台湾茶の選び方とおいしい入れ方|台湾に行ったら訪ねたいおすすめの茶屋
トリコガイドシリーズ 編集部
- 2017年02月28日
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台湾が「お茶の聖地」と呼ばれる理由
台湾はまさにお茶の聖地。中国茶と差別化するために、台湾茶と独立した名がつけられるほどです。もともと、中国茶も台湾茶も日本茶もすべて同じ葉樹の葉。そんな中、台湾茶が個性を放ち、注目されているのはなぜでしょうか。「王德傅」の店主・王俊欽さんに聞くと、ひと言で言えば“高山茶”の存在だといいます。お茶は高度が上がるほどに香り高い高級茶が採れるとされます。台湾は国土の大部分が山間部。そうした土壌が、台湾茶の地位を確かなものにし、“台湾茶=高山茶=高級茶”として認知されることになりました。
美味しい台湾茶の淹れ方をマスターしよう
せっかく好みの台湾茶とめぐり合えたなら、持ち帰ってからも本場と同じ味を楽しみましょう。各茶店や、茶藝館で教えてもらえるので、ぜひマスターしたいところです。基本の中国茶の淹れ方は下記の通りです。茶器も揃えて、実践してみてはいかがでしょうか。
道具
右のカップが茶杯。3口程度で飲み干せる大きさのものを用意しましょう。上が茶壷と呼ばれる急須です。4~5人用の大きさが定番。下が茶こし。茶こしを置くうつわは茶杯で代用すると便利です。左が茶壷からお茶を移すための茶器である茶海。ここから茶杯へと注ぎます。
1. 温める
茶壷に湯を入れて温めます。茶壷を温めた後、湯を茶海と茶杯に移し、温めて、湯はポットに入れておきます。
2. 茶葉を入れる
茶壷に適切な量の茶葉を入れ、適温の湯を少々あふれる程度に勢いよく茶壷いっぱいに注ぎ入れてふたをします。
3. 蒸らす
ふたをした茶壷の上に湯をかけて蒸らし、茶葉の開きを促します。そして、茶海を温めていた湯を捨てます。
4. 注ぎ入れる
店で聞いた茶葉ごとの適切な時間が経過したら茶壷のお茶を茶海に注ぎきります。その後、茶杯を温めていた湯を捨てる。
5. 出来上がり!
茶海から、あれば聞香杯に注ぎ(そのまま茶杯でもOKです)、次に茶杯へ移します。香りを楽しんだ後、 お茶を飲みましょう。
台湾茶の殿堂「王德傳」で高山茶を選ぶ
台湾でも随一の品揃えを誇る名店。木柵鉄観音、文山包種茶、凍頂烏龍茶、東方美人茶の4大台湾茶や、4大高山茶のすべてが手に入ります。台湾産のお茶の多くを占める青茶(烏龍茶)以外の、日本統治下でよくつくられた紅茶、台湾では珍しい緑茶も揃っているのもうれしいお店です。高山茶なら梨山烏龍茶、台湾で100年以上同じ製法でつくられ、愛され続けている安尚烏龍茶が店主・王俊欽さんのおすすめです。
【DATA】
●王德傳(ワンダーヂュアン)
住所:中山區中山北路一段95號
営業時間:10:00~21:00
定休日:無休
大禹嶺高山烏龍茶
標高2600mにもなる茶区で、高い技量をもった最高の職人がつくり上げる銘茶。シャープで突き抜けるような爽やかな香りが特徴です。湯の温度は95℃が最適。昼と夜との寒暖差が生む “幻の茶” をぜひお楽しみください。150g 2700元。
阿里山烏龍茶
標高2663mを誇る阿里山山脈エリアの茶区で育ったお茶。厳しい自然環境で生育した茶葉は、伸びのあるフローラル系の甘い香りをもっています。味は芳醇で、余韻が長いことも特徴。湯の温度は95℃が最適。150g 1180元。
梨山烏龍茶
梨山烏龍茶(リーシャンウーロンチャー)梨山茶の茶区は大禹嶺の茶区の下に位置しますが、それでも2000m級です。国内外を問わず、人気は随一。少し刺激的な香りが特徴で、極上品は後味の上品さと繊細な香りを味わえます。湯の温度は95℃が最適です。150g 2280元。
