今、大注目の「美脚製造トレーナー」坂井雪乃さんに迫る!|トレーナー探訪
久下 真以子
- 2020年10月12日
フィットネス業界を支えるトレーナーを訪問して、仕事へのやりがいやトレーニングへのこだわりをインタビューする連載企画「トレーナー探訪」。
第3回は、「美脚製造トレーナー」として活躍中の坂井雪乃さんです。印象的な肩書きですが、一体どんなことをしているのでしょうか?
モデルでもあり、股下86センチの驚異の美脚を持つ坂井さん。トレーニングを提供する上でテーマに掲げている「あなた史上最高の美脚」の真意についても伺いました。
Index
自身の経験をもとに美脚を提供するトレーナー
美脚製造トレーナーが脚にコンプレックス?印象的な肩書の由来とは
「美脚製造トレーナー」という肩書きがすごくキャッチーで印象に残ります。
具体的には、下半身に特化した美ボディメイクを行っています。女性の悩みって下半身に関するものがすごく多いんですよね。歪みだったり、なかなか痩せなかったり。そういう悩みに対して下半身にメニューを組んだアプローチをかけていくのが美脚製造トレーナーですね。重力に負けないプリっと上がったヒップや太もも、女性らしく引き締まったしなやかな体を作っていくというのがテーマになっています。
「イーストレッチ」というジムに勤務されています。メニューの中にはストレッチも組み込まれているんですか?
トレーニングを始める前に必ずストレッチを行っています。日常生活でどうしても骨格は歪むし筋肉も張ってしまうんですけど、その状態でトレーニングをしてしまうと偏った筋肉がついてしまうんですよね。鍛える前にまず本来の自分の姿に整えることで、より正しいフォームになるし、狙ったところに筋肉をつけるアプローチができるようになります。
美脚製造トレーナーという肩書きは、坂井さんご自身で考えられたんですか?
お世話になっている方が一緒に考えてくださりました。トレーナーとして自分は何が強みかというときに、やっぱり脚だったんですよね。といっても、自分自身ももともとすごく脚にコンプレックスがあったんです。
えっ!?坂井さんが脚にコンプレックスですか?
昔は太ももの間もスキマがなかったですし、骨格が歪んでいるせいかちょっとO脚っぽかったり、下半身がなかなか痩せなかったりしたんですよ。でも、コンプレックスを解消するためにトレーニングを始めて脚を作っていったら、結果がついてきたんです。だから、自分が実践して効果のあったものをお客様に伝えていくというところから、美脚製造トレーナーという肩書きにたどり着きました。
トレーナーになったきっかけは、モデル活動でのとある「事件」?食べて運動する重要性
坂井さんは、モデルとしても活動されています。
2014年にミスワールドのトップモデル賞を受賞し、ガールズアワードや関西コレクションなどの大きなランウェイも歩かせていただいていました。あとはKiBERAというオーダーシューズブランドのイメージモデルなど、以前はファッション系モデルの要素が強かったです。パーソナルトレーナーになってからは、フィットネスウエアやヘルスケアアプリのアンバサダーなど、フィットネスモデルのお仕事を多くいただくようになりました。
トレーナーよりもモデルの経歴の方が長いんですよね。
モデル活動を始めてから、トレーナーになるきっかけがあったんです!実は、当時モデルの中では少しぽっちゃりした部類だったので、マネージャーさんに「痩せろ」って言われたときがあって。でも痩せ方も分からなくて、固形物食べない、ゼリー飲料ばかり、プロテイン飲みまくる…そんな無理な食事制限をしていたらガリガリに痩せて、肌もカサカサになってしまったんですよね。22、3歳の時のことです。
頑張って痩せたのに、それは辛いですね…
何が正解なのかわからなくなってメンタル的にもいっぱいいっぱいになっていたときに、モデルの先輩から紹介されたのがパーソナルトレーニングだったんです。最初に行ったのは「食べる」こと。食べて運動することの重要性に気づいて、健康的に痩せるとはこういうことか、というのを身をもって知ることができました。
トレーニングとの出会いが、坂井さんに変化をもたらしたのですね。
実際にトレーニングは健康的に痩せるだけではなく、メンタル的にもいいことがたくさんあったんです。考え方もポジティブになるし、笑顔も増えるし、前向きになれる。だから、トレーニングの素晴らしさをもっと世に広めていきたいと思ったんですよ。でも当時はまだフィットネスが今ほど流行っていなくて、女性たちはトレーニングに対して「ムキムキになりそう」「痩せたい人がするもの」というイメージを持ちがちでした。だったら私がトレーナーになって「健康的になるもの」というポジティブなイメージに変えていこうと思ったのが、トレーナーの資格を取ったきっかけですね。
フィットネスは、ありのままの自分を愛する魔法
「あなた史上最高の美脚」の真意とは。相対評価ではなく、絶対評価へ
坂井さんは、「あなた史上最高の美脚」というテーマを持って、お客様に指導をされています。
美脚って聞くと、多くの人は「細くて長い」というイメージを思い浮かべますよね。
はい。芸能人でいうと…例えば菜々緒さんとか。
