性交痛を感じる時にできる手立ては?プロが答える正しい潤滑ゼリーの使い方
YOLO 編集部
- 2019年02月13日
【今日のご相談】
彼氏とのセックスに関する相談です。彼氏はイクのが遅いんです。途中でだんだん挿入が痛くなってきてしまいます。何とかできる方法はないでしょうか。
【今日のお答え】
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「濡れる」ってどういうこと?
セックスの時の「濡れてくる」という現象がありますが、膣から、俗に「愛液」と呼ばれる液体が出てくることによって起こります。愛液は膣壁から分泌される膣液が主な成分とされており、この膣液は性的な刺激に反応して分泌されます。
性的な刺激というのは、膣やその周辺を触られるという物理的な刺激の他に、精神的な興奮も含みます。だからキスをしただけでも濡れるということは起こりますし、精神的な興奮を催しやすい相手のほうが、濡れる度合いは大きくなります。
こうした濡れる仕組みがあると、挿入された時の潤滑剤の働きをしてくれるため痛くないわけですが、挿入の間ずっと潤沢に分泌され続けるというわけでもありません。そのため、途中で乾いてくるとだんだんと痛くなってくるのです。
ちょうどいい時間は?
ある民間調査で、女性に「ちょうどいい挿入時間」を尋ねたところ、「10~15分程度」と答えた方が最も多かったそうですが、これにはこうした「乾いて痛くなるから」という理由も大きく関与しているものと思われます。
痛みを軽減するために
こういったご相談をいただいた時には、ローションを使用することをオススメしています。ローションというと、風俗店で使用されているアイテムだと感じ、使うのに抵抗がある方もいるかもしれません。
今は、ボディ上で楽しむ用のローション(風俗店などで使われているものと同じもの)だけでなく、潤いによりスムーズに挿入でき、性交痛に悩んだ時に使用できるローション(ゼリー)も開発されているんです。
潤滑用とボディ上で楽しむものは違う
潤いをプラスできるゼリー(ここでは「潤滑ゼリー」と呼びます)を使おうと思ったら、購入する時に成分をよく見てください。ボディ上で楽しむ用のものと潤滑ゼリーでは成分が異なります。成分表示のところに「ポリアクリル酸ナトリウム」と書いてあったら要確認です。これは潤滑ゼリーにも少量含まれていることがあり、体に害のある成分ではないのですが、多く含まれていると粘度が高くなり、粘度が高いものは水分を好むため、逆に乾燥しやすいので注意が必要です。
ボトルを逆さにした時に、液体が落ちてこない・糸を引く・粘り強い。こういったものはポリアクリル酸ナトリウムの含有量が多いと考えられます。成分表示欄には含有量の多いものから順に表示されていますので、ポリアクリル酸ナトリウムが成分表示欄で上位に書いてあったら挿入には使用せず、ボディに塗って楽しむようにしてください。
潤滑ゼリーは粘りが少なく、ボトルやチューブを逆さにするとポタポタと落ちるほどの緩い粘度です。メーカーによって違いますが、主に水、グリセリン、PG、BG、プロパンジオール、アロエなど化粧水で使われる成分でできています。
ポリアクリル酸ナトリウムが多く含まれているローションは身体に塗って遊ぶ楽しいラブグッズとして、「潤滑○○」のように書いてあるゼリーはスムーズな挿入の潤いとして、それぞれ用途を分けて使ってみてください。
ライター:二宮誠 from 6483works
お話を伺った方:柳田正芳
1983年生まれ。中央大学卒業(専攻は社会学)。性に関する世界最大の研究者組織「世界性の健康学会」の公式委員会YOUTH INITIATIVEのメンバー。若者世代にリプロヘルスサービスを届ける会Link-R代表。思春期若者世代の性の悩み相談が専門。「性」という表立って相談しづらいテーマで相談に乗れる・粘り強く話を聴くなどいくつかの理由から、年代を超えた様々な人から様々な内容の悩み相談を受けている。ほかに、「両親学級」で講師をつとめるなど、民間活動から行政の依頼事業まで幅広く活動している。
ローションの成分に関する監修:小林ひろみ
うるおいヘルスケア株式会社代表。自身も20代から性交痛に悩まされ、潤滑ゼリーで解放されたアラフィフ。メノポーズカウンセラー、化粧品成分上級スペシャリスト1級、女性の健康とワーク・ライフ・バランス推進員。会員:日本性科学会(JSSS)/NPO更年期と加齢のヘルスケア/NPO女性の健康とメノポーズ協会/一般社団法人 性と健康を考える女性専門家の会
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