ウォーキング20分で消費するカロリーはどのくらい?1日に歩くべき距離の目安とは
YOLO 編集部
- 2021年04月19日
スニーカーさえあればいつでも気軽にできるウォーキング。日々のカロリー消費に取り入れている人も多いのではないでしょうか。そこで「歩く」という運動は、実際にカロリー(エネルギー)をどのくらい消費しているのかチェック。消費カロリーの計算方法や、効率よく消費するためのポイントをご紹介します。
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仕事に、プライベートにと忙しい日々を送っていると「正直、自分の体を気遣う余裕なんてありません」……そんな慢性的な運動不足で悩んでいるなら、ウォーキングを試してみて。正しいフォームのウォーキング法を習得できれば、通勤通学の道中や家事の合間もトレーニング時間にできます!
そこで、運動不足の解消、ダイエットに効果的な1日の理想歩数・距離・時間、ウォーキング前後の食事や、脂肪燃焼効果を最大限引き出せる方法&ポイントを、ウォーキングトレーナーとしても活躍するタレント・モデルの村山和実さんへお聞きしました。
簡単にできるカロリー消費はウォーキングが最強!?
まずはウォーキングで消費できるカロリーをチェック!
運動時の消費カロリーは「METs(メッツ)」という運動強度を表す単位で示します。METsとは、安静にしている状態のときの数値を1として、該当の運動をすることでその何倍のエネルギーを消費するのかという強度を求めることができます。下記の計算式に数字を当てはめることで消費カロリーがわかります。
【消費カロリーの求め方】
METs × 運動時間(h) × 体重(kg) × 1.05 = 消費カロリー(kcal)
ウォーキング20分でどれぐらいカロリーを消費してる?
体重50kgの人がウォーキングを20分した場合、カロリー消費はどれくらいなのか計算してみましょう。
平らで固い地面をゆっくり(時速3.2km)ウォーキングした場合
2.8METs × 20分(0.33h)× 50kg × 1.05 = 49kcal
平らで固い地面をほどほどの速さ(時速4.5-5.1km)でウォーキングした場合
3.5METs × 20分(0.33h)× 50kg × 1.05 = 61kcal
平らで固い地面をとても速く(時速6.4km)でウォーキングした場合
5METs × 20分(0.33h)× 50kg × 1.05 = 87kcal
※kcalの小数点以下は四捨五入
ウォーキングの消費カロリーは、他の運動と比べるとどれくらい?
運動で消費するエネルギー量(*)
強度(METs) | 運動時間 | 体重50kgの 消費エネルギー量 |
|
---|---|---|---|
速歩(ウォーキング) | 4.0 | 10分 | 25kcal |
水泳 | 8.0 | 10分 | 60kcal |
自転車(軽い負荷) | 4.0 | 20分 | 55kcal |
ゴルフ | 3.5 | 60分 | 130kcal |
軽いジョギング | 6.0 | 30分 | 130kcal |
ランニング | 8.0 | 15分 | 90kcal |
テニス(シングルス) | 7.0 | 20分 | 105kcal |
※消費エネルギー量は、強度(METs)✕ 体重 ✕ 時間(h)✕ 1.05の式から得られた値から安静時のエネルギー量を引いたものです。すべて5kcal単位で表示。
数値化すると、他のスポーツよりカロリー消費も少ないようですが……。じつは、カロリー消費をアップさせるには手立てがあるんです!
*出典:健康づくりのための運動指針 2006 – 厚生労働省 p23
ウォーキングでカロリー消費に効果的な距離や時間の目安は?
せっかくなら、カロリーを最大限に消費できる方法で歩きたい!ウォーキングでカロリー消費に効果的な距離や時間の目安はどれぐらい?食事はどうすると痩せやすい?服装も気になる!!ウォーキングでダイエットするための効果的な方法を徹底調査!
カロリー消費に効果的なウォーキングの「距離・歩数」
まず、気になるのは距離や歩数。ランニングほど負担ではないけれど、ずっと歩くのも辛いもの……。ベストの距離や歩数はどれくらいなのでしょう?
