やだっ、まるでマウンテンゴリラ… あなたの「呼吸」、野性的になってない?
YOLO 編集部
- 2020年09月23日
敵を威嚇しているような呼吸
普段の呼吸にも質があります。穏やかで優しい呼吸、安定して長い呼吸などは、比較的落ち着いている人の息。反対にゼイゼイゴーゴー音がするような呼吸は、普段から頑張っていて、もしかすると疲れている人の呼吸。
実は、結構動いているのに眠りが浅かったり、食事に気を使ってるのに体が重かったり、いつも気分が鬱々としていたり…。その原因は、呼吸の「マウンテンゴリラ化」からきているかもしれません。
マウンテンゴリラ化している呼吸とは、マウンテンゴリラが敵を威嚇する時に行う、胸式呼吸のこと。運動したり緊張しているわけでもないのに、肩が上下するように動き、浅く速い呼吸になっているのです。そんなことはない…と言いきれますか? ちょっとチェックしてみてください。
軽く肩が上下していたり、呼吸が浅かったりしていませんか? 本来、こういう胸式呼吸は交感神経が優位になり、緊張していたり興奮していたりする時の呼吸。その呼吸が日常になっているということは、副交感神経が優位の、リラックスしている時間が少ないのではないでしょうか。そして、この状態が続いて自律神経のバランスが崩れているために、体の不調が現れていたり、気持ちがふさいでいるのが続いている…。これが長引くと、心を病んでしまったりすることもあるので、要注意な状態なのです。
優しい腹式呼吸を意識的にしてみて
もし心当たりがあるなら、意識的に腹式呼吸をする時間を持ちましょう。両手をお腹に軽く当て、お腹をふくらませるようにゆったりと息をゆっくりと吸い込み、続いて、できるだけゆったりと吐き出していきます。
お腹がふくらんだり薄くなったりする動きを手のひらで感じながら、無理ない程度に、優しい呼吸を繰り返していきます。
胸式呼吸をしがちな方は、最初のうちはお腹がうまくふくらまなかったり、呼吸が苦しくなるような感じを抱くかもしれません。でも、腹式呼吸に慣れてくると、呼吸がゆったりするし、余分な緊張が抜けて気持ちも柔らかくなっていきますよ。その心地よさを味わえるようになれば、日常生活でも腹式呼吸ができるようになるでしょう。
すぐにはそうならなくて大丈夫。時間をかけて進んでいきましょう。
腹式呼吸は、イライラしている時や不安を感じている時、なかなか眠れない時にもおすすめ。呼吸ひとつで、あなたの雰囲気も人生もすごく変わります。ぜひ試してみてくださいね。
ライター:平地紘子
出典:Yogini・vol47/「ヨガ=気持ちいい」を科学的に考えてみると?」
監修:石井正則(JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科部長)
- Brand :
- YOLO
Share
Profile
フィットネス、スポーツ、ヘルスケア、食、旅などをテーマに、毎日を楽しく前向きに生きるためのコンテンツをお届けします。