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Keishi Tanaka「月と眠る」#7 波の音で酒を飲む

ランドネ本誌で連載を続けるミュージシャンのKeishi Tanakaさん。2019年春から、連載のシーズン2として「月と眠る」をスタート。ここでは誌面には載らなかった当日のようすを、本人の言葉と写真でお届けします。

Keishi Tanakaの「月と眠る」
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Keishi Tanakaさんの連載が掲載されている最新号は、こちらから↓↓
>>>「ランドネNo.111 5月号」

波の音で酒を飲む

本誌の連載と連動するかたちで、ここの記事を書いている。誌面に書ききれなかった裏側のような、テレビで言うところの副音声のような、ちょっとおまけが付いてきたくらいの気分で楽しんでもらえたらなと思っている。

その最たるものが今回の記事ということになるだろう。これは完全におまけである。

▲今回は音楽仲間2人を連れて千葉へ。

これは昨年12月のキャンプの話である。もう冬と断言できる季節。少しでも暖かい場所ということで、千葉の房総半島を目指した僕ら。当然のように海の幸を求めて地元の市場を経由した。この時間は大体モチベーションがマックスなので、多少の寄り道に文句をいう者はいない。

▲見よ、この天気とロケーション。

目的地のお台場海浜庭園に到着。みんなが想像するお台場の千葉側といえばわかりやすいだろうか。海沿いにいくつかのエリアがあり、すべてがフリーサイト。この日は僕らを含めて3組しかいなかったため、場所も選び放題。ただ、それがのちに仇となるのだが……。

▲テントを張る。

一番眺めの良い場所を選び、いざテント設営にとりかかる。これが困難を極め、いつもの何倍も時間がかかる。写真では伝わりにくいが、確かにこの日は風が強かった。とはいえキャンプにもだいぶ慣れてきたし、普通にやれると思っていた。そう、僕は風をなめていたのだ。そのキャンプ場で一番景色が良い高台の場所は、もちろん一番風が吹き抜ける場所でもあった。

結果、僕らは負けた。横着した部分もあったと思うが、いよいよ危険を感じた僕らは、そのあと二度ほど場所を変えながら、やっとの思いでテントを建てた。海沿いの強風は怖い。

▲三度目の正直でテントを建てる。

テントを建てただけでとても疲れていた。ほぼキャンプ初体験のふたりは正直どう思ったのか、怖くてまだ聞けていない。次回の誘いをもし断られたら……きっとそういうことだろう。

▲すぐ食べられるもの、それは刺身。

昼食は各自がスーパーで選んだ缶詰のカレーにするはずだったが、日も傾いてきたし、米を炊くのが面倒になった僕らは、夜中に食べようと思っていたマグロの刺身をビールで流し込んだ。仕方なくという感じもあったが、これが最高に美味い。いろんな要素が重なり、最高の隠し味になっているのだろう。キャンプではこういうことがよく起こる。

▲メインである焚き火の準備。

遅めの昼食が終わって、すぐに焚き火の準備に取り掛かる。明かりというよりは寒さ対策。そして単純に焚き火をしたいという気持ちから、少し焦り気味に手が動く。

▲違う角度でもう一枚。

いつもはサックスを持っている黒須遊氏が、この日はiPhoneを片手に写真をたくさん撮ってくれていた。

▲鍋を仕込む男。

もうひとりはドラムの小宮山純平氏。スティックを包丁に持ち替え、手際良く鍋を仕込んでいく。料理ができる男はかっこ良い。

▲彼が黒須遊氏。

ほろ酔いの男が焚き火に食いついてきた。心の中でガッツポーズ。やはり炎には人を引き込む力がある。

▲外で飲み会、これをしたかった。

鍋を囲みながら、熱燗を飲む。少し煙たいくらいがちょうど良い。酒は音楽の先輩であるLOSTAGE五味さんにもらった奈良の地酒。余談だが、この連載にも登場してくれている五味さんとのキャンプ計画は消えていないので、首を長くしてお待ちいただきたい。(参照 : https://funq.jp/randonnee/article/12350/ )

▲つまみにアヒージョ。

つまみにアヒージョを作る。残った野菜を入れられるという点でも、アヒージョはキャンプに適している。

▲まだ終わりたくない男。

時間はたくさんあったはずなのに、あれよあれよという間にキャンプ場の夜は更けていく。何時間でも続けられるんじゃないかと思うほど、この時間が愛おしい。居酒屋にはない静かな夜。波の音を聞きながら飲む酒は、いつも特別な味がする。

外出自粛が続くここ最近、気がつけばあの夜に想いを馳せている自分がいる。

▲朝食では昨日の鍋がクラムチャウダーに。

★今月のニューフェイス

※今回は特別に、最近買ったニューフェイスを紹介!

Snugpak(スナグパック)
スコーピオン2 38,800円(税別)

登山テント泊を含め、ソロキャンプ用のテントがほしいなと思っていてネットで探していたときに出会ったのがこれ。山岳用にしては少し重いとはいえ2.6kgは許容範囲かと。なによりも色と形に男心がくすぐられ購入。これを持って山に行くのがいまの楽しみ。
https://www.bigwing.co.jp/brand/snugpak.html

▲ロゴもシンプル。
▲無骨なシルエットが気に入っている。

〇Keishi Tanaka
1982年11月3日、北海道生まれ。ミュージシャン。作詞家。作曲家。Riddim Saunterを解散後、2012年よりソロ活動をスタート。ライブハウスや野外フェスでのバンドセットから、ホールやBillboardでの11人編成ビッグバンド、さらには小さなカフェでの弾き語りなど、場所や聴く人を限定しないスタイルで年間100本前後のライブを続けている。自主企画として、バンド編成の[NEW KICKS]と、アコースティックの[ROOMS]を不定期に開催中。2019年に4thアルバム「BREATH」を、2020年4月15日には配信シングル「The Smoke Is You」をリリース。『ランドネ』での連載は4年目に突入した。

「The Smoke Is You」Streaming
https://FRIENDSHIP.lnk.to/thesmokeisyou
Keishi Tanaka Oficial Site
https://keishitanaka.com

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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