チョコレート菓子作りの基本
MY LIFE RECIPE 編集部
- 2019年10月23日
MY LIFE RECIPE(マイライフレシピ)は料理を作ること、食べること、食を楽しむことを通してハッピーを広げるメディア。初心者も料理好きも、女性も男性も楽しめる、プロの料理家による簡単&手軽で失敗のないレシピをお届けします。
今回は「チョコレート菓子作りの基本」をご紹介。チョコレートのお菓子作りは意外と簡単。まずは、基本の材料と道具を確認しましょう。
Index
使うチョコレートをチェック!
チョコレートのお菓子には、カカオ分の高い「製菓用チョコレート」を使います。バレンタインシーズンになるとスーパーマーケットでも出回っていますが、ない場合はインターネットの通信販売などを利用するとよいでしょう。
スイートチョコレート
カカオ分55%前後の定番チョコレート。写真のタブレットタイプのほか、板状のものがある。
ミルクチョコレート
スイートに乳成分を加えた、カカオ分40%前後のチョコレート。まろやかな味わい。
ホワイトチョコレート
カカオの固形分はなく、カカオバターと砂糖、乳成分で作る甘めのチョコレート。
ストロベリーチョコレート
ホワイトにピンクの着色料と香料をプラスした、いちご味のチョコレート。
その他のチョコ
板チョコレート
スーパーなどで売られている市販の板チョコでも、チョコのお菓子が作れます。
ココアパウダー
カカオの固形分を粉末状にしたもの。生チョコの仕上げや焼き菓子などに使用します。
コーティングチョコレート
★チョコを固めたときに表面が白っぽくなり、小さな斑点ができている状態を「ブルーム」現象といい、口溶けも悪くなります。心配なときはコーティングチョコを。
調理道具をチェック!
ボウルやバット、ゴムべらは、そろえておきたい道具です。そのほかは必須というわけではありませんが、あると便利です。作るレシピに合わせて用意するとよいでしょう。このほか、1g単位で計れるデジタル秤があると便利です。
ボウル
熱の伝わりやすいステンレス製がおすすめ。ガナッシュには直径21cm程度、チョココーティングするときは直径15cm程度のものを。
バット
チョココーティングしたフルーツを乾かしたり、生チョコを固める際に使います。また、ブラウニーなどの焼き型にもなります。ステンレスなどの耐熱性を。
ゴムべら
チョコレートを溶かす際に必要なので、耐熱性のものを選びます。持ち手とへら部分が一体型のものが洗いやすくて便利です。
温度計
50〜60℃がチョコレートを溶かす最適温度です。温度計で確認すると失敗せずにガナッシュが作れます。
ラップ
チョコレートを固めるときや乾かすときに、バットに敷いて使います。
オーブンペーパー
ブラウニーやチーズケーキなどの焼き菓子を作るとき、型に敷いて使います。
絞り袋・口金
ガナッシュのデコレーションや、チュロスを作るときに使います。
ピンセット
アラザンやトッピングシュガーなど、細かなデコレーションをするときにあると便利です。
片手鍋
チョコレートやバターを湯せんにかけたり、生クリームを温めたりするときに活用します。
失敗しないガナッシュの作り方
チョコレートに生クリームを加えて乳化させたガナッシュは、トリュフや生チョコなど、いろいろなチョコレート菓子の元になります。失敗しない方法を覚えましょう。
★生クリームは分離しにくい乳脂肪分35〜36%のものを使ってください。
[1]
鍋に湯せん用の湯を温めて用意する(スイートチョコレートを溶かす場合は60℃。ミルク、ホワイトチョコレートの場合は50℃)。
★温めたとき、鍋底に気泡ができて湯気が少し出るくらいが60℃の目安です。
[2]
ボウルにチョコレートを入れ、ボウルの底を鍋の湯にあて(=湯せん)、5割くらい溶かす。
★ボウルの中に湯気が入らないように注意。
板状のチョコレートを使う場合
チョコレートがタブレットではない板状の場合は、小さくしてから使います。製菓用チョコレートは、包丁で角から切ると、薄く削れます。
市販の板チョコレートの場合は、手で割ります。
[3]
生クリームを片手鍋に入れて中火にかけ、まわりがふつふつと沸騰したら火から下ろす。
[4]
[2]のチョコレートに温めた生クリームを静かに注ぎ、1分ほどおく。
★チョコレートが溶けていない部分をめがけて注ぎます。
チョコレートと生クリームの割合で使い分け
チョコレート2に対して生クリーム1の濃厚なガナッシュは、トリュフなどに用います。生クリームを多めにすると軽めになり、ケーキなどに絞るチョコレートホイップとしても使えます。
[5]
空気が入らないよう注意しながら、中心からゴムべらでゆっくり混ぜる。
[6]
ツヤが出て、とろりとなめらかな状態になったら完成。
チョコレートに溶け残りがある場合
40℃くらいのぬるめの湯せんにかけ、空気が入らないようにゆっくりと混ぜながら溶かします。
レシピ考案:お菓子研究家 下迫綾美
お菓子研究家、フードコーディネーター。「Anniversary」などの都内洋菓子店でパティシエとして7年間の経験を積み、独立。雑誌・書籍でのレシピ提案や、企業メニューの開発など多方面で活躍している。
著書に『アイシングクッキーで作る スイーツボックスとミニチュアケーキ』(河出書房新社刊)『チョコケーキとクッキー、生チョコレートの本』(主婦の友社刊)など多数。お菓子や、アイシングなどデコレーションの少人数制教室「Thinglike(シングライク)」を主宰している。
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