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【いつか泊まりたい山小屋#30 八ヶ岳・黒百合ヒュッテ】山の上のカフェでいただくマフィンとビーフシチュー

「あの山小屋に泊まってみたい」。そんな憧れが、山へ向かうきっかけになることもあるはず。本連載では、立地や食事、山小屋の主人やスタッフの人柄など、その山小屋ならではの魅力にスポットを当てながら、ランドネ編集部おすすめの山小屋をご紹介。30軒目は、北八ヶ岳の黒百合平に建つ、黒百合ヒュッテをピックアップ。

山小屋があるのは、黒百合が咲きシラビソが生い茂る森のなか

▲黒百合ヒュッテは、天狗岳登山や八ヶ岳縦走の拠点として利用されることが多い。通年営業で、冬山登山をしに訪れる登山客も。

南八ヶ岳に比べて標高が低く樹林帯が多い北八ヶ岳は、日帰りで歩けるコースも多い人気のスポットだ。そんな北八ヶ岳の最高峰・天狗岳を北側へ少し下ると、針葉樹林に囲まれ、季節が訪れると黒百合の群生が現れる黒百合平がある。そこにポツリと建つのが、今回紹介する黒百合ヒュッテだ。
渋の湯からは2時間30分、唐沢鉱泉からは2時間10分、白駒池から高見石小屋や中山を経由したら2時間30分。黒百合ヒュッテへは、いずれのルートからも体力的に無理なくたどり着ける。シラビソやコメツガなどの針葉樹林、その根元を覆うコケの観察などを楽しみながら、のんびりと山小屋を目指そう。

▲ご主人の米川岳樹さん。黒百合ヒュッテは、1956年に岳樹さんの祖母の代に建てられた。
▲岳樹さんの弟であり、蓼科山荘と双子池ヒュッテを営む友基さんが製作したというステンドグラス。山小屋のシンボルである黒百合がモチーフに。

山小屋併設のカフェ「チョコレートリリー」でお腹を満たそう

▲山小屋の人気メニュー、コケモモマフィンとビーフシチューとドリップコーヒー。コクの深いビーフシチューには、大きめにカットされたビーフと野菜がゴロゴロ入っている。

森を抜けて黒百合ヒュッテへたどり着くと、入口のすぐ横に掲げられた「カフェ チョコレートリリー」と英字で書かれた木製の看板が目に入る。黒百合ヒュッテには山小屋のなかへ入らなくても利用可能なカフェ兼売店があり、昼食やスイーツやドリンク、山小屋オリジナルグッズを購入することができるのだ。
カフェにはビーフシチューやマフィンなど、味も見た目もよい人気メニューがあるが、ハンバーグカレーや牛丼、豚しょうが焼き丼などガッツリ満腹になれるメニューも揃っていて、老若男女問わず多くの人が訪れている。山小屋の目の前にはベンチやテーブルがいくつも用意されていて、カフェで購入したグルメをゆっくり堪能できるのもうれしい。
カフェで販売されている山小屋オリジナルグッズも見逃せない。バッチや手ぬぐいなどの定番アイテムに加えて、木製カップ、ナルゲンボトル、真空二重壁の保温ボトル、スタッフサックなど、ここでしか買えない商品が数多く用意されている。カフェで注文したメニューを待つ間に、ぜひチェックしてみてほしい。

▲山小屋名物のマフィンは、岳樹さんの妻である貴子さんの手作りだ。コケモモマフィンには、甘酸っぱいクランベリーソースを添えて提供される。
▲上)ふもとの木工作家が作った栗の木のマグカップ「クロップ」。底には黒百合ヒュッテのロゴの焼き印付き。 下)サイズも柄もバリエーションが豊富にあるスタッフサック。

山小屋から目指すおすすめルート【黒百合ヒュッテ~天狗岳 約1時間30分】

▲黒百合ヒュッテ南側の稜線上からの景色。左のピークが東天狗で、右手のピークが西天狗。

ふもとから黒百合ヒュッテを目指した場合、山小屋までは樹林帯に囲まれた道が続くけれど、天狗岳を目指して歩き始めるとすぐ、視界が開けて広々とした風景に変わる。天狗岳は猫の耳のようにふたつのピークから成る山で、黒百合ヒュッテから行く場合は、中山峠を経由するか、天狗の奥庭を経由するかの2通りだ。
いずれにせよ最初にピークを踏めるのは、標高2,640mの東天狗。山頂からは、硫黄岳の爆裂火口や根石岳への美しい稜線を眺めることができる。そこから西へ20分歩くと、標高2,646mの西天狗のピークに到着。岩が多い東天狗とは対照的に、西天狗の山頂はハイマツが多く、尾根の先に麓の街並みや日本アルプス、御嶽山などを眺められる。景色の異なるピークをふたつ一気に踏めるので、きっと達成感のある登山になるはず。

▲「天狗の奥庭」と呼ばれる岩礫地帯。この先にすりばち池という、水面越しに天狗岳を眺められる人気スポットがある。

イベントも数多く開催され、一年を通して多くのファンが訪れている黒百合ヒュッテ。じつは2021年より改修工事を行ないながら営業が続けられていて、工事は2023年いっぱいかかる見込みとのこと。改修完了の暁には、よりパワーアップした黒百合ヒュッテをどうぞお楽しみに。

黒百合ヒュッテ
http://www.kuroyurihyutte.com/
・標高:2,400m
・営業期間:通年
・宿泊料金(税込):1泊2食9,800円~、素泊まり6,500円~
※冬期は+700円が必要
・電話番号:0266-72-3613(予約事務所)
・コロナ禍での確認事項:完全予約制、個室あり、マスクを要持参

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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