水泳（スイム）で速く泳ぐために体毛は剃るべき？それとも剃らない？

速く泳げる水着のヒントは「スパゲティー」

速く泳ぐために、日々技術開発が進んでいる競泳用水着。水中を高速で泳ぐサメをヒントに作ったという「サメ肌水着」をご存知の人も多いでしょう。

そして、ゆでる前の「スパゲティー」をヒントに改良したのが、ギチギチに身体を締め付ける「レーザーレーサー」です。なんでも、芯があると抵抗が減るのだとか。しかし、これらを着用した選手が世界記録を連発すると、国際水泳連盟が禁止に踏み切り、水着開発競争も一段落となったのです。

いくつ知ってる？　各泳法の女子の世界記録

各泳法の世界記録を花形ともいえる100m で比べてみましょう。世界記録は短水路（25ｍプール）と長水路（50ｍプール）がありますが、以下はいずれも長水路の記録よりやや速い短水路の記録（出典：日本水泳連盟オフィシャルサイト。2019年3 月現在）。速い順に並べると、自由形→バタフライ→背泳ぎ→平泳ぎとなります。泳法の発展とともに考えると、おもしろいですね。

女子100ｍ 自由形

50秒25 　Ｃ.キャンベル（オーストラリア） 2017年10月26日

女子100ｍ バタフライ

54秒61 Ｓ.シェーストレム（スウェーデン） 2014年12月7日

女子100ｍ 背泳ぎ

55秒03 Ｋ.ホッスー（ハンガリー） 2014年12月4日

女子100ｍ 平泳ぎ

1分02秒36 Ｒ.メイルチテ（リトアニア） 2013年10月12日

プールの９レーン中、速い選手は４コース

ちなみに、予選タイムでレーンを決める場合、タイムが速い泳者は真ん中に、遅い泳者は端に追いやられますよね。これは泳ぐことによって生まれる波の影響が速い泳者ほど少なくなるように、という決め方。外側のコースはプールの壁に近く、返ってくる波の影響を受けやすくてタイムが出にくいのです。

早く泳ぐために体毛を剃る？剃らない？

さて、水泳の世界には「水の抵抗を減らすために体毛を剃る」という科学的というか都市伝説というか、よくわからない説も。世界のトップスイマーたちも、ゲン担ぎ的に水に触れる部分を「剃る」選手が多いという話も聞きます。

たしかに、毛があるよりはツルツルのほうが抵抗は少ないはず。水着の開発競争で大騒ぎしたこともあったくらいなので、水の抵抗には過敏にならざるをえないようですが、この点、じつは明解な答えはないそうです。気になるなら、いっそのことサッパリしたほうがいいのかもしれませんね。