「消化がいい」って結局どういうこと?
YOLO 編集部
- 2024年01月14日
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意外と知らない消化のこと
風邪をひいた時や疲れた時だけでなく、運動の前も「消化がいいものを食べましょう」と言われるけれど、そもそも消化がいいってどういうこと?改めて問われると、案外答えられない人が多いかもしれません。
そもそも、消化って何?
食べ物は、口の中で噛み砕かれた後、食道を通って胃に移動します。胃の中で、食べ物は強力な酸性の胃酸や酵素の力で分解され、さらに胃の運動によって胃酸などと食べ物を混ぜ、腸へと送り出していきます。これがいわゆる「消化」です。
栄養素によって消化時間は異なる
揚げ物やお肉をガッツリ食べた後は、なかなかお腹が空かなかったり、胃もたれしたり…という経験、ありますよね?脂っこい物を食べると胃もたれしやすいというのは、皆さんご存じの通りです。でも、脂っこいもの以外にも、消化に時間がかかる食べ物もあるんです。
食品別消化時間をチェック!
胃内停滞時間:食品(100g)
2時間以内:白かゆ、葛湯、半熟卵、かぶ、大根、リンゴ、タイの刺身
2時間30分以内:白米ご飯、もち、牛乳、ジャガイモ、人参、生卵
3時間以内:うどん、カボチャ、サツマイモ、鶏肉、カステラ、ビスケット
3時間30分以内:タケノコ、ピーナッツ、ハマグリ、昆布、カマボコ、ゆで卵、ビーフステーキ
4~5時間以内:ウナギ、数の子、天ぷら、豚肉、ベーコン、ハム
12時間:バター
あれ?思ったより消化に時間がかかるんだ!と気づいた食品が意外と多くありませんか?
例えば、貝類や海老、カマボコやちくわなどの練り製品など、いわゆる低脂肪高タンパク食材も、消化に時間がかかります。一方、ご飯やうどん、パンなどは消化が早く、スピーディーにエネルギー化されます。
こうした消化時間の違いは、含まれる栄養素によるものです。構造がシンプルで消化(分解)に時間がかからない糖質は消化が早く、構造が複雑で分解に時間がかかるタンパク質、脂質は消化に時間がかかるというわけです。
もう一つ、注目したいのが食物繊維。便の材料となり、腸内環境を整える働きがありますが、人体では消化されないため、摂りすぎると胃腸に負担がかかります。疲れている時や運動前などは、できるだけ消化がよい状態で摂る工夫をしましょう。大根やカブ、リンゴなどは食物繊維を多く含みますが、消化がよいのが特徴。すりおろしたり軟らかく煮込むことで、さらに消化負担を軽くすることができます。
水分、お酒を飲みながらの食事では消化時間が長くなる!
上記の消化時間は、それぞれの食品を単独で食べた場合の時間です。もし、卵をたっぷりのバターで半熟にスクランブルすれば…、ジャガイモとベーコンをバターで炒めれば…、消化時間は大幅アップ!食材の組み合わせにも十分注意しましょう。
また、食事中に大量の水分やお酒を飲んだ場合、消化に欠かせない胃酸や消化酵素が薄まってパワーダウンし、その分消化時間は増えていきます。消化をスムーズにするためには、水分は食前に少し、または食間に摂るのがベター。特に運動前の食事では、食事と水分補給をタイミングよく行うように心がけましょう。
食べたら後は知らんぷりになりがちですが、食後の体の中は大忙し。生きて活動する上で欠かせない消化のこと。きちんと知って食事を摂るようになれば、体の負担を軽減し、より軽やかに、快適に活動できるようになるでしょう!
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- Credit :
- ライター:藤岡操/編集者、フードコーディネーター、栄養士。雑誌、書籍、広告で、ダイエット、健康関係の企画、レシピ開発をするの他、暮らしにまつわる企画を担当。さいたま市浦和在住。
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