“おりもの”の役割とは?“おりもの”と女性ホルモンの関係
YOLO 編集部
- 2023年02月21日
エステティシャン・鍼灸師として豊富な経験を持つ森田真理先生。女性ホルモン研究家でもあり、不妊や産前・産後ケア、生理トラブル、更年期障害といった女性特有の症状に特化して治療をされています。今回は、やっかいに感じることもある“おりもの”についてのお話です。
ナゼおりものが出るの?
生理以外の時期でも、下着が汚れる原因になる“おりもの”。ちょっと迷惑に感じることもありますよね。おりものの、正体は何でしょうか?真理先生、教えて下さい!
「おりものは、子宮・膣・汗腺からの分泌物です。実はおりものには女性ホルモンが関与。妊娠しやすくなるために、おりものが分泌されるのです」
女性ホルモンは段階を踏んで分泌します。FSHという性線刺激ホルモンが卵巣に作用すると、卵胞が育ち、それによってエストロゲンを分泌します。
「排卵は黄体化ホルモン(LH)の分泌がピークになってから起きますが、その時、通常は卵白のような粘着性の強いおりものが出てきます。排卵後の黄体期はどうかというと、この時期に分泌する女性ホルモンはプロゲステロンに変わり、エストロゲンは減ります。おりものもだんだん減っていきます」
それでは、おりものが多い時は排卵していると考えていいのでしょうか?
「そうなんですよ。おりものに伸びのよさがあることが若さのしるしで、年を取ってくるとだんだん伸びのよさがなくなってきます」
「また、不妊で悩んでいる方は、伸びのいいおりものがないそうです。『おりものがない』という人は、栄養不足だったりしますね」
大切な役割をしているおりもの
それでは、おりものがあるのは、女性ホルモンがいい状態にあるということですね。
「そう。ですから20・30代は多めなんですけれども、40代になると、だんだん減少傾向になります。そして閉経後は量が本当に減って、逆に保湿が必要なぐらいになるんです」
やっかいに感じることもあるおりものですが、大切な役割も果たしているのです。
「おりものには自浄作用があって、細菌が膣から入ってくるのを防いでくれます。また妊娠する場合も、排卵の時、受精をサポートするためにおりものが出るんですね」
面倒に感じていたおりものの見方が、少し変わってきませんか?
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監修:森田真理/Mari鍼灸Salonオーナー
ライター:沢田聡子
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