そうですよね。でも骨格も違うし脚の長さも人それぞれで、「菜々緒さんになれるかどうか」でいったら、なれるわけがないんです。でも私が伝えたいのは、誰かと比べて「私なんて」と思って終わるのではなくて、自分の中で一番の美脚を作ろうということ。つまり、「過去の自分と比べて今の自分はどうか」というところにフォーカスしてほしいと考えているんです。
誰かと比べる相対評価ではなく、自分を見つめる絶対評価ですね。自分史上最高の姿がイメージしにくいから、誰かの美脚をゴールにしてしまいがちなのかもしれませんね。
他人と比べてゴール設定をしてしまうと、どんなに結果が出ても自分でそれを感じられないんですよね。「あの人はあんなにキレイな脚なのに、私はこんなに頑張ってるのに、どうしてこんな脚なの」って。でも過去の自分のスタートラインを思い出せば、今の自分は絶対にキレイになっているはずなんですよ。そうすることで「もっと頑張れる」と思えるようになるし、ゴール地点が更新され続けていくと思っています。
なんだか、コンプレックスと向き合うヒントを教えられた気がします。
しっかりと向き合って受け入れて、どう改善していくかということが大事なんですよね。自分で鏡を見て、こうしていきたいと思うことがまず大事。実際にお客様もどんどんトレーニングで変化していきました。お尻も上がって足もスッキリしたことで、スキニーパンツやタイトスカートをきれいに着こなせるようになって、自信がついたりしていますね。
外面的にも内面的にも変化する。トレーニングの効果って改めてすごいです。
フィットネスは、ありのままの自分を受け入れて自分らしさをアップグレードしてくれる魔法だと思っています。それに、フィットネスで人生の悩みの大半は解決されるというデータもあるんです!気分がスッキリするし、自己肯定感も高まるし、成長ホルモンも分泌されるし、脳が活性化されるから仕事の効率も上がるし、いいことづくめです。
フィットネスをもっと日常へ。開発したシューズに込められた坂井さんの思いとは
坂井さんの今後の目標はありますか。
実は最近、フィットネスシューズを開発したんですけど、これをたくさんの人に広めたいと思っています。日常用に使えるもので、履くだけで脚長効果があって、歩くだけで脚のトレーニングもできるんです。
履くだけで脚長ですか!
まず、5センチの厚底にすることで、視覚的な脚長効果があります。厚底というとカポカポっとかかとが脱げてしまうイメージがあるかもしれませんが、しっかりと靴底に切れ目を入れて屈曲できるようにして、足にホールドできるように工夫もしています。トレーニング効果の秘密は、インソール。内側に傾斜をかけることによって、O脚の人なども足首がまっすぐ立つし、それによって内ももの筋肉も使われるようになるんです。下半身の筋肉は全身の約70%を占めるとも言われているので、日常で脚のトレーニングが出来たら一石二鳥ですよね。
それはすごい!どうしてこのトレーニングシューズを開発しようと思ったのですか?
コロナの影響もあってオンラインの切り替えが進んだことによって、フィットネスはより身近なものになってきたと思っています。それと同時に、外出を控えるためにジムに行きづらくなり、美脚レッスンができなくなるのは残念だというお声もいただいたんですよね。ジムに行けない人でも日常生活の中でトレーニングできる手助けができたらどんなにいいものか、とたどり着いたのがこのシューズでした。日常の「歩く」という行為をフィットネスにすることで、より身近で楽しいものに感じていただけたらと考えています。
坂井さんの思いが1人でも多くの人に届くことを、私たちも応援しています!
フィットネスは年齢関係なく、誰でも自分らしく人生を輝かせるものであってほしいと信じています。そのためにこれからも、魅力的なものを積極的に発信し続けていきます。トレーニングをするということは、常に変化し続けられるということ。たくさんの方に、変化し続ける自分を楽しんでいただけたらと思います。
坂井雪乃(さかい・ゆきの)
1990年、新潟県生まれ。身長170cm、股下86cm。モデル、パーソナルトレーナー。イーストレッチ六本木店、代官山店所属。その他、本の出版や日本ダイエット協会公認スポーツアドバイザーとしてトレーニングや食生活のアドバイス、講演会、ライターとしてコラムを執筆するなど活動中。日本ダイエット協会 公認スポーツアドバイザー、ダイエット指導者、ダイエットアドバイザー、アスリートボディケアセルフトレーナー、ベジタブル&フルーツアドバイザーと資格多数。
Instagram →yukino_sakai
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Profile
YOLO / コンテンツディレクター
久下 真以子
現役のアナウンサーでスポーツライター(専門はパラリンピック、野球、サッカー)。トレーニング好きが高じてYOLOメンバー入り。夢はベストボディ出場とフルマラソン完走。欲しいものはウエストのくびれ。猫と一緒に暮らす30代女子。
現役のアナウンサーでスポーツライター(専門はパラリンピック、野球、サッカー)。トレーニング好きが高じてYOLOメンバー入り。夢はベストボディ出場とフルマラソン完走。欲しいものはウエストのくびれ。猫と一緒に暮らす30代女子。