アウトドア好きなわたしたちができるSDGs 【#1 ブリリアンマーケット】
ランドネ 編集部
- 2022年12月27日
漠然とした大きな課題を掲げられても、自分にできることは何なのか、イメージすることは難しいけれど、日常やキャンプなどで使用しているシャンプーや洗剤、愛用しているアウトドア道具などの身近なモノを環境に配慮したアイテムから選ぶことができれば、それは大きな一歩に。「SDGs」を掲げるセレクトショップで、私たちにできることを伺いました。
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おじゃましたのはこちら
ブリリアントマーケット
東京都世田谷区上野毛1-28-1 1F
営業時間:10:00~14:30 定休日:不定休
※営業日はインスタグラムで確認
Instagram@brilliant_market_
お話を伺ったのは
早坂いづみさん
環境や資源に配慮した生活を楽しむための商品をセレクトする、ブリリアントマーケット店主であり、二児の母。前職でアパレル会社に勤務し、企画と生産に携わる。洗剤の量り売りのお店を始めたいと、2020年10月上野毛でオープン。
自然のなかですごす時間が気づかせてくれること
――早坂さんが環境や資源に配慮したアイテムを集めたお店を始めようと思ったきっかけは?
早坂 近年のコロナ禍で、なかなか家から出ることができなかったときに、毎日出るゴミの分別をしっかりとしてみようと思うようになって。それまで、環境問題についてあまり考えていなかったのですが、意識が向いたことで、洗剤について調べていると、「量り売り」というキーワードに出会ったんです。自分の家の近くにも、そんな量り売りのお店があったらいいな、と思うことから始まり、お店をやろう!と思ってからは、早かったですね(笑)。
――商品のセレクトはどのようにしているのですか?
早坂 自分と、支えてくれている夫が納得して販売できるものだけを並べたいなと。理念をもって取り組まれているメーカーさんの商品を扱いたくて、初めのころは、洗濯洗剤「バンブークリア」と「海へ…」、台所洗剤「森と…」、ハイドロフラスクの4つをセレクト。いまは、日常生活に使えるアウトドアアイテムも選んでいます。
――お店を始める前も、洗剤にはこだわりがあったのですか?
早坂 いえ、白くなれば正直なんでもいいと思っていました。けれど、普段から使っているものを見直していくなかで、当たり前に使っているものが、じつは環境に負荷をかけているのでは?と。目に見えるゴミやプラスチックだけでなく、流れていく水にも負担をかけているのではないか。実際に、環境に配慮した洗剤を使ってみると目からうろこでしたね。食器用、トイレ用、お風呂用、手を洗う用と、別々に購入していた洗剤が、ひとつで済んでしまって。絶対にそれを使わなくちゃいけない、と思い込んでいたのではないかなと。量り売りで購入することができれば、ひとつの洗剤を何通りにも使い分けることができて、使い切ったらまた足して、をくり返すことができますからね。
――環境に配慮した洗剤は、洗浄力や泡立ちも気になります。
早坂 このバンブークリアの洗濯用洗剤は、しっかりとニオイを落としてくれるのですが、洗剤自体に香りはなく、泡立ちもなし。透明で水みたいなんです。知人に勧めてみたところ、「洗剤を使わなくても、水で洗えばいいんじゃないかと思った」という感想が届いたんです。それでいいんだと思いましたね。皮脂の汚れなど、泥以外のほとんどの汚れは水やお湯で落ちるといわれているんです。毎日使っている洗剤について、考えたり、見直すきっかけになればいいなと。食器を洗うときも、まずは汚れを拭き取って、最後に落としきれなかった汚れを植物由来の洗剤を少量使って、サッと洗えば充分だと思います。使っているうちに、慣れていくものでもありますからね。
――忙しかったりすると、ついどこでも手に入りやすい商品を買ってしまいがちです……。
早坂 たしかに、身の回りのものを見直したり、見方を変えるには心の余裕や時間も必要ですよね。私も以前は会社務めをしていて、平日は満員電車で出勤する日々を送っていました。そのころから週末は夫とキャンプに出かけることがリフレッシュになっていて。自然のなかでゆったりとすごすことで頭の切り替えをしていました。いまふり返ると、そのとき楽しんでいたことや、触れてきたことが、環境について考えるきっかけにも
なっていたなと。「SDGs」という言葉は難しく感じても、自然に触れる機会の多いみなさんなら、必ずどこかで環境に対して自分自身にできることは何か、考えるきっかけはあると思います。
水に流れるシャンプ―や洗剤。使う量も意識して
店頭では、お店を始めるきっかけになった洗剤の量り売り販売を。天然成分100% の洗濯用としても掃除用としても使用できる洗剤のほか、植物エキスや天然精油を使用したヘアケア&ボディケアもあり。最後まで使い切ることのできる固形石鹸も、選択肢として提案。
再生ポリエステル100%や、くり返し使えるアウトドアアイテム
「ペットボトルを原料とする、再生ポリエステルをもっと身近に感じられたら」と、バックやT シャツをは
じめ、速乾性に優れるタオルなどをセレクト。使い捨てを減らすための、ボトルやスポーク、ソーラーライ
ト、エコラップは、アウトドアシーンでも活躍。
リサイクル&リユースアイテムを店頭で回収
使い終わると捨ててしまいがちな、歯ブラシや密閉式ビニール袋を店頭で回収。その後、テラサイクルの仕組みを利用して、植木鉢やシェアリング傘(アイカサ)などに生まれ変わり必要な人の手へ。使わなくなった紙袋は、ゴミを出さないためにリユース回収をしている。
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ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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