「山に連れてって!」ロープウェイで楽しめる中央アルプス 木曽駒ヶ岳 へ
大垣 柚月
- 2022年08月03日
ランドネのお仕事をはじめて早4年。ありがたいことに友人や先輩、後輩から「山に連れてって!」という連絡を頻繁にもらうようになりました。はじめての山登りでアイテムから揃えたい!という人もいれば、テント泊縦走に行ってみたい!という人までそれぞれですが、連絡をもらった人とどの山に行って、どんなことをしたいかプランを練り、当日までをワクワクした気持ちで迎えるのは、本当に楽しいし、山が好きでよかったと思える瞬間です。
木曽駒ヶ岳に連れてって!
先日は、医学部の大学生をしている子から「山に連れてって!」という相談をもらいました。その子は夏休みに北アルプスにある山の診療所でボランティアをするそうで、その診療所に行くための足慣らしに山へ行きたいとのこと。標高は高めのところが良いとのことだったので、足慣らしであれば、一気に標高を稼げるロープウェイが使えるところで、ある程度長めの距離を歩けるところが良いぞと、木曽駒ヶ岳へ行くことに。
駒ヶ根インターを降りてすぐの菅の台駐車場に車を停め、バスに揺られること30分。しらび平駅からロープウェイに乗り、千畳敷から山歩きスタートです。
道中は、カールの景色や高山植物などももちろん楽しみながら、話題は自然と人生相談へ。これから何をして生きていこうか。ワクワクすることってなんだろう。山を歩きながらだと、そんな普段は話さないような会話ができて、一緒に行く相手のことをより深く知ることができる気がするのは、山のマジックだと思います。会話をしながらだと、呼吸が苦しそうだなとか、そろそろ休憩をしたいかもなという様子も伝わってくるので、よほど話すのがしんどそうな時以外は会話を楽しむようにしています。
写真撮影を楽しんだりしながら、乗越浄土、中岳とピークを踏み、千畳敷から2時間半ほどで山頂に到着。はじめは曇りがちだったお天気も雲が抜けて青空が見えはじめ、景色が良いところで、休憩をすることに。彼女は大学でコーヒーサークルに入っていると聞いていたので、山の上でコーヒーを淹れる時間を作ろうと、前日荷物の準備をするときにコーヒーのセットを忍ばせておきました。山で飲むコーヒーは山の美味しい空気も一緒にドリップされている気がして、その美味しいを共有できるのも楽しみのひとつ。お互いの淹れ方に違いもあったりして、山頂での楽しみに彩りが加わったような気がしました。
下山後は伊那市内にあるお豆腐屋さんで豆乳アイスを食べたり、天然酵母のパン屋さんで遅めのランチプレートを味わったりと相手の好きそうなお店をイメージしながら、ふもとのプランを考えるのもまた楽しい時間。「山に連れてって!」と連絡をくれた相手が、行きに集合した時よりも、山から帰ってきた時の方が、良い顔をしていると、こちらもとっても嬉しくて、また一緒に山へいきたくなってしまうのです。
でもふと思うのは、相手を楽しませたいという気持ちで山のプランを考えるけれど、逆に楽しませてもらっているのは私の方なのではないかと……。
来月は初めて山に登る子を連れて乗鞍岳へ行きます。靴を揃えるところからのワクワクした感に立ち会えるのはとても幸せなこと。山好きの輪を少しでも広げられるように、「山に連れてって!」を叶える活動は続くのです。
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Profile
ランドネスタッフ
大垣 柚月
山とふもとの街歩き(温泉、酒蔵、カフェ、雑貨屋など)が好きで、妄想の旅のプランを立てて楽しむこともしばしば。山が好きすぎて山の近くとの二拠点生活をしている。気がつくと困り眉になっているが、困っている訳ではない。
山とふもとの街歩き(温泉、酒蔵、カフェ、雑貨屋など)が好きで、妄想の旅のプランを立てて楽しむこともしばしば。山が好きすぎて山の近くとの二拠点生活をしている。気がつくと困り眉になっているが、困っている訳ではない。