペルー料理に舌鼓! 日本人がオーナーシェフの「プカラ」
4番目として、料理教室はぜひ参加しておきたい。料理教室といってもいろいろあるが、「Cusco Cooking Class(www.cuscodining.com)」ならば、80ドル+TAXという値段でも納得できる満足感を得ることができるだろう。授業が開催される14時から18時までは何だかんだで食べっぱなしなので、2食分浮くと考えればむしろ安いといえるかもしれない。
最後も同じ“食”がらみとなるが、「プカラ」にはぜひ立ち寄ってもらいたい。アルマス広場のすぐ近くにあるこのレストランは、実は日本人がオーナーシェフを務めている。日本人の味覚を知り尽くした彼が作るペルー料理は、どれもこれもが絶品。旅慣れた人にとっては、「団体客が来るから」とか「日本人がやっているところは……」と毛嫌いするかもしれないが、そんな小さな枠組みをはるかに超える一皿を味わうことができるだろう。
この5つをすべてやろうとすると最低でも2日はかかる。最低でも2泊3日、せっかくなのだからクスコに行ったらこれぐらいは滞在したい。
(トリコガイド編集長・原大智)
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