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高知県嶺北エリアでアウトドア! Vo.3 聖地・吉野川で川下り

高知県北部の「嶺北地域」は、土佐町・本山町・大豊町・大川村という4つの町村からなるエリアで、石鎚山系の山々や吉野川、早明浦ダムといった豊かな自然に恵まれています。3月上旬、好奇心旺盛でアウトドアが大好きな2人、フラワーサイクリストの河島春佳とライター松元麻希が嶺北エリアを旅した模様を、4回にわたってお届けします!

手ぶらでOK! ハッピーラフトでラフティングデビュー

嶺北エリアを東西に流れる吉野川は、水質や水量において世界でも有数のリバーフィールドとして知られています。早明浦ダムがあるため、通年で安定的な水量が供給されているのが最大の強み。気温と水温が上がり、ダムの水量が増す6月以降にハイシーズンを迎え、ラフティングやキャニオニング、カヤッキングといった水遊びを楽しみに、国内外から多くの観光客が訪れています。

そんな水遊びのメッカである吉野川沿いには、リバーアクティビティを案内しているガイドクラブがいくつかあります。今回は、大豊町にあるガイドクラブ「ハッピーラフト」にお邪魔してきました。

ハッピーラフトでは、吉野川をフィールドとしたラフティングとキャニオニングのツアーが開催されています。キャニオニングは7月から10月上旬までの期間の開催ですが、ラフティングは、私たちが訪れたちょうど3月頭からシーズンイン。気温も水温も10度以下という涼しい環境で初挑戦するラフティングに、ふたりとも少々怯えながら、レンタルのウエアに着替えました。

水着または化繊のアンダーウエア、タオルだけ持参すれば、ウェットスーツ・靴・ヘルメット・ライフジャケットなど必要な装備はすべてレンタルすることができます。清潔な更衣室で慣れないウェットスーツに袖を通しながら、心の準備も整えました。

初心者でも楽しめる4kmのショートコースへ

準備が整ったら、ハッピーラフトから4kmほど上流へ移動したところの河原へ。スタッフのコブさんとマークさんに、パドルの漕ぎ方、ボートの上での体の動かし方、万が一に転覆してしまった場合の注意点などを教えてもらいます。

ちなみにもし転覆をしてしまったら、ボートにつかまれば大丈夫。ボートからも離れて水中に放り投げられてしまったら、浅瀬だとしても無理に立とうとせずに、水面に対して仰向けになること。立ってしまうと川の流れに足を取られて、流されやすくなってしまうそうです。

「ああ、絶対に転覆したくない……」
説明を聞きながら、楽しみ半分、恐れ半分な気持ちを抱えてボートに乗り込みました。

水面に出たら、先導であるマークさんのボートに続き、コブさんの掛け声に従ってパドルを漕ぎ始めました。
「いちに! いちに! いちに!」
漕いでいくうちに、パドルで水を掴む感覚が、段々とやみつきになっていきました。

「もうすぐ最初の難所がやってきますよ」
パドルに充分に慣れる間もなく、流れの激しい瀬を通過するポイントへ。

激しさと穏やかさが交互に押し寄せる吉野川

「しゃがんで!」
「ギャーーーー!」
コブさんの掛け声のもと、上下に揺れるボートにしがみついて絶叫するふたり。
瀬のうねりが想像以上に激しく、水しぶきが容赦なくかかってきます。最初の難関である瀬を無事に通過したら、川はふたたび静けさを取り戻しました。

流れが穏やかな場所では、コブさんからこのエリアについて教えてもらったり、マークさんに写真を撮ってもらったりと、のんびりした時間を過ごします。そして瀬がやってくると、またコブさんの掛け声に合わせて漕いだり、しゃがんだり、体重移動をしたりしてエキサイティングな時間に。それを何度か繰り返しながら、ハイライトとなる瀬へと進んでいきました。

「サーフィンしましょう」
と突然にコブさんが言いだし、まるで滝つぼにいるように水が押し寄せるスポットへ。転覆こそしなかったものの、もはや溺れたくらいに大量の水をたっぷり浴びて、最初に感じていた寒さへの恐怖などは完全にどこかへ行ってしまったようです。

体験したのは3時間の半日コースでしたが、ふたりともアドレナリン全開で初めてのラフティングを大満喫できました。

ガイドクラブへ戻ったあとは、暖房の効いた更衣室でウェットスーツから服に着替えて、吉野川を見下ろしながらホットコーヒーを一杯。「6月にもう一回来たい」「より長い1日トリップにも参加してみたい」と、すっかりラフティングに魅力されしまいました。

これからハイシーズンを迎える吉野川。世界に誇る清流での川下りを、ぜひ一度体験してみてほしいものです。

文◎松元麻希
写真◎樋口勇一郎
モデル◎河島春佳(funfunflower)

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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