杉林溪烏龍茶
標高1800m前後の高地にある杉林溪。ここは1年中霧が濃く、日照時間も短い地域で、茶葉は手摘みされます。清香系王道の清々しさと桃のような甘い味わいが特徴的。目覚めの一杯にもおすすめです。150g 1880元。
迪化街の名物“ 小分け茶葉”「點子食品」
乾物から花布まで豊富に揃う、迪化街にある土産物店。茶葉だけでなく、伝統菓子まで幅広く扱っています。人気はバラマキ土産に最適な小分けになったプーアル茶(各10元)。
【DATA】
●點子食品(ディエンズズーピン)
住所:大同區迪化街一段 73號
営業時間:9:30~18:30
定休日:無休
日本でも展開中の茶葉「小茶栽堂Le Salon 永康店」
台湾産の無農薬茶葉のみを販売するこだわりのお店。洗練されたデザインの缶やギフトボックスで話題。フランス菓子も人気。烏龍茶、緑茶、紅茶セットはティーバッグで手軽です。(27g×3本 525元)。
【DATA】
●小茶栽堂Le Salon 永康店(シャオチァーザイタン ルサロン ヨンカンディエン)
住所:大安區永康街4巷8號
営業時間:11:00~22:00、金曜日・土曜日~22:30
定休日:無休
150年以上の歴史「嶢陽茶行 長春本店」
150年以上の歴史をもつ老舗でありながら、格式ばらず、若者でも手に取りやすいデザインにするなど、革新的な茶店です。国内はもちろん、海外からの女性に人気の品が揃っています。
【DATA】
●嶢陽茶行 長春本店(ヤオヤンチァーハン チャンチュンベンディエン)
住所:中山區長春路14號
営業時間:10:30~21:30
定休日:無休
デザインにもこだわる老舗茶店「有記名茶」
もともとは茶の栽培を行う農家で、現在も伝統的な製法で茶葉づくりを行っています。お客の好みでパッケージを替えるなど、デザインにもこだわっています。
【DATA】
●有記名茶(ヨウヂーミンチャー)
住所:大同區重慶北路二段64巷26號
営業時間:9:00~19:00
定休日:日曜日
良心的な価格で愛される店「新純香」
1981年に創業した地元の人に愛される茶店。お手軽なティーバッグから高級茶まで扱う商品は幅広いです。店員は日本語が堪能なので、お気に入りが見つかるはずです。
【DATA】
●新純香(シンチュンシャン)
住所:中山區中山北路一段105巷13-1號
営業時間:10:00~22:00
定休日:無休
台湾観光局のCMに登場!「臻味茶苑」
福山雅治さんが出演した台湾観光局のCMに登場した茶店がこちら。迪化街でも昔ながらの姿を残した建物や内部のしつらえなどは博物館のようです。台湾でも一目置かれる存在。
【DATA】
●臻味茶苑(ゼンウェイチァーユェン)
住所:大同區迪化街一段156號
営業時間:10:00~18:00
定休日:無休
日本の有名人も顧客「茗心坊」
独自の “高密度焙煎法” で、低カフェインで刺激が少ないお茶を提供。台湾産のみを扱い、25年間値段も据え置く良心的なお店です。
【DATA】
●茗心坊(ミンシンファン)
住所:大安區信義路四段1-17號
営業時間:11:00~20:00
定休日:日曜日
香り高い台湾茶の選び方や煎れ方、そしておすすめの茶屋についてご紹介してまいりました。台湾へ旅行した際には、是非参考にして日本に持ち帰ってみませんか?
※掲載内容は2017年2月取材時のものです。
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オンは仕事をバリバリこなし、限られたオフはおもいっきり羽を伸ばして楽しむ!そんな大人のキャリアウーマンの「せっかくだから」を満たす、ちょっと贅沢な国内ガイドマガジン。
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