あなたは?トレーニングと生理不順【産婦人科医・高尾美穂先生監修】
YOLO 編集部
- 2019年11月17日
スポーツドクターの資格を持つ産婦人科医・高尾美穂先生。国立スポーツ科学センターの女性アスリート育成・支援プロジェクトメンバーとしても活動するトレ女の味方・高尾先生に、生理についてうかがう連載。今回はトレーニング女子の生理不順について、その2回目です。
体にとっては「痩せる=飢餓」
生理不順のトレ女が多い?「今、いっぱいいますよ」と高尾美穂先生。
「普通に社会人として過ごしている女性が、ハードな運動だけが原因で生理が止まるということは少ないので、結局は栄養がかかわってきます。消費エネルギー量は多いのかもしれませんが、トレーニング方法にはそこまで大きな違いはないと思います。だから、一般的には『消費エネルギー量に対して摂取エネルギー量が足りていない』と考えます。体重が落ちるということ自体が、体にとっては飢餓なんですよ。だから、体の働きの中でとりあえず動かさなくていい働き、つまり生殖能力をお休みさせますよね」
その結果が、生理不順だということです。
本当にちゃんと食べていますか?
「摂取エネルギー量も、聞くとみんな『食べています』とおっしゃいます。だけど、よくよく聞くと『玄米だと食べられないから、結局多くないです』と、本人も理解していたりします。それで『油をちょっと控える』とか『マヨネーズは使いません』とか、いろいろなところに気を使っていて、結局はトータルエネルギー量が足りていないというまとめになるわけです」
「体は動く量と摂る量のバランスででき上がっているから、何にもしていない状態で痩せていく、ということは、病気以外にはないんです。だから『食べているけど痩せます』と、そんなことはまずなくて、結局、食べていない。足りていないということ」
本当にきれいでかっこいい、魅力的な体は、大前提に「健康」があるはず。生理のようすがおかしくなったら、それはあなたの体がSOSを出しているということかもしれません。自分の体を痛めつけていないか、もう一度考えてみてください。
監修:高尾美穂/産婦人科専門医・医学博士・婦人科スポーツドクター。女性のための統合ヘルスクリニック・イーク表参道で副院長を務める。
ライター:沢田聡子
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