「ウォーキングに限らず、運動強度によってカロリー消費量が違うので、距離より歩数を意識すると目安になります。ボディシェイプをしたい人は、少なくとも7,000歩以上、10,000歩は歩くことを目指しましょう」と村山さん。
最初のうちは3日に1度、トレーニングとしてしっかりとウォーキングするのがおすすめ。週2回にすると、心の負担が大きくなってしまい、週1日だとあまり効果が期待できないそう。
ウォーキングのカロリー消費には「歩き方」が重要
「ただ歩数や時間を歩けばよいということではありません!歩き方も重要なんです」と村山さん。カロリー消費するための歩き方とは??
「まずは姿勢を整えてから歩きましょう。お腹と背中で体幹を引き上げて、つま先とカカトはまっすぐ同じ位置に置いてからスタート。歩くときはカカトから着地して、ヒザをしっかり伸ばしながら地面を蹴り上げるように歩くのがポイント。裏もも・内ももの筋肉を意識しながら歩くと、引き締まったラインができますよ」
また、脂肪を燃焼させるためには、心拍を上げて“脂肪燃焼モード”に入る必要があります。息が『はっはっ』とする程度の、いわゆる『早歩き』をすると心拍が120ぐらい。これくらい、しっとりと汗をかくくらいのペースで歩くと脂肪の燃焼効果が上がります」
朝昼夜、いつウォーキングをすると痩せやすい?
一日の内で痩せやすいウォーキングの時間帯はあるのでしょうか?
「私は、1日の内でウォーキングする時間帯はいつでもいいと思っています。タイミングより、こまめに行うことがポイントなんです。
実は、私はルーティンで何かするのが苦手なんです(笑)。だからこそ、『通勤中の電車だけ体幹を意識して揺れに耐える』とか『歯を磨いているときだけまっすぐな姿勢をキープする』など、スキマ時間にトレーニングすることを心がけています。
この“だけ”を日常の中で増やしていくと、気づいたときにはわざわざ“トレーニング”しなくてもいつでも美姿勢に戻れるんです。生活の中で歩かない人はいないと思うので、意識だけ変えられたら毎日無理なく続けることができると思いますよ」
効果的にウォーキングする食事のコツ
効果的に脂肪燃焼をするために、空腹の状態で運動するのがいいと聞きますが、ウォーキングをするときに食事面で気を付けておくとよいことはあるのでしょうか。
「朝イチ歩くなら、体がまだ機能していないのである程度の糖質を取って動くのがおすすめ。起き抜けは脳に酸素と栄養がいっていない状態なので、空腹で運動すると低血糖症で貧血気味の方は症状が出たり、年配の方だと心臓に負担がかかりすぎることも。起きて水分とバナナ1本を食べて30分ぐらいしてから動くと、体に負担がかかりにくくなります。
私のお気に入りは焼き芋です。糖質を多く含んでいますが、血中の糖分を脂肪に変える働きのあるインシュリンが出にくく、食物繊維も豊富なのでダイエット目的の運動後の回復食に最適でなんです。食べたいものがある人は朝イチにぜひ!」
一方、昼間は空腹で歩くことがおすすめだとか。
「昼間は空腹でトライを。糖質が少ない状態で運動すると、脂肪をエネルギーにするので燃焼が早くなります。逆に、糖質が体内に蓄積されているとウォーキングの場合は、脂肪燃焼に20分程度かかってしまうことに」
「その分、運動後の食事は筋肉をサポートするタンパク質中心のバランスのよい食事をいただきましょう。筋肉が増えると代謝が上がって、太りにくく痩せやすい体へ導いてくれます。野菜や海藻を先に食べてから最後に炭水化物などの糖質を摂る『食べ順』にも気を配って食べるようにするさらに良いですね。
また、ウォーキング前や途中のコーヒーも効果的。カフェインは脂肪燃焼を助けてくれます。今はスマホ1台を手に、少し離れたお気に入りのカフェを目指してウォーキングし、コーヒータイムを楽しんでから戻ってくる……そんな休日の過ごし方もできます。ランニングほど汗をかかないので、メイク崩れやニオイを気にせずお店に入れるのは、ウォーキングならではのメリットですよね」
ウォーキング時はどんな服装がおすすめ?
そして、やっぱり気になるのが、ウォーキング中の服装。ジョギングなどと違い、激しい動きがない分、どんな服装をするべきか迷います。村山さんのおすすめは?
