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Keishi Tanaka「月と眠る」#23 日課から外れるスイッチ

ランドネ本誌で連載を続けるミュージシャンのKeishi Tanakaさん。2019年春から、連載のシーズン2として「月と眠る」をスタート。ここでは誌面には載らなかった当日のようすを、本人の言葉と写真でお届けします。

Keishi Tanakaの「月と眠る」
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Keishi Tanakaさんの連載が掲載されている最新号は、こちら!
>>>『ランドネNo.127 1月号』

日課から外れるスイッチ

今年の秋、紅葉が始まったころに弾き語りのツアーをしていた。キャンプにはとても良い季節だし、どこか普段はなかなか行くことのできないエリアでキャンプすることはできないか。そんな願望を叶えてくれた九州は熊本、阿蘇エリアでのキャンプについて書こうと思う。

▲阿蘇側を向くか、久住側を向くか。

今回は福岡の仲間にアテンドしてもらい、計画を立ててもらった。阿蘇に行くならやはり絶景を楽しみたいという僕の願いを見事に叶えてくれた今回のキャンプ場「蔵迫温泉さくらコテージ&キャンプ」は、阿蘇サイトと久住サイトがあり、どちらの絶景を楽しむかを選べる。今回は、夕日が沈む阿蘇サイトではなく、夕日に照らされる久住サイトを選択。

▲テントを張って場所作りから。

一緒に行った友人ふたりと、最終的にはウワサを聞きつけた友人がさらに5人増え、僕を含めた8人のグループキャンプになったのだが、複数のサイトをうまく予約すれば悠々と場所を作ることができる。

 

▲それぞれの焚き火を早めに準備。

少し寒くなってきた時期なので、早めに焚き火を始める。

それにしても久住の山々がオレンジに染まっていく景色はまさに絶景で、それをゆっくり楽しみながらのキャンプは最高。阿蘇エリアがよくメディアで紹介される意味もよくわかる。

▲阿蘇に沈む夕日。

もちろん阿蘇側のサイトも最高のロケーション。夕日が沈む頃に少し散歩をしてみたが、こちらも絶景である。ほぼ360度の展望があるオートキャンプ場はなかなかない。登山のテント泊のような気分になる。

▲ステーキ丼のお裾分け。

ソロキャンプ気分の僕の食事は、フグの刺身を食べながらビールを飲み、餃子やホルモンを焼きながらビールを飲むというものだったが、この日はそのひと切れをお裾分けしたら、豪華なごはんが返ってくる、という夕食だった。それもそのはず。この日のメンバーには飲食店の関係者が3人。ちょっとの工夫でおいしい料理ができることを知っている人たちだ。お店で仕込んだカレーも出てきて、本来であれば代金をお支払いするべき夕食を楽しんだ。

▲お店で出しているスリランカカレー。
▲冬はやっぱりおでんです。

おでんを食べながら熱燗。最高である。

そして、本格的に酔っ払う前に温泉へ。そう、このキャンプ場には施設内に温泉があるのだ。少し歩いたところではなく、管理棟のとなり、ど真ん中に露天風呂があるキャンプ場はなかなか珍しい。

▲日替わりで入れ替わる男湯と女湯。

冷えた体に熱めのお湯が染みる。体をヒリヒリさせながら、「最高だな」という言葉が自然とくり返される。

▲2次燃焼の焚き火台。

温泉から基地に戻り、もう少しだけ熱燗を楽しむ。焚き火があればそれほど寒くない。そして、このタイミングで僕は2次燃焼の焚き火台の良さを実感するのである。話には聞いていて、少し調べたりしたこともあるが、これは良い。煙が出ないのがこんなに快適だとは。

ひとりで火を育てるような焚き火をしたい場合には向いてなさそうだが、みんなで会話を楽しんだり、料理を楽しみたいときは、2次燃焼ができる焚き火台はおすすめだ。

▲月がきれいな夜でした。

そろそろ寝ようかというころ、空を見ると月がきれいで、自分がいる場所を改めて確認した。とても贅沢な休日をもらった気分だ。

▲最後まで楽しむ男。

翌朝、曇り空ではあったが、全体的に天気には恵まれていたと言えるだろう。朝食を済ませ、テントを片付けたあと、最後の最後までその景色を楽しむ男がそこにいた。

「キャンプは疲れるもの」というイメージや思い出がある人にとっては、ライブツアーの合間にキャンプをするなんて、「余計に疲れが溜まるのでは !?」と思うだろうが、無理をしなければ最高のリフレッシュとなるのがキャンプなのだ。ひとりで行くもよし。気を遣わない友だちと行くもよし。そこにおいしい食事があれば、こんな贅沢な時間はない。

★今月のニューフェイス

SOLO STOVE RANGER
今回は自分のニューではなく、となりで初体験させてもらった友人の2次燃焼ストーブを紹介。炎が美しいというのももちろん魅力だが、なによりその名の通り煙を2次的に燃焼させているため、近くにいてもまったく煙くないのが最大のメリット。

〇Keishi Tanaka
1982年11月3日、北海道生まれ。ミュージシャン。作詞家。作曲家。Riddim Saunterを解散後、2012年よりソロ活動をスタート。ライブハウスや野外フェスでのバンドセットから、ホールやBillboardでの11人編成ビッグバンド、さらには小さなカフェでの弾き語りなど、場所や聴く人を限定しないスタイルで年間100本前後のライブを続けている。最近はV6への楽曲提供が話題となる。5枚目のアルバム「Chase Aftrer」をリリース。

Keishi Tanaka Official Site
https://keishitanaka.com

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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