「体を締め付けず、動きの妨げにならなければ、特にスポーツウエアでなくてもOK!胸の揺れもそれほどないので、スポーツブラをする必要もありません。量販店などで売られているブラキャミソールなどを活用してもよいでしょう。逆にワイヤー入りのブラジャーは、胸の位置を固定するため呼吸がしにくいので、避けましょう」
手持ちの服装でも問題ないそうですが、靴だけはランニングシューズがおすすめだと村山さん。
「足の指をしっかりと使い、カカトを蹴り上げることが重要なので、クッション性があり、靴の中で足指がパタパタと動くような靴を選ぶのがおすすめ。初心者向けのランニングシューズなどを選べば歩きやすいと思います。手持ちのモノでもスニーカーであれば大きな問題ありませんが、ソールがペラペラの靴は、カカトやヒザに負担がかかるので避けましょう」
ウォーキング前におすすめのストレッチ
効率的な脂肪燃焼法も、食事や服装もわかったところで、早速ウォーキングにチャレンジ!ウォーキングを効果的にするための、事前に行うストレッチ方法を村山さんに教えていただきました。
「足の指を使いやすくし、鼠径部の伸縮や、腕の振りをスムーズにする4つのストレッチをご紹介します。運動不足の人、体が思うように動かない人はできる範囲でOK。無理せずに行ってくださいね」
おすすめの4つのストレッチ
準備運動①
足指グーパー
足の指を「グー」「パー」するストレッチ。動きにくい場合は手で曲げ伸ばしをしてもOK。靴の中で地面をしっかりとつかめるようになります。
①床に座り、両足の指の間に両手の指を入れる
②手で足を軽く握り、足の指を「グー」「パー」の要領で動かす。5回を目安に伸びを感じるまで繰り返す
準備運動②
足指スプレット
指の根元からしっかりと開くようにするストレッチ。硬い人は小指に近くなるほど痛さを感じることがあるので無理のない程度に行いましょう。
①床に座り、足の親指と人差し指を持って上下に割くように数回動かして指の間を広げる
②①と同じ指を、左右に数回広げる
③続けて、人差し指と中指、中指と薬指……というように1本ずつずらして小指までしっかりとストレッチを行う。これを左右の足に行う
準備運動③
鼠径部のストレッチ
体重移動をスムーズに行えるように鼠径部をストレッチ。体の硬い人は無理のない範囲で行う。
①片脚を大きく前に出して、逆の脚の鼠径部を伸ばして片ヒザになる
②前脚にグーっと体重を乗せていき、さらに鼠径部をストレッチする
③体の柔らかい人は、両腕を天井に上げ、後ろに軽く反る。このとき、お尻は床の方向、胸は天井へ向けて伸びる意識で行うとしっかりとストレッチできる
準備運動④
胸椎のストレッチ
縮こまりがちな胸椎を伸ばすストレッチ。胸が使えるようになると、大きく腕が動き、連動する脚も大きく開くようになります。
①足を腰幅よりやや広めにとって立つ。上体を前に倒し、右手を天井、左手を右足首(硬い人は右くるぶし)を持つイメージで胸を廻旋する。このときしっかりと肩を入れて両手両肩が一直線になるように胸からひねる
②このポーズをキープしたまま3呼吸し、同様に反対側も行う。これを左右1回ずつ行う
こういうストレッチはNG
腕が肩の位置とズレているのは、胸が動いていない証拠。腕だけの運動にならないように注意!
ウォーキングは忙しい人の味方!
他の運動にくらべて負荷が軽いウォーキングは結果がなかなか出にくそうなイメージでしたが、意識を持つことで運動効率もぐっと上げることができそう!
「気軽に取り入れられるウォーキングは運動不足になりがちな忙しい人にこそ取り入れてほしい運動です。歩き方次第で有酸素運動+筋トレ+姿勢矯正もできる全身運動に。スキマをみつけてやってみてくださいね」
<監修者プロフィール>
村山和実(むらやま・なごみ)
清水春名公認ウォーキングスタイリスト/女優/モデル/タレント
モデル・タレント&トータルビューティーデザイナー。2011年3月 文化女子大学卒業。
ミス・インターナショナル2011日本代表・モデル・タレント業の経験を経て、「美しさは様々な要素が複合され出来上がっている」と感じ、根本的な身体を作る、運動・食事からのアプローチを始め、立ち振る舞いやウォーキング指導、メイク・ファッションからのセルフプロデュースの指導など、トータル的に美しくブラッシュアップする方法を提案する。
村山和実オフィシャルサイト
Instagram:@nagomi.murayama
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